フルハイトドア®が誕生した2005年以前は、高さ2mを超えるハイドアと呼ばれるものは国内にほとんど存在していませんでした。なぜなら「背の高い木製ドアは反る」が業界の常識であり、各社とも品質確保の技術がないため製品化に踏み切ることが出来なかったからです。
しかし神谷コーポレーションは、国内初の室内ドアにおけるブランドを確立するために反りを抑制する技術と枠レス納まりの開発を続けました。
設計者が壁も家具も建具も境界をなくしてデザインし、空間の体験を高めたいと考えるときに「枠レス」という言葉が出てきます。フルハイトドア®リリース以前は「枠レス」を実現するときには建具表と枠回り詳細図を作成した上で建具も枠も造作工事が必要でした。
そんな中、2007年にリリースしたステルス枠は業界で初めて建具・枠のセットで枠レス化に成功した工業製品であり、経年変化に対する品質を担保できるようになりました。
さらに現在では「造作建具」は建具屋の高齢化による職人不足、資材高による価格高騰、一品一様生産故の品質のばらつきがあるなど現代における建築で成立しにくくなっています。
その解決策として意匠性を高めた工業製品であるフルハイトドア®はデザイン・コスト・品質面で近年建築家に選ばれるようになったと考えています。
木製室内ドアの反りを克服したフルハイトドア®は業界最大サイズのDW1350×DH2700まで製作可能、スイングタイプの「CAESAR」ではDH3000まで製作が可能です。
業界の木製室内ドアはコスト重視で厚みを薄くする方向(30mm~36mm)にありますが、フルハイトドア®の厚みは40mmです。完全受注生産で1mm単位で幅、高さの製作を受けており建築空間に合わせてドアを製作できることも大きな特長です。
天井まで届く室内ドアがもたらす開放的な空間の創出と、完全枠レス納まりによるドアの壁面化®。
この空間表現を担保しているのが反りを抑制する特許技術「エアスチール製法」で、扉の内部構造は独自のコア材に加え、スチールパイプが剛性を高めています。さらにドア内部の空気を逃がす設計になっており、熱や水分による木材の収縮の影響を最小限に抑制します。
そして品質にこだわるKAMIYAが独自に行っている代表的な試験が「照射加熱試験」です。
ドアを高温になるまで加熱し強制的に反らせるという、他社では行っていない過酷な試験です。試験の経過とともに反りが進行していく他社製品とは異なり、繰り返し加熱しても反りが少なく、熱が冷めると元に戻るのがフルハイトドア®の品質における最大の特長です。
業界唯一の扉の「反り永久保証」は独自の技術と試験で成立しており、設計者、施工者そして住まうお施主様に安心をお届けしてくれるとのこと。
KI-LABOは2023年5月に神奈川県伊勢原市にある本工場に隣接する形で開設されました。
業界でも類をみない研究開発施設となっており「反り永久保証」を可能とした扉内部構造も見学可能とのこと。
更に同施設はドアの試験設備や商品開発スタジオ、品質比較パビリオンなどで構成されており、ドアの各種試験として、照射加熱試験やガラス戸の衝撃破壊試験、開閉繰り返し試験、二室反狂環境試験(温度と湿度の異なる二室間にドアを設置してドアの変形量を計測)などを行っています。
試験には KAMIYA独自の厳しい基準を設け、それをクリアしたものだけが製品化されます。
KAMIYAでは、建築家限定で伊勢原本工場はもちろん、KI-LABO(研究開発施設)の見学を予約制で受け付けているそうです。既に採用されている方はもちろん、これから検討される建築家の方にKAMIYAファクトリーツアーを通じて同社の考える室内ドアの在り方を体感することをおすすめします。
伊勢原ファクトリーツアー
室内ドア専門メーカーの高い技術力とオートメーション化された工場、他社に類をみない高規格の試験施設が見学できます
フルハイトドア®建築家専用サイト
神谷コーポレーション湘南株式会社
〒259-1146
神奈川県伊勢原市鈴川50