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東京国立近代美術館工芸館が通称「国立工芸館」として金沢に移転オープン、国立工芸館石川移転開館記念展第一弾開催中

東京・北の丸公園で今年2月まで開館していた〈東京国立近代美術館工芸館〉が、このほど石川県金沢市に移転、オープンしました。日本海側で初の国立美術館となります。

新たに設けた名誉館長に、中田英寿氏(JAPAN CRAFT SAKECOMPANY代表取締役)を迎え、通称「国立工芸館」として、2020年10月24日に開館記念式典を開催、翌25日より「国立工芸館石川移転開館記念展Ⅰ 工の芸術― 素材・わざ・風土」も始まっています。近代日本工芸の名作約130点を展示、内田繁氏(1943-2016)がデザインした茶室〈行庵〉や、国立工芸館石川移転開館記念事業として実施したクラウドファンディングによって、現役で活躍する工芸・美術作家12名が特別に制作した新作も出展されます。

フライヤーの工芸作品:松田権六〈蒔絵螺鈿有職文筥〉(部分)1960年 東京国立近代美術館蔵 撮影:森善之

茶室〈行庵〉

今回の移転に伴い、陶磁、ガラス、漆工、木工・竹工、染織、金工、人形、デザインなど、全国各地・近現代のあらゆる工芸分野の秀作を網羅したコレクション約3900点のうち、約1900点が金沢に移転する予定です。今後は、工芸分野について歴史的、文化的蓄積を持つ石川県金沢市において、日本で唯一の工芸を専門とする国立美術館として、展覧会や作品の収集・保存、教育普及事業などを継続して行い、工芸文化の新たな発信拠点となります。

エントランス中庭には、新たに収蔵した、陶芸家・金子潤(1942- )の作品〈Untitled(13-09-04)〉を展示 撮影:太田拓実

金沢に移転する前、2020年2月28日に所蔵作品展「パッション20 今みておきたい工芸の想い」の会期終了をもって、東京国立近代美術館分館としての役目を終えた建物は、1910年(明治43)に近衛師団司令部庁舎として建てられた赤れんが建築でしたが、移転先の「国立工芸館」も、明治期に旧陸軍施設として建てられた2つの木造建築を移築改修したものです。

旧陸軍第九師団司令部庁舎(改修前)

旧陸軍金沢偕行社(改修前)

本稿1枚目の写真(撮影:太田拓実)、向かって左側が明治期に木造で建てられた旧陸軍施設「旧陸軍第九師団司令部庁舎」(1898年[明治31]年建造、元は司令部執務室)と、「旧陸軍金沢偕行社」(1909年[明治42]年建造、元は将校の社交場)を移築し、改修。どちらも1997年に国の登録有形文化財に登録されています。外観は今回の移築改修に伴い判明した建築当時の色を再現し、展示室部分はRC造で復元して新築されています。

旧陸軍第九師団司令部庁舎(2F 階段ホール)撮影:太田拓実

旧陸軍金沢偕行社(2F 多目的室)撮影:太田拓実

名称:国立工芸館(東京国立近代美術館工芸館)
所在地:石川県金沢市出羽町3-2(Google Map
休館日:月曜(祝日の場合は開館して翌日休館)、展示替期間、年末年始
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル 8:00-22:00)
名誉館長:中田英寿
館長:唐澤昌宏

開催中の展覧会「国立工芸館石川移転開館記念展Ⅰ 工の芸術―素材・わざ・風土」
会期:2020年10月25日(日)〜2021年1月11日(月・祝)
開館時間:9:30-17:30(入館は17:00まで)
休館日:月曜(但し、10月26日、11月23日、1月11日は開館)、11月24日(火)、12月28日(土)~1月1日(金・祝)
※COVID-19(新型コロナウイルス感染症)予防対策のため、オンラインによる日時指定・定員制を導入

公式ウェブサイトhttps://www.momat.go.jp/cg/

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