Soup Stock Tokyo、giraffe、PASS THE BATON、The Chain Museumなどの事業を展開する遠山正道氏が、サブスク型の幸せ拡充再分配コミュニティ「新種のimmigrations」(通称:イミグレ)を立ち上げました(有限会社新種のimmigrations 2020年7月30日プレスリリース)。
この新事業は、遠山氏が個人で立ち上げたもので、月1万円を出して集まる『賢き朗らかでユニークな住民』同士のブレストからの新たなプロジェクトの創出を応援し、かつ新しい経済のカタチをつくる試みでもあります。
新種のimmigrations(以下イミグレ)のコミュニティモデルは、「経済」「生活」「メディア」の3つを住民(=会員。以下住民)にとって大切なインフラであると考え、それらを提供していきます。基本的に、インフラは住民の会費を原資に整備されますが、必ずしも決まったカタチはなく、住民たちの思考や対話によって常に更新されていくことが期待されています。
イミグレは、長である遠山正道とのブレストや、住民同士の対話から新しいプロジェクトが生みだされる場として機能し、またそれらのプロジェクトに対してイミグレは積極的に「投資」を行います。
ビジネスやアートワークというかたちでアウトプットされるそれらのプロジェクトへの「投資」は、会費を運用することによる経済的な投資のみならず、アイディアや手助け、協働にいたるまで、さまざまな形で達成され、いずれも未来をかたちづくる取り組みとして継続していきます。
それは時として、イミグレの枠を超え、小さいけれども面白いビジネスやヒトを、さまざまなやり方で応援していきます。そのあり方などについても常に、住民からのフィードバックを重視していきます。
オンライン空間でのコミュニケーションに加え、リアルの場でのコミュニケーションも大切であると考え、まずは、ヒルサイドテラスに小さな拠点「代官山のスタジオ」を整備。いわゆるシェアオフィスのような使い方から始め、その使い方自体も、住民の顔ぶれや志向性によって時間とともに進化・深化していくことを期待しています。さらには、住民同士のつながりや休息のために、長野県・北軽井沢に新たな拠点を整備することも計画中。この北軽井沢の新拠点は、建築家の篠原一男が、詩人の谷川俊太郎氏のために設計し、1974年に竣工した、現在は遠山氏が代表を務めるThe Chain Museumが所有する別荘建築〈Tanikawa House〉(設計:篠原一男)の近隣になる予定です。
『Casa BRUTUS(カーサ ブルータス)』の7月30日付けの記事「遠山正道が立ち上げる、全く新しいコミュニティ「イミグレ」とは?」によれば、イミグレを立ち上げるきっかけの1つとなったのが、この篠原建築の取得であり、「この空間でひとりで過ごすことの喜びを知ってしまいました。そういった喜びを、価値観を共有できる人たちと分かち合いたいという思いが出てきたんです。」という想いが背景にあるようです。
なお、同誌の2019年11月号に掲載された記事「篠原一男の伝説的住宅 〈Tanikawa House〉を知っていますか?」によれば、〈Tanikawa House〉のプロジェクトには、建築家の長谷川 豪氏も携わっているとのこと。
今後のイミグレの活動は、イミグレ内外に共有し、その活動自体をメディア化もされます。遠山氏は、イミグレが求める「賢き朗らかでユニークな住民」自体が、極めて魅力的なコンテンツであると考えています。
自律した経済と幸せの新しいカタチを希求する取り組み。約1カ月の住民募集期間の後、2020年9月1日から活動を開始します。「MORE VIEW」をクリックすると、募集要項などの詳細を確認できます。 (en)