「家具の手」とは、家具メーカーが家具加工の機械で精密にパーツをつくり、大工の手を借りて完成する、新たな生活道具を提案するプロジェクトです。
その第一弾として、広島の若葉家具と、家具デザイナー小泉誠氏が共同開発した「家具の手 天板シリーズ」がこのほど発表されました(若葉家具 2020年6月10日プレスリリース)。
「天板シリーズ」は、若葉家具が天板のみを製作し、半製品として出荷、脚など足りない部材は、工務店が調達してつくります。住宅のプレカット時や現場工事の端材や、住宅の解体時に出る構造材などを活用して、テーブルとして完成させるものです。
テーブルを使う空間や、まわりのインテリアにあわせてコーディネートした、オリジナルテーブルを容易につくることができ、廃棄する木材を減らすことにも繋がります。
天板の形状とサイズは、直径1,350ミリと1,500の円形、3サイズの長方形、あわせて5種類。厚さ25ミリの天板の小口処理は、角度の異なる3パターンから選べます。木は天然木の無垢板で、ウォルナット、ブラックチェリー、レッドオーク、ホワイトアッシュを用意。オイル塗装仕上げも可能です。
天板の裏面には反り止め加工を施し、強靭なステンレス取付金物も付いた、安全設計となっています。
「家具の手・天板シリーズ」は、東京・青山のライトボックススタジオ青山を会場に、若葉家具と、「わざわ座」と小泉誠氏との協働で開催された展覧会「大工の家具づくり×家具屋の家づくり」でプロトタイプが披露されたものです。その後、試作と検討を重ね、このほど「家具の手・天板シリーズ」として商品化、発売開始となりました。
なお、デザインとものづくりをつなぐプラットフォーム「わざわ座」では、「家具の手」と同様に、古材や端材を活用し、大工とデザイナーと工務店が「手しごと」で家具をつくる「大工の手」もシリーズ展開しています。(en)
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