建築家の磯崎 新氏(1931-)が設計した茶室〈有時庵(うじあん)〉にて、特別な茶会「Tokyo Marriott Hotel×Tearoom お茶会」が開催されます。
〈有時庵〉は、東京・品川区の御殿山庭園内の一角にあり、竣工は1992年。通常は非公開で、同じ敷地内にある、東京マリオットホテルと、茶の卸・コンサルディング業のほか、茶道・日本茶を中心とした文化関連事業をおこなっているTeaRoom(東京都渋谷区 / URL)との共同で、今回特別に開催されるものです。
TeaRoomでは、これまでにも、同社の代表取締役CEOを務める岩本 涼氏が、裏千家の茶道家・岩本宗涼として参画し、三井農林との共同企画による「紅茶で抹茶体験 和のアフタヌーンティー」や、日本のアート・工芸作品のプラットフォーム「B-OWND」における「HANEDA ART EVENT -アート×茶会の新しい形-」など、伝統と革新の融和を意識した文化活動を行ってきました。
今後も、東京マリオットホテルとの共催で、お茶を通じた新たな体験を提供するイベントを開催予定(企画中)とのこと。
今回の磯崎建築〈有時庵〉での茶会では、季節に合わせた「さくら抹茶」と、マリオットホテルのパティシエが選定した2種類の菓子とのペアリングも楽しめます。
「御殿山トラストシティ」の「御殿山庭園」のなかには、風雅な建物がひっそりと佇んでいます。円形の屋根に、四角く空間を切り取る白い壁。実はこの建物、建築家・磯崎新氏設計の伝統と革新を融合した現代の茶室なのです。
有時庵最大の特徴である床の間。鉛板の壁にかけられた掛け軸は大徳寺真珠庵の山田宗敏筆による「有時」。天井には、美濃張りの障子を天窓としています。
鉛とステンレス複合板による真円板の屋根に同心円の土庇と、大理石のようなライムストーンを石垣に積んだ壁面の対比は、円と方形からなる幾何図式を想起させます。
木漏れ日のなかでの野点。都心にいることを忘れさせてくれる緑に囲まれた空間で、抹茶をいただきます。「御殿山庭園」の木立のなかに佇むのは、「有時庵(うじあん)」と名付けられた茶室。日本を代表する建築家である磯崎新氏の設計により、1992年に建てられた作品です。
江戸時代、徳川家光公の命により建てられた品川御殿にて、数多くの茶会が開かれたという御殿山。明治以降は、富豪たちが邸宅を構え、庭園の美しさを競っていました。庭園の池を巡り、季節ごとに表情を変える木立を抜けると現れる茶室を眺めていると、当時の雅びやかな暮らしが現代によみがえるようです。
ステンレスでつくられたにじり口の戸や土間に置かれたベンチ、チタニウムパネルの壁、丸と四角を組み合わせた外観といった斬新なデザインは、まさに現代建築の粋と茶の湯の心の調和を表しています。デザインだけでなく、囲い板に千年屋久杉、炉の横の中柱に丹波椿、床柱に薬師寺古材の檜など、貴重な材料を多用していることでも注目されている建築作品です。(TeaRoom 3月11日プレスリリースより)
〈有時庵〉詳細(御殿山トラストシティ公式サイト内コンテンツ)
https://www.trustcity-g.com/about/tearoom
「Tokyo Marriott Hotel×Tearoom お茶会」開催概要
開催日:2022年3月23日(水)
時間:第1会 11:30-12:15 / 第2会 13:00-13:45
会場:茶室 有時庵
所在地:東京都品川区北品川4丁目7−36 東京マリオットホテル付近
定員:8名(4名×2回)
参加方法:下記・受付ページより申し込み(先着順に受付、定員になり次第、締め切り)
申込期限:3月17日(木)
参加費:12,100円(税金・サービス料込)
亭主:岩本宗涼(裏千家 准教授)
内容:
・薄茶一服(さくら抹茶の呈茶)
・薄茶一服(参加者が自身で抹茶を点てる)
・主菓子(パティシエが用意した菓子を提供)
・茶室 案内(茶室の歴史なども含めた案内)
主催:東京マリオットホテル、TeaRoom
問合せ先:東京マリオットホテル イベント係