東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3にて、モビールブランド「tempo(テンポ)」の展示会「tempo store @ 21_21」が9月22日(火・祝)まで開催されています。
モビール(mobile)は「動く彫刻」とも称され、絶妙なバランスでつながっているパーツが、わずかな風にそよいでゆったりと優雅に動き、とりわけ「tempo」のモビールは、その名の通り、空間に心地よいアクセントと上質な空気感を生み出します。
2013年に誕生した「tempo」のモビールは、国内外の複数のデザイナーとのコラボレーションによって生み出され、栃木県足利市にある工房で、アッセンブリのプロフェッショナルにより、バランスを損なわないようひとつひとつ手作業で丁寧に組み立てられています。完成したモービルは、それぞれが独特のオリジナリティーを放ち、現在では、吊り下げ式と置き型を含めて15作品を展開。会場では、それら全てをみることができます。
#「“tempo mobiles” handmade in our factory」on vimeo(2016)
参加デザイナー(順不同):リザ・ベルナスコーニ(Lisa Bernasconi)、ルーカス・シュトライト(Lukas Streit)、ロリス・ゴンボソ(Loris Gomboso)、DRILL DESIGN(ドリルデザイン)、ジャン・ベッソン(Jean Besson)、寺田尚樹、藤森泰司、MUTE、村澤一晃、mother tool(マザーツール)
会場は、安藤忠雄が設計したことで知られる建築空間。傾斜がついた、最大で天井高が4.3メートルあるギャラリー空間にあわせて、本展のためにビッグサイズのモビールも用意されました。さらに、床は御影石、壁はコンクリート化粧打ち放しという、全体がグレーの色を背景に、それぞれ個性的ではあるものの、繊細なデザインのものが多いtempoのモビールたちをいかに美しく見せるかが課題でした。ブランド立ち上げ時から参画している、DRILL DESIGN(林 裕輔+安西葉子)による、影を美しく浮き上がらせたライティングを含めた会場構成も見どころの1つです。
天井から吊るされたtempoのモビールは、空調からの微風を受けてゆらりゆらりと動きます。建築空間とセットで展示されることで、空間と時間にアプローチしたプロダクト、およびインテリアとして、国内外から高く評価されていることがよくわかります。
静止画ではその魅力が伝わりにくいのがモービル。ここから先は、会期中に会場を訪れたデザイナー自らがコンセプトなどを語った動画をご覧ください(本稿では動画のサムネールが横長に表示されますが、本編はスマートフォンで撮影された縦長サイズの動画であるため、拡大ボタンをクリックしてフルスクリーンでの視聴を推奨します)。
#寺田尚樹氏と〈プリーズ ミスター ポストマン(please Mr. postman)〉解説動画
# DRILL DESIGN 林 裕輔氏と新作〈duo〉解説動画
# 藤森泰治氏と〈スルーアウト(throughout)〉解説動画
# 寺田尚樹氏と〈アイム オンリー スリーピング(I’m only sleeping)〉解説動画
# MUTU / イトウケンジ氏と〈サークルワルツ(circle waltz)〉解説動画
会場では会期中、tempoのモビール全点の販売も行っています。小さな窓だけ設けて中身をチラリとみせるパッケージだけでも「ジャケ買い」したくなるプロダクトです。
会期:2020年9月9日(水)〜22日(火)
開館時間:11:00-18:30
休館日:9月15日(火)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3(東京都港区赤坂9丁目7-6 東京ミッドタウン・ミッドタウンガーデン内)
入場無料
詳細 http://www.2121designsight.jp/gallery3/tempo/
tempo公式ウェブサイト http://www.t-e-m-p-o.com/