2020年11月29日初掲
2021年6月15日 対談動画シェア
人と場所を多彩なアートでつなぐことを目的に、臨海副都心を舞台としたプロジェクト「ARTBAY TOKYO」が2019年よりスタートしています。
プロジェクトのシンボルマークは「プロペラ」をモチーフとし、何かを推進する、駆り立てる要素を表現したもの(制作:野老朝雄氏)。東京から世界に向け、常に新鮮な流れを駆り立てる場となることを目指したデザインです。
#ARTBAY TOKYO Official Channel「ARTBAY TOKYO+ vol.2_1 野老朝雄(美術家)+寺田尚樹(デザイナー・建築家)インタビュー・対談」(2021/03/19)
プロジェクトの本格始動となる2020年は、りんかい線東京テレポート駅とゆりかもめ線青海駅の間に位置する都立シンボルプロムナード公園内の広場に、アーティストの活動拠点にもなるパビリオンが整備され、萬代基介建築設計事務所が設計した〈ARTBAY HOUSE〉が8月8日にオープンしています
萬代基介(まんだい もとすけ)プロフィール:
1980年神奈川県生まれ。2003年東京大学工学部建築学科卒業。2005年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。2005年から2011年まで石上純也建築設計事務所勤務。2012年に萬代基介建築設計事務所設立。2012年から2015年まで横浜国立大学大学院Y-GSA設計助手。主な受賞に、DSA空間デザイン大賞、JCDデザインアワード金賞など。
設計コンセプト:white pavilion
この場所にしかない「自然」を纏う建築。壁の隙間からは爽やかな海風が通り抜け、
天井からは柔らかい光が差し、
屋根に降った雨は床に染み込み、
床からはこの地域に自生している植物が育つ。人間と植物のための8つの異なる環境の部屋をつくりました。
人間が海の中につくり出したこの場所の「自然」と向き合い、
真っ白いキャンバスのような建築に彩りが与えられた時、
この街の新しい価値が生まれるのだと思います。
こちらのパビリオン〈ARTBAY HOUSE〉では、今年9月には、アートイベント「ARTBAY TOKYO presents 明和電機ナンセンスファクトリー」を開催。11月27日からは、光のアートやデザインワークを手がけるアーティスト・松尾高弘氏による「PRISM / GLOW」展が約1カ月間にわたって開催されます。
本展は、「ARTBAY TOKYO」のために制作された新作のプリズムアートを含む、6点のプリズムインスタレーションと、プロジェクションアートからなる光の展覧会です。
会期の前・後半で展示内容が異なり、11月27日(金)からは、パビリオンの真っ白な外壁や芝生エリアにて、プリズムカラーを引き立たせる白い光によるライトアップ「ライトアップ・プリズムファサード」を行います。続く12月11日(金)からは、第1期のライトアップに加えて、外壁に投影するプロジェクションアートを展示。パビリオンの内部でも、煌びやかなジュエリーを通して空間に生まれる光の現象を鑑賞することができます。昼夜を通して楽しめる、計6点のプリズムインスタレーションを展開します。
陽光の放射角を持つ特殊なLED光が、リアルな水に透過し反射することで、閃光や流星のように、まばゆいほどの輝きを放つ水と光のインスタレーション。無数の光の線や雫が、空間で重力の影響を受けながら、時間とともに形やコントラストを変え、鑑賞者の見る角度と水の反射によって、スペクトルの色彩が変化し続ける。(2020年制作)
太陽や恒星、結晶などを想起させる、白い光の煌めきとプリズム多面体によるライティングオブジェクト。輝く光の集合体として、光のエネルギーと拡散を力強く物質化し、可視化する。プリズムの透明と輝き、そこから生まれる虹色の光によって、唯一無二の輝きを生み出す。(2020年制作)
多面体プリズム群による、軽快かつダイナミックなインスタレーション。ハニカム曲面の3次元サーフェイスに沿ってプリズムの構造体が結晶化するように、有機的なヴォリュームを形成し、雲のような光のオブジェクトとして形づくられる。太陽光とライティングの変化で、時間帯により、さまざまな輝きとコントラスト、無数のプリズム光をつくり出す。(2020年制作 PRISM / GLOW展のための新作)
松尾高弘(まつお たかひろ)プロフィール:
1979年生まれ、福岡県出身。LUCENT代表。映像、照明、オブジェクト、インタラクションと、美的表現による光のインスタレーションを中心に、自ら制作する映像やライティング、プログラミングなど、多彩な表現やテクノロジーによるアートワークを一貫して手がける。自然界の現象と法則性、イマジネーションによる繊細な光の表現とエモーショナルな作品群によって、都市や商空間のパブリックアート、各国のエキシビション、ラグジュアリーブランドのためのアートやデザインなど、国際的に幅広く展開している。
http://www.lucent-design.co.jp/
本展会期中は、パビリオンに併設された「ARTBAY CAFE」(プロデュース:私立珈琲小学校)にて、松尾氏の作品をイメージしたカフェメニューを用意。さらに、松尾氏がディレクターを務めるプリズムワークのブランド「EMISSION(エミッション[*])」のポップアップストアもオープンし、新作のオリジナルアクセサリーや、クリスマス期間限定のグッズの販売なども行われます。(en)
*2020年に新たにスタートした、特殊なプリズムによる光のインスタレーション+プロダクト+アクセサリーを手がけるブランド。独自のデザインによって透明な輝きを放ちつつ、その極めて軽く透明なアートやアクセサリーは、東京・銀座のアトリエにて1点1点制作されている。第1期:ARTBAY HOUSE ライトアップ・プリズムファサード
作品内容:外壁および周辺をライトアップ
開催期間:11月27日(金)〜12月10日(木)17:00-21:00
※第1期はカフェのみ営業
カフェ営業時間:平日12:00-18:00 / 土日祝日11:00-19:00(月曜定休)
第2期:ARTBAY HOUSE プリズムインスタレーション
作品内容:昼夜を通して楽しめる6点のプリズムインスタレーションほか
開催期間:12月11日(金)〜25日(金)12:00-21:00(パビリオンへの最終入場20:30まで)
※第2期はカフェおよびショップを全日営業13:30〜20:30
全期共通事項
会期(通期):2020年11月27日(金)〜12月25日(金)
会場:〈ARTBAY HOUSE〉
所在地:東京都江東区青海1-3シンボルプロムナード公園 夢の広場
会場アクセス:りんかい線 東京テレポート駅 A出口から徒歩1分 / ゆりかもめ線 青海駅から徒歩3分、同路線 お台場海浜公園駅から徒歩7分
入場無料
少雨決行、荒天中止
主催:アートプロジェクト実行委員会、株式会社東京臨海ホールディングス、一般社団法人東京臨海副都心まちづくり協議会、東京港埠頭株式会社、東京都港湾局
アートアドバイザー:公益財団法人彫刻の森芸術文化財団
アーティスト:松尾高弘
運営:株式会社クオル
「ARTBAY TOKYO」公式ウェブサイト:https://artbaytokyo.com/