公益社団法人金沢青年会議所(JCI金沢)の主催による「十重二十重(とえはたえ)のまち金沢 新都心軸デザインコンペティション 2022」が作品を募集しています。
このコンペは、JR金沢駅から、金沢駅通りと百万石通りがクロスする、近江町市場にも近い、武蔵ヶ辻交差点までの都心軸に面した敷地における、都市空間のアイデアを募集するもの。石川県金沢市のまちに蓄積されてきた歴史的な価値と、市民生活との調和を継承しつつ、新たな文化・新たな経済が集う未来の金沢に相応しい魅力的な空間を創造することを目指しています。
現在の金沢の景観は、各時代における伝統的建築の保存・再生を積み重ねて形成されました。同時に、近年になってオープンした金沢21世紀美術館や国立工芸館(NCM)のように、時代にあわせて新しい建築を重ねてきたことによっても成り立っています。
景観保全の観点では、市内のほぼ全域で、建物の高さを60mを上限とする制限を他都市に先駆けて実施。市民が主体となって、金沢の景観的価値を守り、高めてきました。
2015年には、北陸新幹線の開業によって利便性が高まり、全世界から大勢の観光客が金沢を訪れていました。ところが、2020年初春からのCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の世界規模での拡大の影響を受け、国内外からの観光客が激減。金沢の中心市街地においても、閉店する店舗や施設が増え、空き地も増加しています。
これ対して、新しい施設やビルを誘致して建設しようにも、都市景観条例による高さ規制などにより経済効率が悪いとの判断などから、建て替えが困難であったり、土地活用が思うように進んでいないのが現状です。
これらを背景に、JCI金沢では、金沢では今こそ、既存の規制にとらわれない新たなまちづくりを考えることが必要であると、本コンペティションを主催するに至ったとのこと。
コンペを機に、停滞中の金沢の再開発に一石を投じるとともに、金沢らしい景観や、歴史性の保全と開発の両立などについて、市民が関心を高め、一考の機会になればと考えています。
金沢駅の兼六園口にある鼓門(つづみもん)から伸びるまちの都心軸をどのように活用すれば、地域の歴史を継承しつつ、未来の金沢の都市像を描けるのか? 単体の建築物や複数の建物による分散型配置のエリア開発、既存施設のリノベーションなど、さまざまな観点から、従来の発想を超える新しいアイデアを広く求めています。
審査によって選ばれたアイデアは、今後の都市計画の参考となるよう、金沢市、関係企業・団体などのに対して、JCI金沢が責任を持って提案していくとのこと。
主催:公益社団法人金沢青年会議所
テーマ:「歴史的価値の継承と新たな価値の創造の都心軸開発」
対象サイト:金沢駅から武蔵ヶ辻交差点までの都心軸に面する敷地
募集対象:日本国内において設計・デザイン活動を行っている個人・団体・企業
※複数名(個人または法人など)によるグループでの応募可能
※年齢、国籍、資格、経験などは不問
※応募は1人(1グループ)につき1作品(重複応募、複数作品の応募は不可)
※過去に他団体主催のコンペティションに出展した作品での応募も可能(その場合は別に応募の定めあり)。
賞金
最優秀賞(賞金20万円):1名
優秀賞(賞金10万円):1名
理事長賞(賞金5万円):1名
審査委員(下の画像、左から順に)
石上純也(石上純也建築設計事務所 代表)、宮下智裕(金沢工業大学建築学部建築学科教授)、三浦崇宏(The Breakthrough Company GO代表取締役、PR・クリエイティブディレクター)、上田利恵(東京リエ・コーポレーション代表取締役社長、いしかわ観光特使ほか)、田辺佑一(金沢青年会議所 2022年度副理事長)
スケジュール
・エントリー期間:6月20日(月)〜7月31日(日)
・作品提出締切:9月7日(水)
・1次審査:9月15日(木)※結果については翌日16日(金)以降にメールにて応募者(または代表者)へ通知
・一般投票:(1)金沢市内でのオフライン投票 9月16日(金)〜17日(土)/(2)WEB上でのオンライン投票 9月19日(月)〜28日(水)
・2次審査+講評会:2022年9月30日(金)18:00-20:00予定(会場:金沢市アートホール)
・受賞者発表:10月3日(月)