[大阪・関西万博]トイレや休憩所などを紹介_休憩所4 - TECTURE MAG(テクチャーマガジン) | 空間デザイン・建築メディア
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[大阪・関西万博]トイレや休憩所などを紹介_休憩所4

MIDW+Niimori Jamisonが設計した〈休憩所4〉

[大阪・関西万博]トイレや休憩所など、若手建築家が手掛ける施設を紹介

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施設DATA

  • 設計
    MIDW+Niimori Jamison
  • 主用途
    休憩所、トイレ
  • エリア
    静けさの森ゾーン

 

〈休憩所4〉の見どころポイント!

  • 地盤処理の「掘削」を起点とした設計プロセス
  • 地形の山と鉄筋メッシュの谷が織りなす、連続する洞窟空間

「掘る」ことが居場所となる、地形と共生する建築

〈休憩所4〉では、埋立地である夢洲における地盤処理の制約を出発点とし、「掘る」という行為そのものから建築を生み出すことを試みています。山と谷を交互に掘削した地形を型枠として鉄筋メッシュを成形し、それを回転・再配置することで、洞窟のような居場所が生み出されています。

Photo: 大竹央祐

万博の開催地である夢洲は、埋立地であるがゆえに地盤が弱く、建築行為の前提として、建設予定の建物と同重量の土を廃棄することが必要条件となっていた。

相応のコストと環境負荷が生ずる土の廃棄に、何か建築的な価値を見出せないかと考え、「掘る」という行為から直接的に生まれる建築の在り方を探った。

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

敷地全体にグリッドを引き、その交点に山と谷が交互に現れるよう、掘削を行う。そうしてできた地形を型枠とし、鉄筋を添わせてゆくことで、地形と同形状の鉄筋メッシュを成形する。メッシュを吊り上げ、90°回転させ再配置すると、地形の山とメッシュの谷がグリッドの交点で重なり合う。鉄筋メッシュはパーゴラ状の屋根となり、地形と屋根の隙間は、連続する洞窟のような、ひと繋がりのスペースとなる。

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

地形の山から伸びる藤は、屋根をつたって木陰をつくる。会期後、取り壊されることなく隣接する「静けさの森」と共に残され、数年後には藤やその他の植物に覆われた魅力的な廃墟のような場となることを期待している。

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

Photo: 大竹央祐

配置図。Image: MIDW

ダイヤグラム。Image: MIDW

建築DATA

構造:鉄骨造
階数:地上1階、地下1階
敷地面積:1461.77m²
建築面積:152.60m²
延床面積:248.84m²

設計:MIDW+Niimori Jamison
担当:服部大祐、新森雄大
構造設計:柳室純構造設計+木村俊明
設備設計:シーソー建築設計事務所
外構家具:studio arche
造園:園園
施工:加登脇建設

 

テキスト提供:MIDW


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