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折りたたんで世界へ持ち運べるラグジュアリーな家具

今秋の「DESIGNART TOKYO」で披露される神戸レザー製〈BLOOM〉

PRODUCT2021.10.20

10月22日(金)より、東京都内各所で開催される、デザイン&アートの祭典「DESIGNART TOKYO(デザイナート・トーキョー)」にて初めて実物が披露される、神戸レザーを用いた家具〈BLOOM〉の完成ビジュアルが披露されました。
「DESIGNART TOKYO」のインフォメーションセンターが置かれる、ワールド北青山ビルにて展示されます。

神戸レザー×ジョニー・チウ×永田良介商店

〈BLOOM〉デザインイメージ(2021年4月発表時)

BLOOM(ブルーム)と名付けられたこのプロダクトは、持続可能な社会を追求する現代において、文化背景・デザイン・素材・生産方法などを根底から考えて誕生しました。
屋外・アウトドアでの使用も想定した椅子で、世界で初めて高級牛革を素材とし[*1]、販売価格は、現時点で税別330万円を予定。SDGsを重視し、世界中に拠点を持って仕事や生活を送る、Z世代を主なターゲットにデザインされました。旅客機や船舶で海外の拠点に持ち運ぶことも想定し、折りたたむことができる構造になっているのも特徴です。
*1.プレスリリース発信元・KYOSYU MIZOHATA調べ

デザインは台湾の建築家・ジョニー・チウ

〈BLOOM〉のデザインは、台湾を拠点とする建築家のジョニー・チウ(Johnny Chiu)氏。2019年にワールドアーキテクチャフェスティバル・インサイドインテリア大賞を受賞、彼の追求するニュー・アジアンモダンなデザインは、世界的にも注目を集めています。

Johnny Chiu(ジョニー・チウ)プロフィール
J.C. Architecture主宰。I.D. マガジン‒ベストオブイヤー、iF、IIDA、IDC、IDEA、Reddot、Dezeen Awards などの国際的なアワードを数多く受賞し、世界的に注目を集める建築家。

ジョニー・チウ(Johnny Chiu)

コロンビア大学にて建築の修士号を取得、メルボルン・RMITにて博士号を取得黒川紀章建築都市設計事務所、米国人建築家のケビン・ケノンのニューヨーク事務所に勤務。主な受賞に、IIDA(2017)、ワールドアーキテクチュアフェスティバル大賞(2019)があり、2020年には台湾鉄路の観光列車〈鳴日號(Future)〉のデザインを手掛け、同年の日本グッドデザイン賞を受賞。ニュージーランド、オーストラリア、スウェーデン、日本、台湾、米国ほかグローバルに活躍中。
http://www.johnnyisborn.com/

〈BLOOM〉は、アジアの概念で、ラグジャアリーや豊かさといったものを定義し、従前のアウトドア家具のデザインに一石を投じるプロダクトです。

ジョニー・チウ氏とタッグを組んだプロデューサーは、台湾を拠点とするKyosyu Mizohata氏。本プロジェクトは、建築家として世界に明確なメッセージを発信し、日本の伝統的な分野を、次世代の世界に展開するためのロールモデルを模索して、今回のプロジェクトを実現させました。

KYOSYU MIZOHATAプロフィール
2011年から台湾在住。写真家、アートディレクターとして主に台湾や中国の広告やPR分野で活躍。移住直後にジョニー・チウと知り合い、その後の彼の世界での活躍に刺激され、日本でのインスタレーションやプロジェクトをプロデュースする。
アジアのクリエイティブを世界に発信することをミッションに、2019年には台北ファッションウィークチームメンバーとして、台湾の国家プロジェクトにも参画。

BLOOM(ブルーム)

デザインコンセプトは「野に咲く花」

あらゆる場所で使うことを想定した〈BLOOM〉のデザインコンセプトは、その名の通り「野に咲く花」。どのような場所であってもそこから快適な着地点を探し、根付き、花を咲かせる自然の営みを、「円」のデザインで表現しました。
円は、農業を営む基準となる農事暦を用いて生活している地域の多くで、「一番奥の特別な部屋の窓」のかたちであり、輪廻転生や、SDGsにおける循環型社会の象徴としてのサークル、そして「華」の意味も込められています。

風水のデザインを導入

日本では、建築史家の鈴木博之氏(1945-2014)の著作などで知られる「ゲニウス・ロキ(地の精霊)」という概念は、ヨーロッパにもあるとされ、また、中華圏およびアジアにおいては建築のデザインにも大きな影響を与える風水とも似ています。
日本の建築家では、地場の精霊たちと会話することにも似た感覚で、サイトの最適解を見つけていくという設計手法があります。台湾出身のジョニー・チウ氏がデザインした〈BLOOM〉も、風水の影響を受けているとのこと。

製造は神戸レザー専門のギルド

製作を担当したのは、神戸市中央区にある神戸レザーKOBE LEATHER。皮革の新たな付加価値の創出を図ることを目的に、2019年に神戸レザー協同組合として設立され、多様なスキルを有する職人たちからなり、共同で皮革を使ったプロダクトの開発などを行っています。

神戸レザー(KOBE LEATHER)

今回の〈BLOOM〉では、皮革の選定と加工を、「LEXUS NEW TAKUMI PROJECT(レクサス ニュー タクミプロジェクト)2016」に選出された実績を持つスタジオ・キイチ(代表/革職人 片山喜市郎)が担当。家具の製作を、フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)の設計で知られる〈旧山邑邸〉(現 ヨドコウ迎賓館)に置かれた家具を手掛けた永田良介商店がそれぞれ担当しました。

今回のプロジェクトでは、アウトドアでの使用に応えるため、革に強い撥水性を施す加工技術の開発や、接合面の強度確保と、美観保持のための技術を開発。1点1点を、受け継がれてきた伝統の技と最新の技術の両面で仕上げています。

BLOOM(ブルーム)

年産は年間6脚を予定

〈BLOOM〉は完全オーダーメイド。但し、神戸牛の生産数は、年間5000頭という規定があり、〈BLOOM〉の原材料の供給には限りがあります。また、革の染色や鞣(なめ)しの作業に1脚あたり3カ月を要し、その後の加工や組立などを含め、製造には最短でも6カ月を要するとのこと。このため、納期は約1年で設定されています。
カラーリングは、注文時に、革の色と木製の脚部の塗装を選ぶことができます。

〈BLOOM〉詳細ページ
https://designart.jp/designarttokyo2021/exhibitions/202/

「DESIGNART TOKYO 2021」
https://designart.jp/

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