妹島和世と西沢立衛がSANAAを設立する前に設計された別荘にて、遠山正道氏が率いるThe Chain Museumがアーティスト・イン・レジデンス・プログラムを開始した。第一弾の参加アーティストは新進気鋭の作家・友沢こたお氏。制作された作品はArtStickerにて販売される。
アート・コミュニケーションプラットフォーム「ArtSticker(アートスティッカー)」を運営するThe Chain Museum(代表取締役社長:遠山正道)が、アーティスト・イン・レジデンス・プログラムを今秋から実施することを発表しました(2022年10月6日)。
今後の活躍が期待されるアーティストに対して制作活動の場を提供するもので、今回が初の取り組みとなります。
制作の場となるレジデンスは、妹島和世建築設計事務所が1994年に設計した個人邸。築30年近く経っても斬新な妹島氏の建築空間と、自然豊かな環境の中で、アーティストが作品を制作します。
レジデンス会場〈蓼科の森の家 / House in Tateshina Forest〉概要
妹島和世建築設計事務所の設計(担当:妹島和世、西沢立衛、船木幸子、川村哲也)により、1994年にアトリエ兼ゲストハウス〈森の別荘〉として竣工[*]。現オーナーの協力のもと、アーティスト・イン・ レジデンス・プログラムのレジデンス会場として、「蓼科の森の家」の呼称で利用する。
外観は、深い森に覆われた山の中に佇み、白く塗られたファサードには樹々の影が写り込む。内部のアトリエは、自然光あふれる開放的な空間。今後も定期的に芸術家のための創作の場として活用していく予定(住所非公開)。*.参照元「住宅遺産トラスト」より
レジデンスの初回は、アーティストの友沢こたお氏が参加。すでに制作は終了しており、原画作品2点と原画を元にしたプリマグラフィ(複製画)は、2022年10月11日(火)13時より、ArtSticker限定で販売されます(エントリー制)。
プロジェクトの実施初年となる今回は、未だCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大の影響下であることなどから、レジデンス会場での制作作品の公開は見送られました。鑑賞の機会は事後に設けられる予定とのこと。
主催者であるThe Chain Museumが運営するインスタグラムのArtStickerアカウント(@artsticker_app)にて、制作風景や会場の様子なども今後公開される予定です。
主催したThe Chain Museumでは、このアーティスト・イン・レジデンス・プログラムが今後、国内の芸術文化振興の一助となることを目指し、地域や企業とも連携して、アーティスト・鑑賞者・地域とそれぞれの関係性が育まれるような出逢いの場をここから創出していく計画です。
アーティストプロフィール
友沢こたお / KOTAO TOMOZAWA
1999年フランス・ボルドー生まれ。
スライム状の物質と有機的なモチーフが絡み合う独特な人物画を描く。シンプルな構成ながら、物質の質感や透け感、柔らかさのリアルな表現が見る者に強い印象を与える。東京藝術大学美術学部絵画学科油画専攻で学び、2019年度久米賞受賞、2021年度上野芸友賞受賞と、早くから注目される。
近年の個展に、「Pomme dʼamour」(mograg gallery、東京、2020)、「caché」(tagboat、東京、2021)、「Monochrome」(FOAM CONTEMPORARY、東京、2022)、PARCO MUSEUM TOKYOでの新作展「Kotao Tomozawa Solo Exhibition SPIRALE」は10月3日に終了したばかり。グループ展に「Everything but…」(Tokyo International Gallery、東京、2021)などがある。
2022年10月13日に初の作品集『KOTAO』がPARCO出版から発売される。
現在、東京藝術大学大学院美術研究科在学中。
参加アーティスト:友沢こたお / Kotao Tomozawa
実施期間:2022年秋(※実施済み)
制作会場:蓼科の森の家 / House in Tateshina Forest ※住所非公開
作品販売期間(エントリー制):2022年10月11日(火) 13:00〜10月25日(火)23:00
主催:The Chain Museum
企画協力:島田 亨
制作協力:凸版印刷
「友沢こたお |Artist in Residence by The Chain Museum」特設ページ
https://bit.ly/3RBPiym