会員制シェア別荘事業を中心に「人と自然が共生する社会の実現」を目指すライフスタイルブランドのSANU。土地選定から建築、運営までを手がける同社が、Regenerative Architecture(環境共生型建築)の実現を目指して一級建築士事務所を設立し、新たな仲間を募集しています。SANUとして新しい試みとなる設計集団の姿、そして会社として目指す建築、求める設計者像をインタビューしました。
石川:SANUは「Live with nature. 自然と共に生きる。」というミッションを掲げ、都市の生活者と自然を結びつけるライフスタイルを新しくつくるため、コロナ禍の2019年に創業しました。現在は「SANU 2nd Home(サヌ セカンドホーム)」という会員制のシェア別荘事業を中心に全国に展開しています。
今日来ていただいた軽井沢1stは、SANU念願の軽井沢第一号拠点で、私が初めて土地の仕入れから携わりました。もともと自然も少ない更地の状態からここまで自然豊かな環境をつくっていて、SANUの開発の特徴がよく体現されたサイトだと思います。
石川:SANU建築チームは、今までは外部の建築家、デザイナーとコラボレーションしながら建築プロダクトをつくってきました。プロジェクトは全国各地の自然立地が対象で、新築もリノベーションもあります。与件は私たちが「SANU 2nd Home」で利用者へ提供したいことのほか、環境配慮や建築仕様に関して要望をまとめて作成しています。SANUの理想を実現するため、建築家とは踏み込んだ意見交換を行いながら、コラボレーションするからこそできる建築の姿を実現してきました。
そして、我々が今後さらに飛躍するため、(1)「自らがクリエイターとなり、SANUとして実現したい建築(Regenerative Architecture)を体現していくこと」(2)「日本全国、世界により広く、大きく、スピード感をもってSANUを広げていくことに対応する」ため、今年、設計事務所を設立しました。まだ少ないメンバーではありますが、今後組織拡大を行いながら、協働だけではないインハウスの設計活動も積極的に行っていき、「0から自分たちでSANUの建築をつくろう」と考えているのが次のフェーズです。
宮下:今後、自社で設計する建築プロダクトでは、「SANUらしさ」を突き詰めながら、私は特に環境面でさらに新しいことにチャレンジしていきたいですね。
建築はつくればつくるほど、環境負荷が増えてしまうことはある意味自明です。それでも、環境負荷を極力減らし、自然や社会が豊かになるリジェネラティブな建築プロダクトをつくることは、非常に難易度が高いけれどもだからこそ面白く、挑戦していきたいです。それを実現するためには建築形態やエネルギー面、運営など、横断的な多くの工夫が必要で、自社の設計部門がリードしていかなければなりません。
宮下:私が特に注目しているのは、サーキュラーエコノミーの観点で、SANUの建築は解体まで考慮してつくられていますが、そこに留まらず、実際に解体した後にどのように使うのか、流通の仕組みや法規制など、まだ誰もチャレンジしてないところにも踏み込んでいかないといけないと考えています。
またチーム全体では、環境分野以外でも取り組みを加速させていて、今後全国で建築プロジェクトを進めるため、全国の施工パートナーシップをつくっていくこと、建築業界での人手不足に対応した工場生産、5haを超えたVillage開発など、設計領域を超えた事業開発も視野に入れています。
石川:環境に配慮した建築をつくるのは、社会的背景ももちろんですが、SANUとしては一丁目一番地の分野で、社内では取り組むのが当然のこととして考えています。生態系へのアプローチ、自然エネルギーの活用、地域材利用など、すごく大事なテーマです。
また、同じく大事にしているのはやはり「こんな建築は見たこともない、ワクワクする」といった、人の感性を刺激する建築です。我々のつくる建築は人がより動物的になれる建築だと思っています。説明もいらない、ただ面白く、何かしら感情が揺さぶられる場所をつくりたいと考えています。また、今後挑戦したいジャンルの1つに、建築素材があります。土や竹の建築、水の上に浮いている建築、木の上のツリーハウス…。都市では得られないようなインスピレーションが受けられる建築ができたら楽しいですよね。新しいチームでは、そんなことも考えていきたいと思っています。
峰岸:私たちはスタートアップで「新しくていいものをつくり出そう!」と志しているところなので、熱量をもってチャレンジングに取り組んでいただける方、自身で主体的に取り組める方に来てもらいたいです。そして木質空間がメインになるので、建築はもちろんのこと、木や自然が好きで知見があったり、環境に対して強い興味をもっている方はとてもフィットすると思います。ただ、建築はご存じの通り取り扱う領域が非常に幅広い。意匠や設備はもちろん、構造やランドスケープなど、多様な観点からのアプローチが必要だと考えており、さまざまな専門性をもった方を、広く募集しています。
さらに、私たちは別荘を企画し、運営もする事業者でもあるので、経済的な面や運営面も含めた広い視野をもちながら設計に携わっていただきたいと考えています。
峰岸:ワークスタイルとしては基本的に週に1回、全員が中目黒の本社へ出社して打ち合わせをしています。それ以外はリモートワークがメインでありつつも、業務状況により現場確認や土地視察で現地に行くことも大切にし、日本全国飛び回りながらフレキシブルに働いています。それぞれのやりたい仕事、働き方を尊重しながら、みんなでプロジェクトを進めていくというのがベースになる会社です。
石川:設計事務所はたくさんありますが、わたしたちは今、従来の設計事務所機能だけに留まらない「自然と共に生きる。」を体現できる、リーディングカンパニーとして、新たな会社の在り方も創造していきたいと考えています。それはデザイン、意匠、環境、構造、施工など建築分野はもちろん、事業開発やライフスタイル、運営などといった、SANUならではのさまざまな観点からアプローチができることです。SANUは、それぞれがもつ専門性や異なる興味を結集したArchitect Firmになっていきたいと考えているので、多くの方のご応募をお待ちしています!
※ 2025年1月下旬に、採用イベントを実施(詳細は後日、当ページに追記予定)
インタビュー:SANU 2nd Home 軽井沢1stにて
Photo: Nao Takahashi(インタビュー)
募集職種 | チーフアーキテクト(設計責任者) |
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業務内容 | ・自社オリジナルの新規建築プロダクト設計・開発 ・新規パートナーの開拓を通じた、事業の推進および活性化 ・複眼的視点をもち、環境配慮型建築の実現ならびに性能・品質向上の実施 ・新規、改善提案の策定および強い推進力とリーダーシップを伴った実行 |
応募資格 | 【必須】 ・「Live with nature. 自然と共に生きる。」の理念への共感 ・基本設計~工事監理の各意匠設計業務の経験(計10年以上) ・過去自らの名前で建築設計の実作があること ・未経験領域に面白みを感じて貪欲に学べる好奇心 ・多様なステークホルダーと友好関係を築けるコミュニケーション能力
【歓迎】 ・3Dモデリング(SketchUp, 3dsmax, Rhinoceros など)や、BIMを活用した設計業務の経験 ・ホテルまたはレジデンスのプロジェクト経験 ・不動産事業企画・事業計画の経験 ・新規事業や新規プロジェクトの立ち上げ、ならびに事業推進の経験 ・都市計画法の開発許可をはじめとした各種許認可申請・行政協議の経験 ・リジェネラティブ、サスティナビリティ、環境問題に関する経験 |
待遇 | ■雇用形態 正社員(3カ月間の試用期間あり)
■給与 (1)アーキテクトシニアマネージャー(チーフアーキテクト):年収 800万円~1100万円 ※ 基本給(月額):496,405円〜682,557円 ※ 固定残業(45時間分)/ 職位手当(月額):170,262円~234,110円
(2)アーキテクトマネージャー:年収 550万円~800万円 ※ 基本給(月額):341,279円~496,405円 ※ 固定残業(45時間分)/ 職位手当(月額):117,055円~170,262円
■勤務時間 ・マンスリーフレックス制度を適用(コアタイムなし) ・標準勤務時間:9:00~18:00
■休日 土曜日、日曜日、国民の祝日 / 年末年始休暇 / 年次有給休暇(試用期間終了後に付与) その他(会社の指定日。年末年始、GW、お盆週などに有休奨励日を設定)
■福利厚生 ・SANU 2nd Homeサービス月会費の30%を補助 ・SANU 2nd Homeサービス2泊 / 四半期の利用を補助 ・アウトドア活動費の50%補助 – 年次で年間55,000円分までを支給 ・書籍購入費用の100%補助 – 年次で年間33,000円分までを支給 ・資格取得教材費用の100%補助 ・リモートワーク備品購入費用補助 – 通算で55,000円分までを支給 ・定期健康診断
■加入保険 健康保険(協会けんぽ)、厚生年金、雇用保険、労災保険を完備
■その他 受動喫煙対策(屋内全面禁煙) / 不定期で社員が集まるイベント、合宿など |
採用スケジュール | 書類選考、一次面接、二次面接、最終面接 ※ 書類選考の結果に関わらず、応募者全員にご連絡いたします。 ※ 選考の過程は変更になる可能性がございます。 |
勤務地 | 〒153-0061 東京都目黒区中目黒3-23-16 (オフィス勤務、リモート勤務を併用) |
会社情報 | 社名:株式会社Sanu ウェブサイト:https://corp.sa-nu.com/ Instagram:https://www.instagram.com/sanu_2ndhome/ E-Mail:info@sa-nu.com 採用担当者:岸本 |