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Ubsnant(ウブスナント)による初の展覧会「花は野にあるように」

建築・デザイナー、写真家、彫刻家が"あるべき地球の姿"を問う

総合芸術会社・Ubsnant(ウブスナント|東京都台東区寿3丁目)による初の展覧会「花は野にあるように」が、東京・下北沢にて6月1日・2日の2日間にわたり開催されます。

Ubsnantは、地域文化と現代の生活が共存した空間・物品・映像を一貫して創作する総合芸術会社。空間ディレクターのアラタスズキ、写真家の鈴木智沙子、彫刻家の星 飛鳥によって2024年に設立され、建築、写真、彫刻、ファッション、デザインなどの異なる専門性を組み合わせて、地域文化から「あるべき地球の姿」を引き出し、世界に投げかけるようなサービスを、設計・制作・記録まで一貫して行なっているとのこと。

Ubsnantとして初の展覧会となる本展では、空間、写真、彫刻、映像、プロダクトデザインなど、分野を横断したクリエイション・立体作品11点と映像作品2点が披露され、彼らが追求する「あるべき地球の姿」が提示されます。

展示作品

Ubsnant 展覧会「花は野にあるように」

「空蝉 / Utsusemi (The Emptiness)」(2024)

Ubsnant 展覧会「花は野にあるように」

「空蝉 / Utsusemi (The Emptiness)」(2024)部分

Ubsnant 展覧会「花は野にあるように」

「Wo(ndering if the world weren’t made by)men」(2023)

ステートメント

「花は野にあるように / Flowers as They Are in a Field」

昨今、世界から「地球の原風景」が失われつつあります。
グローバリズムと新自由主義が席巻し、都市と農村という区分を越えて世界的に進行する都市化によって、いたるところで均質的な風景が広がっています。
それは、いわゆる田舎にもおよび、かつて尊ばれた自然や土着的な素材などの地域文化も、それを搾取可能なものと見なす近代的な原理によって、ないがしろにされています。

本展では、そんな危機の時代を生きる私たちが、もう一度「地球の原風景」を取り戻し、「あるべき地球の姿」を思い描くことができるような作品を展示します。

Ubsnantは、空間・建築・彫刻・プロダクト・写真・映像などを一貫して創作する「総合芸術」を謳い、最古の「総合芸術」の一つである茶道に大きな影響を受けています。
「花は野にあるように」というタイトルは、茶道における「利休七則」の一つで、「花は野にあるように、一輪であったとしてもその姿を見て、野に咲く花の様子を想起させることが大切である」ことを意味します。

地域文化と現代の生活が共存した「あるべき地球の姿」を思索(speculation)し、暖簾、止め石、結界、扉、屏風、障子といったどこか見慣れたオブジェクトをモチーフにした「空間什器(spatial piece)」によって、都市にいながらも身体で郷愁を感じるような空間を立ち上げます。

それぞれのウブスナ(産土)に従って、花は野にあるように、素材は産地にあるように、人は故郷にあるように。
失われつつある「地球の原風景」が、来場者の皆様の生活と共存することを願って。


出展者プロフィール

アラタスズキ / Arata Suzuki
本展空間ディレクター。1997年東京都文京区生まれ。建築デザイナー、空間芸術家。日本文化の継承者として神職資格も持つ。親族に社家のいる家系で育ったことで、民族学や宗教学的なアプローチを得意とする。地理・民族・建築デザインの相互関係を研究し、2022年に早稲田大学大学院建築学専攻修士課程修了。大学院卒業後、フリーランスの建築デザイナーとして、不動産開発会社から建築設計の受託を開始し、キャンプ場、アーティストレジデンス、ホテルなどの設計を行う。2023年にArata Suzuki Tokyoを設立。同年に日本初となる建築用3Dプリンタを使用した彫刻を彫刻家と共作し、都内にて展示。同年に鈴木智沙子と共同制作した作品が「新世代賞2023」を受賞。2024年に鈴木智沙子と星 飛鳥の三人で株式会社Ubsnantを共同設立、代表取締役を務める。

Arata Suzuki「Matsuri」(2022)

Arata Suzuki「Matsuri」(2022)

Arata Suzuki「The House for Dancing Tokyoites」(2023)

Arata Suzuki「The House for Dancing Tokyoites」(2023)

鈴木智沙子 / Chisako Suzuki
本展クリエイティブディレクター。1997年兵庫県神戸市生まれ。写真家、ジャーナリスト。2020年よりフリーランスの写真家として活動。ミソジニーでもフェミニズムでもない女性らしさの表現に挑戦し、女性の自由な権利や環境問題との向き合い方を考える写真展を開催するほか、ファッションを中心に国内外でクライアントワークも行う。2021年に大阪で開催された「Part of us(earth)」展に出展し、自然と女性を融合させた作品を展示。2022年に生理と共に生活する彼女の日常をテーマに「HONESTY – Tired, but I’ m with you. -」(大阪:阪急梅田)を展示。同年に地球について考え行動するための循環型写真展「Kynde issue 01 elements」を自身初の個展として都内にて開催。2023年の終戦記念日には、広島の被爆樹と神宮外苑の樹木の対談「Trees have their own stories as well」を発表した。

鈴木智沙子 / Chisako Suzuki「HONESTY - Tired, but I’ m with you. -」(2022)

Chisako Suzuki「HONESTY – Tired, but I’ m with you. -」(2022)

鈴木智沙子 / Chisako Suzuki「Kynde issue 01 elements」(2022)

Chisako Suzuki「Kynde issue 01 elements」(2022)

星 飛鳥 / Asuka Hoshi
本展アートディレクター、アーティスト
1997年東京都文京区生まれ。工業彫刻家、プロダクトデザイナー。2020年武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科金工専攻卒業。同年より現代アーティストのMADARA MANJIに師事し、杢目金やダマスカスの加工技術を習得。2022年に独立、東京を拠点に活動中。2021年若手作家の登竜門であるSICF22に選出。同年第49回日本伝統工芸金工展に杢目金の花器作品を出展。2022年WATOWA ART AWARD 2022選出。2023年工業製材のみで制作された彫刻「Standard Board #1」ほか3点をWATOWA GALLERY(東京)に出展。デニム端材を樹脂で固めて作製した「Uneveness」は、ジーンズブランドEDWINに所蔵されている。

Asuka Hoshi「mokumegane vase」(2020)

Asuka Hoshi「mokumegane vase」(2020)

Asuka Hoshi「NAMED」(2021)

Asuka Hoshi「NAMED」(2021)

Ubsnant「花は野にあるように / Flowers as They Are in a Field」開催概要

会期:2024年6月1日(土)~2日(日)
開場時間:11:00-19:00
会場:SHIMOKITA COLLEGE 1階ギャラリー
所在地:東京都世田谷区代田5-20-16(Google Map
入場料:無料

グラフィックデザイン、カタログ制作:竹内康陽
ウェブサイト制作:Miz Tsuji
PR:Yusuke Ejiri

主催:Ubsnant
助成:第7回新世代賞(主催:Design Stories・SHIMOKITA COLLEGE新世代賞実行委員会・小田急電鉄の3社)

展覧会ウェブサイト
https://www.ubsnant.jp


本展の会期と同じくして、小田急電鉄小田原線(新宿〜小田原間)の世田谷代田駅・下北沢駅・東北沢駅の3駅のあいだ、全長1.7kmにわたって展開する「下北線路街」では、全域において「下北線路祭2024」が開催される

下北線路祭2024」参加プログラム

ツバメアーキテクツほか建築設計・デザイン事務所が参加、作品展示やトークイベントなど多彩に展開する1日限りの建築×食イベント「フードトアーキフェス 2024」下北線路街空き地にて6/2開催(下北線路祭2024 参加企画)

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