大阪・野崎町に、建築家の安藤忠雄が率いる安藤忠雄建築研究所が設計した、コンクリート打ち放し建築の現代アートギャラリー〈ICHION CONTEMPORARY(イチオン コンテンポラリー)〉が1月13日にオープンしました。同ギャラリーを運営するアート流通サポート合同会社(大阪府大阪市北区野崎町、代表社員:上 一音)が発表したもので、コンセプトは「芸術が奏でる感性の波⻑が、ひとつの⾳のように⼈々の⼼に響き、新たな⽂化の波を⽣み出す」。⼤阪を拠点に、アジアと世界をつなぐ⽂化交流の拠点となることを⽬指すとのこと。
「大阪は、古くから商業の街として発展し、ここから多くの文化が世界に発信されてきました。この野崎町のギャラリーから世界へと新しい文化を発信し続けて下さい。」(2023年11月29日 地鎮祭での安藤氏コメント)
最初の展覧会は、戦後日本で誕生した革新的な美術運動「具体美術」に焦点をあてた「GUTAI は⽣きていた」展。具体美術協会(GUTAI)の第二世代であった向井修二(1940-)のインスタレーション作品を中心に、GUTAIの革新性とその「精神」を再考することを試みます。白髪一雄や吉原治良をはじめとする具体美術を代表する作家の作品もあわせて展示され、東アジアにおける美術史的の重要性や独自性を再解釈することを試みます。
向井氏による作品展示では、ドイツ近代を代表する作家、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe|1749-1832)が好んで用いたという表現「建築は凍れる⾳楽である」に着想を得て、安藤忠雄建築研究所が設計した空間と共鳴する新作のインスタレーションが展開されます。
向井修二氏プロフィール
向井修二氏 プロフィール:1940年兵庫県神戸市生まれ。1959年大阪美術学校(現・大阪美術専門学校)在学中に第8回具体美術展に出展、1963年 グタイピナコテカにて初個展、以後、解散まで具体美術協会に所属。1965年「日本の新しい絵画と彫刻展」に出品(サンフランシスコ美術館~1967年まで全米を巡回)。2012年「具体 -日本の前衛18年の軌跡」国立新美術館。2013年「具体 -素晴らしい遊び場展」アメリカ・グッゲンハイム美術館。2015年 イタリア・ヴェネチア ビエンナーレにて記号化した鏡の部屋を発表。2017年 米国・ニューヨークのルイ・ヴィトン ソーホー店 内装インスタレーションを担当。2017年 シャネル 銀座並木通り店 外壁を記号化(下の画、左)。2018年「GUTAI展」フランス・スーラージュ美術館
出展作家:吉原治良、白髪一雄、元永定正、田中敦子、嶋本昭三、上前智祐、山崎つる子、名坂有子、松谷武判、向井修二
会場:ICHION CONTEMPORARY
所在地:大阪府大阪市北区野崎町9-7(Google Map)
会期:2025年1月13日(月)~3月29日(土)
開館時間:11:00-18:00 ※最終日のみ17:00終了
休館日:日・月曜、祝日 ※2025年1月13日(月)は開館
入場料:無料
※予約不要、ただし、館内混雑時はギャラリーウェブサイトで受け付ける入場予約者を優先
ICHION CONTEMPORARY Website
https://ichion-contemporary.com/
ICHION CONTEMPORARY インスタグラム
https://www.instagram.com/ichioncontemporary/