[Report]吉岡徳仁氏がデザインした〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA〉がフロム・ファースト・ビルに移転オープン - TECTURE MAG(テクチャーマガジン) | 空間デザイン・建築メディア
[Report]吉岡徳仁氏がデザインした〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA〉がフロム・ファースト・ビルに移転オープン

[Report]吉岡徳仁氏がデザインした〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA〉がフロム・ファースト・ビルに移転オープン

CULTURE

東京・南青山のフロム・ファースト・ビルに、イッセイ ミヤケが展開するブランドの1つ、A-POC ABLE ISSEY MIYAKE(エイポック エイブル イッセイ ミヤケ)の新たなストアが9月4日にオープンしました。
同じビル内には〈132 5. ISSEY MIYAKE / AOYAMA〉が先月オープンしたばかり。さらに隣地には〈PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE / AOYAMA〉が昨年10月にオープンしており、界隈の既存店を合わせると9つのストアがみゆき通りには軒を連ねています。その最新となる〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA〉の空間デザインは、吉岡徳仁氏が手がけています。

『TECTURE MAG』では、オープン前にメディア向けに行われた内覧会を取材、店頭にて吉岡氏に取材しました。

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.
Store design: TOKUJIN YOSHIOKA + TYD

〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA〉はスキップフロアで、うち2つがプロダクト商品を展開するスペース、半地下階はこのほど新設されたギャラリースペースです。

白と黒、そして「一枚の布」の中にあらかじめ服づくりに必要な各パーツのデザイン要素を織り込むというA-POCのプロセスを表現した大きな生地ロールの赤、この3つのコントラストが、スケルトンの荒々しい梁を背景に、ガラス越しにも映え、ブランドの世界観を表現するとともに、イッセイ ミヤケが創業以来大切にしているものづくりの思想を落とし込んだ空間となっています。

光の加減で豊かな表情をみせる、柱と壁のこの「黒」は、鉱物の結晶を被膜させた特殊なメッキによるものです。吉岡氏によれば「今回初めて試みた表現」とのこと。

「この青山界隈で6つ、銀座のストアのほか、ロンドン、ミラノ、パリのストアの空間をデザインさせていただきました。海外のストアはいずれも築100年を超えるような建物への出店で、その建物がもつ歴史を意識してデザインしています。歴史や時間とのコントラストについて考えることはとても好きで、やりがいがあります。このフロム・ファースト・ビルも、イッセイ ミヤケの旗艦店が最初にオープンした地であり、いわば原点。今回のストアでは、天井や梁をスケルトンな状態にして、白と黒、そしてテキスタイルの色とのコントラストが強く出るようにしました。A-POCによるテキスタイルの表現は、シーズンやイベントなどにあわせて切り替えることも可能です」(吉岡氏談)

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.
Store design: TOKUJIN YOSHIOKA + TYD

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.
Store design: TOKUJIN YOSHIOKA + TYD

 

黒が織りなす、結晶の質感

白と黒で構成されたモノトーンの空間。光により陰影を映し出す、深みのあるメタリックな質感は、鉄の表面に特殊なメッキ加工で、黒い結晶性の皮膜を重ねることにより生み出される。
その金属は、硬質でありながら自然を思わせる有機的な表情を空間にもたらす。
テクノロジーによる革新性と、手仕事によって引き出される質感。
そのふたつが重なり合い、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEの世界観を表現している。

吉岡徳仁

 

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.
Store design: TOKUJIN YOSHIOKA + TYD

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.
Store design: TOKUJIN YOSHIOKA + TYD

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.
Store design: TOKUJIN YOSHIOKA + TYD

〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA〉では、B1にギャラリー空間「A-POC SPACE」が新設されました。A-POC ABLE ISSEY MIYAKEの最新のものづくりに加え、アート、テクノロジー、クラフトなどさまざまな領域を横断する多様なものづくりや試みを発信していく計画です。

こけら落としの展覧会は、パリ在住の写真家・梅本健太氏による「PORTRAITS:HANDS」。美術家の横尾忠則氏をはじめ、デザイナー、建築家、ダンサー、農業、歌舞伎役者などを生業とする人々の「手」を、梅本氏の視点によって写し出した写真展です。

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

画面右下の「手」は建築家の田根 剛氏のもの © ISSEY MIYAKE INC.

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.

 

「PORTRAITS: HANDS」展 開催概要

展示コンセプト

A-POC ABLE ISSEY MIYAKEが新たな挑戦を重ねていくなかで、同時代に響き合い、それぞれの領域で創造に向き合う人々の姿を記録したい——その思いから、本プロジェクトは2024年夏、静かに動きはじめました。共感を手がかりに選ばれた表現者たちを、梅本氏の視点を通して写し取っていく。そして、ものづくりの本質をあらためて伝える象徴として浮かび上がったのが、「手」でした。
撮影のみならず、出力の工程においても、梅本氏は自らの手を介して1枚1枚のプリントを制作しています。手を写すために、手を動かす。その制作のあり方は、本作の主題と自ずと重なります。長年にわたり探求してきたUV印刷の技術を基盤に、色・トーン・質感を繊細に制御しながら、立ち上げられた像。写真としての鮮明さを保ちながら、ドットの粒子やわずかな印刷のずれ、作為と無作為のあわいに立ち現れる表情は、イメージの再現にとどまらない、物質としての固有の強度を持ちます。
会場では、モノトーンの背景から浮かび上がる23名の表現者たちの手の肖像を、ライトボックスを用いて展示します。作品が内側から放つ光と、空間に差し込む自然光が重なり合うこの空間で、触れること。確かめ、動かすこと——創造の源泉にある「手」の肖像をご覧ください。

梅本健太プロフィール

パリを拠点として活動している日本人写真家。明治大学在学中に大学の講義で写真と出会い、その後、伝統的な日本の着物や資生堂製品のスティルライフの撮影を始める。ビューティー、ボタニカル、ランドスケープへと興味の対象は広がり、インスピレーションの源泉である日本の浮世絵や漫画の独特な色使いから影響を受け、写真と絵画的な表現を融合させた独自の作風を発展させている。

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

「PORTRAITS: HANDS」展 フライヤーの「手」は美術家の横尾忠則氏のもの

会期:2026年9月4日(金)〜10月28日(水)
※開場時間はストア営業時間に準じる、入場無料(予約不要)
主催:イッセイ ミヤケ

 

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)ギャラリースペース

© ISSEY MIYAKE INC.

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA(エイポックイッセイミヤケ青山)

© ISSEY MIYAKE INC.
Store design: TOKUJIN YOSHIOKA + TYD

 

〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA〉ストア概要

所在地:東京都港区南青山5-3-10 FROM-1st
営業時間:11:00-20:00

A-POC ABLE ISSEY MIYAKE ニュースリリース(2026年9月4日)
https://www.isseymiyake.com/blogs/news/18717

  • TOP
  • CULTURE
  • ARCHITECTURE
  • [Report]吉岡徳仁氏がデザインした〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA〉がフロム・ファースト・ビルに移転オープン

【購読無料】空間デザインの今がわかるメールマガジン TECTURE NEWS LETTER

今すぐ登録!▶