CULTURE

スポーツ施設群と商業・宿泊施設を複合する「スポーツモール」

イベント依存から脱却し、スポーツを核に都市を活性化する〈新昌グローブセンター〉

CULTURE 2025.12.07

〈新昌グローブセンター（Xinchang Globular Center）〉line+ studio

©︎ Chen Xi Studio

中国・浙江省の都市新昌に位置する〈新昌グローブセンター（Xinchang Globular Center）〉は、競技仕様のさまざまなスポーツ施設と商業・宿泊施設を複合した「スポーツモール」として構想された複合施設です。

中国のデザインスタジオ line+ studioが設計しました。

注目ポイント

「イベントの容器」ではなく「都市の生成器」としてのスポーツ施設

イベント依存型スタジアムが抱える低利用率や運営圧迫という課題に対する解決策の提示

非日常の競技会場を日常的な都市生活の活気ある中心地に変える「スポーツモール」

高密度かつ複雑な機能の統合を実現する体系的デザイン戦略

（以下、line+ studioから提供されたプレスキットのテキストの抄訳）

©︎ Chen Xi Studio

イベントの容器から都市の生成器へと変革するスポーツモール

「私たちはスポーツ建築をイベントの容器から都市の生成器へと変革しようとしている。日常的な競技場ではないこの施設が、都市の日常的な生活における活気ある中心地となることを目指した。」

line+ studio 共同創設者兼チーフアーキテクト
朱培棟（Zhu Peidong）

©︎ Chen Xi Studio

イベントにより活性化を図る都市

line+ studioが設計した〈新昌グローブセンター〉は、浙江省が重点を置く大型プロジェクト「4+1」の1つである。その完成は、浙江省東部山岳地帯に位置する県級市・新昌が掲げる「小都市が大型選手権を招致する」という野心的な目標実現の重要な基盤を提供する。

これにより「イベントで都市・産業・人口を活性化させる」という同市の戦略的道筋が構想から現実へと移行した。開場後、中国バドミントンマスターズや全国卓球選手権など国家レベルの大会を開催しており、2025年7月には初の国際スヌーカー大会の開催が予定されている。

©︎ Chen Xi Studio

スポーツと商業の複合拠点「スポーツモール」

従来の「イベント依存型」スタジアムとは異なり、グローブセンターは「スポーツモール（スポーツと商業の複合拠点）」として構想されている。スポーツを中核プログラムとしつつ、多様な商業・娯楽・社交機能を統合し、時間・層・シーンを問わないマルチフォーマット運営モデルを実現した。

国際競技会のプロフェッショナル基準を満たすだけでなく、地域住民が気軽に利用できる継続的なライフスタイル体験を提供し、新昌の新たな都市のリビングルームかつ重要なエンジンとしての地位を確立している。

©︎ Chen Xi Studio

場所の再生：都市の「スクラップ」を「エンジン」へ

プロジェクト用地は新昌市の北部開発軸上に戦略的に位置する。「北の玄関口」として、長泰高速道路と国道G104号線が市内進入交通の主要な顔となる。また新高速鉄道駅に近接し、周辺工業地帯の変革を加速させる。グローブセンターはこの地域初の主要公共ランドマークとして位置づけられる。

しかし、当初の敷地条件は厳しかった。高架高速道路によるアクセス制限、旧工業地帯ゆえの都市生活の欠如、廃工場の存在、つまり都市構造における「スクラップ」状態であったのだ。

©︎ line+ studio

人口50万人未満ながら新昌は経済的に強く、上場企業18社を擁し民間セクターの活力が高い。地域では草の根レベルの小型球技（バドミントン、卓球、テニス）への熱意が非常に高く、週末の会場不足が慢性的な課題となっていた。このため地方政府は、高水準の大会開催が可能な12万m²の複合施設を計画し、スポーツを活用した都市再生・産業再生を目指した。

12万m²という主要都市の大規模施設に匹敵する規模から、建築家の役割は単なる「施設建設」を超え、都市の持続可能な運営ロジックと空間戦略の提案にまで及んだ。

©︎ Chen Xi Studio

24時間365日稼働の総合スポーツ・商業ランドマーク

中国全土のスポーツ施設は、利用率の低さと深刻な運営圧迫に広く直面している。収益性は限られたスポーツイベントと日常需要の不足によって制約を受ける。建設への巨額投資と高い維持費が相まって、施設収入は政府補助金への依存度が高くなりがちである。

複数の調査がこの問題を浮き彫りにしている。52％の施設が週500人未満の利用者を報告し、年間利用率が40％を下回る施設もある。根本原因は通常、人通り不足と硬直した運営モデルと特定される。

©︎ line+ studio

スポーツ施設が抱える課題の解決策としての「スポーツモール」

この課題は県レベルの都市でより顕著であり、イベント収益だけでは大規模施設の維持が困難である。これに対処するため、line+は「スポーツモール」のプロトタイプを提案した。

スポーツを核とした「1+N」複合運営モデルであり、商業・レジャー・社交・文化観光機能を統合する。このアプローチにより、施設は非日常的な「イベント容器」から日常的な「都市の生成器」へと根本的に変容する。

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設計戦略は以下に焦点を当てた。

日常化：市民の日常的なフィットネス・レジャー習慣に空間を統合し、立地優位性を活かした日常的な都市活動拠点として確立。
機能混合：中核となるスポーツ機能に加え、飲食・小売・宿泊・娯楽など多様な形態を導入した。これにより国際イベントへの包括的支援を実現すると同時に、周辺地域の商業施設不足を補完し、オフピーク時にはレジャー・フィットネス・コンベンション機能を備えた新たな都市中心地として機能する。

プロ選手権の舞台から大衆フィットネス拠点へ、文化公演から都市祭典へ。〈新昌グローブセンター〉は、都市におけるプロスポーツのインフラ需要を満たすだけでなく、継続的な運営を通じて従来の「閑散期・活性化」という循環型利用モデルを超越し、日常と非日常を繋ぐ複合的な都市ランドマークとなっている。

©︎ Chen Xi Studio

体系的戦略：複雑性における秩序の構築

このプロジェクトは、5,000席のクラスA多目的体育館、バドミントン・テニス・卓球のトレーニングホール、複合商業スペース、展示エリア、19階建てホテル式アスリートアパートメントを12万m²の施設に高密度かつ機能的に統合するという、複雑な設計課題をもたらした。

©︎ line+ studio

交通計画

周辺インフラは完備されていたが、当初は敷地へのアクセスが制約されていた。設計では、国道と江浜路を直接結ぶ南側の新たなランプ（道路を相互連結する道路）を含む包括的な内外交通計画を確立した。

これはホテルとイベント交通専用の出入口として機能し、北入口広場の負荷を軽減する。内部循環ループにより、ホテル客・イベント車両・アスリート・物流の動線を北側の一般歩行者入口から分離し、交通管理全体を最適化している。

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プログラム配置

北側は観光・旅客輸送センターに隣接し、主要な公共到着エリアとなる。このためメイン体育館、小規模ボールホール、トレーニングホール、入口広場は公共・イベント活動に対応すべく北側に配置された。プライバシーと快適性を要するホテルは南側に位置し、川を望む静謐な空間を形成している。

5つの主要ボリューム（メイン体育館、小規模ボールホール、トレーニングホール、アスリートホテル）は中央の「アトリウムハブ」で連結される。アトリウム沿いに小売・飲食施設を配置し、ショッピングモールのような開放的なメインストリートを形成する。これにより南北の核施設を接続し、都市との交流を促進する。

©︎ line+ studio

©︎ Chen Xi Studio

空間の再利用

競技種目ごとに異なる天井高とコート寸法が必要となるため、「弾性グリッド」戦略を採用した。コート分割を柔軟に調整し、空間利用率を最大化し、多様な活動に対応するシームレスなシナリオ転換を可能にした。

©︎ line+ studio

©︎ Chen Xi Studio

メイン体育館：約16,000m²。中央コートは国際プロ仕様を満たし、バドミントン12面、バスケットボール3面、卓球14面、テニス1面の配置が可能で、必要に応じて変更できる。5,000席の可動式観客席は最適な視界を確保するため調整可能。

©︎ line+ studio

トレーニングホール：約7,900m²、天井高13.5m。バドミントントレーニングコート24面とテニスコート2面（固定1面、可変1面）を配置。地下階には4レーンの25mプールとジムが設置されている。

©︎ line+ studio

©︎ Chen Xi Studio

卓球ホール：約6,100m²。1階（天井高5m）に卓球練習コート15面、2階（天井高11m）にバドミントンコート12面または卓球コート15面が設置されている。

©︎ line+ studio

屋上活性化

連続したオーバーアーチの屋根構造が全施設を統合する。この屋根上にはサッカー場、ランニングトラック、都市展望デッキが設けられ、東西のランプから24時間一般開放される。都市生活が屋上空間へと拡張している。

©︎ Chen Xi Studio

ホテル・コンベンションスペース

南棟と基壇部にはホテルと宴会場を配置した。1～4階は公共ロビー・会議室・飲食施設、6～17階は標準客室、最上階はラグジュアリースイートである。川に面した側には4階ごとに高層アトリウムが設けられ、川と新昌市街の眺望を提供する。

「共有サービスバックステージ」のコンセプトに基づき、ホテル・宴会場・商業エリアの物流機能は相互接続され、効率的で協調的な運営を確保する。

景観の形成：都市ウォーターフロントのインターフェース再構築

新昌の景観における特徴「水と山」をモチーフとした形態

〈新昌グローブセンター〉という大規模複合施設の特徴となる象徴的イメージを創出することが重要であった。設計の着想は新昌独自の景観文化に由来する。

歴史的に「浙江東部の唐詩の道」の重要な拠点として知られるこの地域は、峰と滝で名高い。設計では水の流動性と山の輪郭を形式的モチーフとし、連続的なマスと水平的なリズムを用いて都市境界を定義し、文化的表現性と現代性を兼ね備えたウォーターフロントインターフェースを創出した。

ホテルタワーは北岸スカイラインの新たなランドマークとなっている。タワーのアトリウムは滝の流れを思わせる造形で、劇的な変化を伴う彫刻的ボリュームを形成している。穿孔アルミパネルと金属棒グリルを組み合わせたカーテンウォールは、昼は動的な光の効果を生み、夜は鮮烈なイルミネーションで夜間のランドマークとなる。

構造面では、大スパントラスとフレーム・コア・チューブシステムを採用し、空間の柔軟性と建設コスト効率を両立した。メイン体育館はトラス構造で75.9mを、ボールルームは複合梁構造で20.55mを、トレーニングホールは平面トラスと横方向支持でバドミントン場36.5m、卓球場30mをそれぞれ支えている。

2024年11月、〈新昌グローブセンター〉での初開催となる第2回新昌「林丹杯」バドミントンオープンには、15カ国から1,033名の選手が参加した。これ以降、同センターではスヌーカーマスターズ招待戦や各種選手権を含む国際・全国・省級大会17件、一般参加型イベント20件を開催。「月1回の大規模大会、週1回の試合」という運営パターンを確立した。累計来場者数は22万人を突破、オンライン視聴回数は1億5000万回を超え、直接経済効果は1億元に達している。

プロ仕様の施設はハイレベルな大会を支えるだけでなく、長江デルタ地域のスポーツ愛好家を惹きつけ、クラブ戦・シリーズ戦・ファミリーイベントを開催した。スポーツ・レジャー・商業が自然に共存する、活気ある複合型「スポーツモール」の構想が実現しつつある。

〈新昌グローブセンター〉は単なるイベント会場ではなく、都市活性化モデルである。スポーツで人を呼び込み、複合機能で留め、日常と非日常を1つの屋根の下に融合させる。「イベントプラス」モデルを原動力とするこのスポーツモールは、スポーツ・文化・都市生活を結ぶ重要な拠点となりつつあり、新昌市の「イベントによる都市・産業・人口活性化」戦略における持続可能な都市事例を提供している。

以下、line+ studioのリリース（英文）です。

Xinchang Globular Center: From Event Container to Urban Generator – A Sports Mall by line+ Zhu Peidong

“We are attempting to transform sports architecture from an event container into an urban generator, allowing the non-daily competition venue to become a vibrant center for everyday city life.”
— Zhu Peidong

The Xinchang Globular Center, designed by Dr. Zhu Peidong, Co-Founder and Chief Architect of line+ studio, and his team, has been fully completed and opened. The project is one of the key “4+1” major projects in Zhejiang Province.

Its completion provides a critical foundation for Xinchang, a county-level city in the mountainous region of Eastern Zhejiang, to realize its ambitious goal of “a small city hosting major championships.” This moves the city’s strategic path—”boosting the city, industry, and populace through events”—from vision to reality. Since its inauguration, the center has hosted national-level events, including the China Badminton Masters and the National Table Tennis Championships, and is slated to welcome its first international snooker match in July 2025.

Unlike traditional stadia, which operate primarily on an “event-cycle” model, the Globular Center is conceptualized as a “Sports Mall” (Sports and Commercial Destination). It utilizes sports as the core programmatic anchor, integrating diverse commercial, entertainment, and social functions to form a multi-format operational model that is active across all hours, all demographics, and all scenarios. The facility not only meets the professional standards for international competitions but also offers an accessible, ongoing lifestyle experience for local residents, establishing itself as Xinchang’s new urban living room and vital engine.

01 Place Rebirth: Transforming Urban “Scraps” into an “Engine”

The project site is strategically located on Xinchang’s northern development axis. It serves as the “North Gateway,” with the Changtai Expressway and National Highway G104 forming the primary display face for traffic entering the city. It is also a “Bridgehead,” situated near the new high-speed rail station, which is accelerating the transformation of surrounding industrial zones. The Globular Center is positioned as the first major public landmark in this area.

However, the initial site conditions were challenging: limited accessibility due to elevated expressways, a lack of urban life given the old industrial surroundings, and the presence of abandoned factories—effectively, the “scraps” in the urban fabric.

Despite its small size (population under 500,000), Xinchang is economically strong, boasting 18 listed companies and high private-sector vitality. The local passion for grassroots small-ball sports (badminton, table tennis, tennis) is significant, making venue shortages on weekends a chronic issue. The local government thus planned a 120,000 sqm complex capable of hosting high-level events, aiming to leverage sports for urban and industrial renewal.

Given the scale of the 120,000 sqm complex—comparable to large venues in major cities—the architect’s role extended beyond merely “building a venue” to proposing a sustainable operational logic and spatial strategy for the city.

02
Sports Mall: A 24/7, All-Inclusive Sports & Commercial Landmark

Sports venues across China widely struggle with low utilization and significant operational pressure. Their profitability is constrained by limited sports events and insufficient daily demand. Coupled with substantial investment in construction and high maintenance costs, venue revenue often becomes heavily reliant on government subsidies. Multiple studies highlight this issue: 52% of venues report fewer than 500 weekly visitors, and some have annual usage rates below 40%. The root causes are typically identified as sparse foot traffic and rigid operational models.

This challenge is more pronounced in county-level cities, where event-based revenue alone cannot sustain such a large facility. To address this, line+ proposed the “Sports Mall” prototype: a “1+N” composite operational model using sports as the engine, integrating commercial, leisure, social, and cultural tourism components. This approach fundamentally transforms the venue from a non-daily “Event Container” into an everyday “Urban Generator.”

The design strategy focused on: Normalization: Integrating the space into citizens’ daily fitness and leisure routines, utilizing the site’s advantages to establish it as a routine urban activity center.

Functional Mix: Introducing diverse formats—dining, retail, hospitality, and entertainment—beyond the core sports function. This not only provides comprehensive support for international events but also complements the surrounding area’s lack of commercial amenities, serving as a new city center for leisure, fitness, and conventions during off-peak times.

From a platform for professional championships to a center for mass fitness, and from cultural performances to urban celebrations, the Globular Center not only satisfies the city’s need for professional sports infrastructure but, through continuous operation, moves beyond the traditional cyclical “empty-activation” usage model, becoming a composite urban landmark connecting the ordinary with the extraordinary.

03
Systematic Strategy: Structuring Order in Complexity

The compact 120,000 sqm facility presented a dense and functionally intricate design challenge, integrating a 5,000-seat Class A multi-purpose gymnasium, training halls for badminton, tennis, and table tennis, composite commercial spaces, exhibition areas, and a 19-story hotel-style athlete apartment.

Transportation Planning

Despite the complete peripheral infrastructure, site access was initially constrained. The design established a comprehensive internal and external transport plan, including a new ramp on the south side linking the National Highway directly to Jiangbin Road. This serves as a dedicated entrance/exit for the hotel and event traffic, easing pressure on the North Entrance Plaza. An internal circulation loop segregates the flow of hotel guests, event vehicles, athletes, and logistics from the public pedestrian entrance on the north, optimizing overall traffic management.

Program Distribution

The north side, adjacent to the Tourist and Passenger Transport Centers, is the main public arrival area. Therefore, the Main Gymnasium, Small Ball Halls, Training Halls, and the entrance plaza are located in the North to accommodate public and event activities. The hotel, requiring privacy and comfort, is positioned on the south side, facing the river for a serene retreat.

The five major volumes (Main Gymnasium, Small Ball Halls, Training Halls, and Athlete Hotel) are linked by a central “Atrium HUB.” Retail and dining services are embedded along the atrium, forming an open main street, similar to a shopping mall, which connects the northern and southern anchors and encourages interaction with the city.

Space Reutilization

Different sports require varying clear heights and court dimensions. An “Elastic Grid” strategy was adopted to flexibly adjust court divisions, maximizing space utilization and enabling seamless scenario conversion for various activities.

Main Gymnasium: Approx. 16,000 sqm. The central court meets international professional specifications for 12 badminton, 3 basketball, 14 table tennis, or 1 tennis court, convertible as needed. The 5,000 retractable spectator seats offer adjustable seating for optimal viewing.

Training Hall: Approx. 7,900 sqm with a clear height of 13.5m, featuring 24 badminton training courts and 2 tennis courts (1 fixed, 1 convertible). A 25m, four-lane swimming pool and gym are located on the basement level.

Table Tennis Hall: Approx. 6,100 sqm. The first floor (5m clear height) has 15 table tennis training courts; the second floor (11m clear height) offers 12 badminton courts or 15 table tennis courts.

Rooftop Activation

A continuous, overarching roof unifies all the venues. This roof is activated with a soccer field, a running track, and an urban viewing platform, accessible to the public 24/7 via east and west ramps. Urban life extends onto the roofscape.

Hotel and Convention Space

The southern tower and podium house the hotel and ballroom: Levels 1–4 is for the public lobby, meetings, and dining; Levels 6–17 are standard guest rooms; and the top floor features luxury suites. High-rise atriums are set every four floors on the river-facing side, offering views of the river and Xinchang’s city center. Following a “Shared Service Backstage” concept, the logistics for the hotel, ballroom, and commercial areas are interconnected to ensure efficient, collaborative operation.

04
Shaping the Landscape: Reconstructing the Urban Waterfront Interface

Creating a distinctive, iconic image for the large complex was crucial. Inspiration was drawn from Xinchang’s unique landscape culture. Historically significant as a stop on the “Tang Poetry Road of Eastern Zhejiang,” the region is celebrated for its peaks and waterfalls. The design uses the fluidity of water and the contours of mountains as its formal motif, employing continuous massing and a horizontal rhythm to define the city boundary and create a waterfront interface that is both culturally expressive and contemporary.

The hotel tower marks a new high point on the north bank skyline. The tower’s atrium suggests a cascading waterfall, forming a sculptural volume through dramatic transitions. The curtain wall, featuring perforated aluminum panels and metal rod grilles, provides dynamic light effects during the day and a distinct illuminated landmark at night.

Structurally, the venue uses a large-span truss and frame-core-tube system, balancing spatial flexibility with construction economy. The Main Gymnasium spans 75.9m using a truss structure; the ballroom spans 20.55m with a composite beam structure; and the training halls span 36.5m (badminton) and 30m (table tennis) with plane trusses and lateral supports.

05 Remarks

In November 2024, the 2nd Xinchang “Lin Dan Cup” Badminton Open, the Globular Center’s inaugural event, attracted 1,033 athletes from 15 countries. Since then, the center has hosted 17 international, national, and provincial events, including the Snooker Masters Invitational and various championships, alongside 20 mass participation events. This has established a normalized operational pattern of “major competitions monthly, and matches weekly.” To date, total attendance has surpassed 220,000, online reach has exceeded 150 million views, and direct economic benefits have topped 100 million RMB.

The professional facilities not only support high-level events but also attract small-ball enthusiasts from the Yangtze River Delta region, hosting club matches, series tournaments, and family activities, where sports, leisure, and commerce naturally coexist. The vision of a vibrant, composite “Sports Mall” is being realized.

The Xinchang Globular Center is more than an event venue; it is an urban activation model—attracting people through sports and retaining them with composite functions, allowing the ordinary and non-ordinary to merge under one roof. Driven by the “Events+” model, this Sports Mall is becoming a vital node connecting sports, culture, and urban life, offering a sustainable urban case study for Xinchang’s strategy of “boosting the city, industry, and populace through events.”

Project Name: Xinchang Globular Center
Design Firm: line+ studio
Chief Architect / Project Principal: Zhu Peidong
Conceptual/Competition Phase Project Leader: Xing Mingquan
Conceptual/Competition Phase Design Team: Bao Wangtao, Liang Shiqiu, Zhou Wenyu, Liu Xiangjun, Sun Jiahao
Competition/Implementation Phase Project Leader: Hu Runzhi, Xing Mingquan
Competition/Implementation Phase Design Team: Bian Qian, Zhao Censen, Bao Wangtao, Duan Xiajing, Xu Zifeng, Zhang Daozheng, Tao Xufeng, Guo Zhenghao
Interior Conceptual Design Team: Jin Yuting, Ye Xin, Yu Jun, Zheng Liu, Zhu Yingyue, Mao Ling
Landscape Conceptual Design Team: Li Shangyang, Rao Feier
Client: Xinchang Public Service Group Co., Ltd.
Collaborating Design Institute: Huahui Engineering Design Group Co., Ltd.
Curtain Wall Design: Zhongnan Curtain Wall
Location: Xinchang, Shaoxing, Zhejiang Province
Gross Floor Area: 121,132 sqm
Design Period: 2022.06 – 2023.04
Construction Period: 2022.09 – 2025.07
Structure: Reinforced Concrete Frame, Steel Truss
Materials: Anodized Aluminum Panels, Glass Curtain Wall, Paint
Photography: Chen Xi Studio, line+

line+ studio 公式サイト
https://www.lineplus.studio/works_cont_2526.html?ctid=33

スポーツ施設群と商業・宿泊施設を複合する「スポーツモール」