建築家の隈研吾氏の名を冠する公益財団法人、隈研吾建築奨学財団が、2021年2月1日付けで設立されています(上の画像:Photo © J.C. Carbonne)。
所在地は隈研吾建築都市設計事務所内。財団の役員を、隈氏のほか、理事に建築家の 大野秀敏氏が務め、また、評議員には、東京工業大学の留学生や学生支援を目的に、大岡山キャンパスに昨年建設され、隈氏が設計した〈Hisao & Hiroko Taki Plaza〉の出資者である事業家の 滝 久雄氏らも名を連ねています。
役員名簿(敬称略)
理事
隈 研吾(隈研吾建築都市設計事務所 代表取締役)
大野秀敏(アプルデザインワークショップ 代表取締役
)
高野晴代 日本女子大学 名誉教授)
監事
田中信行(新宿監査法人 代表)
評議員
滝 久雄(ぐるなび 取締役会長
)
江尻憲泰(江尻建築構造設計事務所 代表取締役)
隈 太一(隈研吾建築都市設計事務所 取締役)
同財団の公式ウェブサイト「財団概要」によれば、「建築学を専攻する日本国内の大学院に在学する学生に対して、返済義務のない奨学金を支給することにより、人材の育成及び建築技術の発展に寄与することを目的」として掲げており、月額50,000円(2021年度)の奨学金は原則として返済不要となっています。
建築は今、大きな転機を迎えています。
コンクリートと鉄に支配されていた工業化社会の建築は、様々な環境問題を引き起こし、地球は大きな危機に直面しています。
工業化社会の建築にかわって、自然と人間とをつなぎなおす、新しいデザインが求められています。その担い手となる若い才能の発掘、支援を目的として、コロナ危機の中、財団の設立を決意しました。
隈研吾建築奨学財団 隈 研吾
財団では、2021年度の奨学生の募集を3月1日より開始しました。応募資格は、「建築学を専攻する日本国内の大学院に在学する学生(留学生可、30歳未満)のうち、 学業、人物が優秀でかつ健康である者」。支給期間は2021年4月から2023年3月まで、募集人数は15人を予定。
詳細は、財団のウェブサイトを参照してください。
公益財団法人 隈研吾建築奨学財団
https://kengo-kuma-foundation.com/
【内覧会Report】隈研吾設計 東工大〈Hisao & Hiroko Taki Plaza〉が竣工
https://mag.tecture.jp/feature/20201214-taki-plaza/