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名駅エリアで建設中の〈NAGOYA the TOWER〉がABINCの「いきもの共生事業所®︎認証」を取得

BUSINESS2021.03.22

名古屋駅徒歩圏内で建設が進んでいる、地上42階のタワーレジデンス〈NAGOYA the TOWER(ナゴヤ・ザ・タワー)〉が、「いきもの共生事業所®︎認証」を取得したと、同物件の事業主である総合地所、名鉄不動産、京阪電鉄不動産、大和ハウス工業、三交不動産、住友商事の6社が共同で発表しました(2021年3月15日プレスリリース)。ABINC認証および生物多様性設計監修は、環境アセスメントや政策立案などの環境コンサルタントや造園設計などを行なっているプレック研究所(東京都千代田区)が担当しています。

「いきもの共生事業所®︎認証」とは、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(ABINC)[*1]が付与するもの。
「一般社団法人企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)」の「いきもの共生事業所推進ガイドライン」を評価基準とし、生物多様性保全に取り組む工場、オフィスビル、商業施設、集合住宅、戸建住宅、物流施設などを、ABINCが評価・認証する第三者認証制度です。

ABINCロゴマーク

いきもの共生事業推進協議会(ABINC)ロゴマーク

*1.一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(Association for Business Innovation in harmony with Nature and Community: ABINC)とは
2010年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10 / コップテン)で採択された愛知目標、および生物多様性戦略計画で掲げられた、2050年までの長期目標である「自然と共生する世界」の実現と、2020年までの短期目標「生物多様性の損失を止めるために効果的かつ緊急な行動を実施する」の実現のために、自然環境と地域共同体への負荷をできるだけ外部化しようとしてきた企業活動のベクトルを反転させ、志をともにする団体と協働して、いきものと人が共生できるしくみを「創造」し、科学的・技術的に「検証」し、「事業化」を推進することを目的に、2013年に設立された。ロゴカラーのデザインは、緑=森林 / 青=水 / 茶=大地 / を示しており、自然(=森・水・大地)と地域社会の調和を目指す企業を増やし、地球社会に貢献するという意味が込められている。
ABINC公式ウェブサイトhttp://www1.abinc.or.jp/wordpress/

〈NAGOYA the TOWER〉は、近年大規模な再開発事業により大きく変貌を遂げている名古屋駅周辺における、最高層のタワーマンション開発プロジェクト[*2]
同エリアは、2027年以降に予定されているリニア中央新幹線の開業により、交通利便性が格段に高まることが予想されており、本開発は、オフィスや商業ビルが立ち並ぶ従来の名古屋駅周辺において、昨今の「職住近接」「都心居住」のニーズに応えた、名古屋の新たなランドマークとなることを目指しています。

*2.名古屋駅徒歩15分圏で1993年以降、最高層のタワーマンション(MRC調べ)

〈NAGOYA the TOWER(ナゴヤ・ザ・タワー)〉エリアマップ

〈NAGOYA the TOWER〉周辺Map

〈NAGOYA the TOWER〉概要
計画地:名古屋市中村区名駅南2丁目(名古屋駅徒歩15分圏)
敷地面積:5,898.70m²
建築面積:1,702.63m²
延床面積:53,805.34m²
構造:鉄筋コンクリート造
規模:地上42階+地下1階建
最高高さ:約149.10m
総戸数:435戸
事業主:総合地所、名鉄不動産、京阪電鉄不動産、大和ハウス工業、三交不動産、住友商事
設計・施工:長谷工コーポレーション
ABINC認証・生物多様性設計監修:プレック研究所
着工:2020年3月
竣工(予定):2023年4月
公式Webサイト
https://www.sgr-sumai.jp/mansion/r-meieki/

〈NAGOYA the TOWER(ナゴヤ・ザ・タワー)〉完成イメージ

〈NAGOYA the TOWER〉完成イメージ

事業6社の発表によれば、今回のABINC認証につながったポイントについて、以下の2点を挙げています。

1.文献調査に基づく地域性に配慮した樹種構成で、生物多様性保全に貢献
外構計画においては、名古屋の最都心でありながら敷地面積の約70%を空地とし、その中に緑豊かな空間や水景を採用することで、新たな都心のオアシス創出を企図しています。
樹林地、草地により、生物多様性に貢献するいきものの生息環境を創出しており、生物多様性貢献面積率は敷地の約40%にのぼります。周辺の自然環境調査により東海地方特有の在来種を選定、階層構造を持つ樹林とするなど、地域環境と調和した多様な生物生息環境を都市中心部に創出している点が高い評価を受けました。

2.モニタリングを兼ねた自然観察会の実施等、環境教育プログラムの推進計画
居住者のコミュニケーションプランとして、モニタリングを兼ねた自然観察会など、具体的な環境教育プログラムが計画されている点や、維持管理における外来種対策について関係者における対処方法が具体的に示される点も、評価の対象となりました。

〈NAGOYA the TOWER〉ランドスケープイメージ
https://www.sgr-sumai.jp/mansion/r-meieki/landscape.html

なお、愛知県内に建設されるタワーマンションとしては、本件が初の認証取得とのことです。(en)

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