鉄骨のように、木を使う。「LIVELY WOOD」が切り開く新しい木質構造材の世界 国産杉 × CFRPのハイブリッドで、ロングスパンとスリムなフレームを両立
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鉄骨のように、木を使う。「LIVELY WOOD」が切り開く新しい木質構造材の世界 国産杉 × CFRPのハイブリッドで、ロングスパンとスリムなフレームを両立!

鉄骨のように、木を使う。「LIVELY WOOD」が切り開く新しい木質構造材の世界

国産杉 × CFRPのハイブリッドで、ロングスパンとスリムなフレームを両立!

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「鉄骨並みの構造性能」と「木の温もりや軽さ」を両立する、新たな木質構造材が建築の現場を変えつつあります。

帝人が開発したハイブリッド集成材「LIVELY WOOD(ライブリーウッド)」は、国産杉の集成材にCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を上下に積層したハイブリッド素材です。
この技術により、木材ならではの軽量性や温もりをそのままに、従来の2〜4倍にも及ぶ曲げ剛性・曲げ強度を実現しました。これまで鉄骨でなければ難しいとされていたロングスパンや、スリムな構造フレームの実現が可能となり、木造の設計自由度を飛躍的に高める新たな選択肢として、注目を集めています。

TEIJIN LIVELY WOOD_製品写真

鉄骨造に代わる選択肢としての「強い木材」

従来の木造建築では、柱間を飛ばすスパンを大きくとるためには、梁断面を非常に大きくする必要があり、空間の自由度や美観、コストの面でも制限が多くありました。LIVELY WOODは、CFRPによって大幅な剛性強化を実現することで、断面をコンパクトに保ったまま、最大12m超のスパンにも対応可能です。
その性能は、スギ材をベースにしながら、スギ単材の約3〜4倍の剛性を実現しており、これは中大規模建築の主構造材として十分な信頼性をもつ水準に達しています。

※ LIVELY WOODは現時点で建築基準法第37条に基づく指定建築材料に適合していないため、建築物の一部分に使用する場合であっても、個別に、建築物全体で大臣認定を取得する必要があります。

スリムな木造フレームで、都市部や特殊立地でも柔軟に対応

LIVELY WOODの魅力は「強さ」だけではありません。軽量な木材でありながら、構造体としてのスリム化を可能にする点が最大の魅力です。これにより、梁せいを抑えながら、広く明るい空間を構成できるほか、基礎の簡素化による施工性の向上や、建築制約の多い都市立地での柔軟な設計対応にも貢献します。

そのため、天井高を保ちたい店舗空間や、都市部の商業建築、柱のないレイアウトが求められるオフィス、限られた敷地内で動線を最大化したいクリニックなどにも適するほか、基礎構造に制限のある高架下空間や可搬型建築、仮設建築などでは、構造性能と施工性のバランスを最適化できる素材として活躍の場が広がっています。

実際の導入事例から見るLIVELY WOODの効果

■ MIRAI LIVELY HOUSE(東京都日野市)

帝人の研究施設敷地内に建設されたLIVELY WOODのいわばプロトタイプ的空間。柱のない大開口を実現した構造設計と、木と自然光が調和した癒しの空間、木材がもたらすリラックス効果や快適性が評価され、「ウッドシティTOKYOモデル建築賞 奨励賞」を受賞しました。
社内イベントや研究会、外部研修などにも活用されており、木材による開放性と快適性がもたらすウェルビーイング効果の実証空間としても注目されています。

MIRAI LIVELY HOUSE_TEIJIN_1

MIRAI LIVELY HOUSE_TEIJIN_2

■ ささしま高架下オフィス(愛知県名古屋市)

JR名古屋駅直近、東海道新幹線の高架下という厳しい条件下に2階建て木造オフィスの建設が実現しました。梁は最長スパン6m、片持ち梁2.6m、断面120×390mmという大胆な構造。高架下にありがちな「低さ」や「揺れ」への懸念も、軽量かつ高剛性なLIVELY WOODによって克服し、柱なしの大空間と高い構造安全性が両立されています。
曲げ強度70〜90N/mm2、曲げ弾性係数24〜26kN/mm2という、スギ単材の約3〜4倍の曲げ性能を実現しており、これは中大規模建築の主構造材として十分な信頼性をもつ水準。
さらに、2階は1階よりも2.6m張り出す片持ち構造を採用し、都市における木造中規模建築の柔軟性と可能性を実証しています。地盤の問題で過重制限がある場合など鉄骨が不利な敷地において“木だからできる選択”が光る事例となっています。

笹島高架下オフィス_1

笹島高架下オフィス_2

■ LIVELY VILLA Noki

福岡県糸島市に建つ「LIVELY VILLA Noki」モデルハウスは、LIVELY WOODを使用した住宅として世界初の採用事例です。本モデルハウスでは、最大約3mもの深い軒下と、20帖を超える無柱のテラス空間を実現。さらに、幅4.5mの大開口窓が設けられ、窓を開放すればリビングと屋外がひと続きに。自然光と風が室内外を緩やかにつなぎ、まるで自然の中にいるかのような一体感が味わえます。

構造面では、垂木に用いられた高剛性のLIVELY WOODや、高耐力の耐震壁等との組み合わせにより、耐震等級3をクリア。高い安全性と快適性が両立しています。木のしなやかさとCFRPの強さが融合したLIVELY WOODならではの性能が、デザインと構造の自由度を大きく広げています。自然に寄り添いながら、強く、美しく、心地よく暮らす。そんな暮らしの可能性を感じられる空間となっています。理想のライフスタイルを自然とともに叶える、新時代の木造平屋住宅です。

LIVELY VILLA Noki_TEIJIN_1

LIVELY VILLA Noki_TEIJIN_2

木造が拓く新たな建築スケール。構造設計の“次の答え”として

以前までは、「ロングスパン、しかもスリムなフレーム」は鉄骨造の専売特許でした。しかし、LIVELY WOODの登場により、「木でもできる」というだけでなく、「木だから選ぶ」という時代が始まろうとしてます。
都市木造、中大規模建築、モバイル建築、仮設建築など、さまざまな現場で“しなやかで強い”構造提案を可能にするLIVELY WOODは、建築設計の選択肢と可能性を一段引き上げる、新しい主材になることが期待されます。


製品に関するお問い合わせ・資料請求

帝人株式会社:https://www.teijin.co.jp/

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