国土交通省(国交省)の主導により、日本全国の都市を3Dモデルとして可視化し、それらをオープンデータ化するプロジェクト「Project“PLATEAU(プロジェクト プラトー)”」が進められています。
同プロジェクトのティザーサイトが2020年12月22日にオープンしました。
YouTubeに国土交通省Project PLATEAU公式チャンネルも開設され、関連動画も公開されています。
#国土交通省Project PLATEAU YouTube公式チャンネル「PLATEAU VIEW の使い方」(2020/12/25)
同省都市局が発表した報道資料などによれば、Project“PLATEAUでは、都市計画基本図などの2次元情報に、航空測量などの3次元情報を掛け合わせ、実際の都市空間に存在する建物や街路といったオブジェクトをサイバー空間上に「3D都市モデル」として再現。さらにこの「3D都市モデル」にビルの名称や用途、建設年といった都市活動情報も付与。データは誰でも使えるようにオープンにし、データと知見が集積した「3D都市空間情報プラットフォーム」の形成を狙います。都市のポテンシャルを最大限引き出し、全体最適・市⺠参加型・機動的なまちづくりを実現することで、社会が次の段階へとシフトする動きを加速させます。
さまざまな都市活動データが3D都市モデルに統合されることで、都市計画立案の高度化や、都市活動のシミュレーション、分析などが従来より容易に可能に。これらのデータを活用することで、持続可能な都市開発、自然災害対策、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の世界的な拡大によるパンデミック対策といった、さまざまな社会的課題の解決にもつながることも期待しています。
国交省では現在、全国約50都市で3D都市モデルの整備を進めており、ティザーサイトでは、東京23区全域を網羅した3D都市モデルなどが先行公開されています。
2020年12月22日リリース項目
・プロジェクトのプロセスを発信するポータルサイト“PLATEAU” Ver0.1を公開
・“PLATEAU”のデータをプレビューできる、ブラウザベースのWebアプリケーション“PLATEAU VEIW” Ver0.1を実装
・東京23区モデルや洪水災害リスク情報をはじめとするいくつかの先行整備データを公開
・3D都市モデルを活用したアイデアソン / ハッカソンの開催決定・告知
・進行中の複数のユースケース開発 / 実証実験を公開
12月22日時点で、企業や大学あわせて18の団体がこのプロジェクトに参画。国交省が3D都市モデルの整備と並行して進めている“まちづくりのDX”(Urban Digital Transformation)の取り組みを支援しています。
国交省の発表にあわせて、「Project“PLATEAU”」に参加しているパナソニック、日建設計総合研究所などもプレスリリースを発信しています。
2020年12月22日 各社発表プレスリリースと参画概要
パナソニック:3D都市モデルの多様な利活用・VR技術で“まちづくりのDX”を支援
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004065.000003442.html
パナソニックでは、「3D都市モデルの構築等に関する国際標準規格に対応するための作業手順のマニュアル化及び3D都市モデルのデータ品質管理業務」および、「3D都市モデルを活用した都市活動モニタリング等の技術実装業務」に参画。
日建設計総合研究所:3D都市モデルの利活用・発信による”まちづくりのDX”を支援
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000048145.html
日建設計総合研究所では、プロジェクトの全体マネジメント業務、都市活動モニタリングなどの技術実装業務、多様なユースケースの開発・活用に向けた情報発信業務に参画。同社がこれまで培ってきた最新の都市空間情報を活用した都市情報分析等の研究成果を提供している。
今後はティザーサイトにて、プロジェクト「Project“PLATEAU”」の進捗プロセスなどが継続的に発信される予定です。(en)
Project“PLATEAU” ティザーサイト
https://www.mlit.go.jp/plateau/
ティザーサイト開設に関する国交省発表
https://www.mlit.go.jp/report/press/toshi03_hh_000068.html