おかげさまでtecture株式会社は、創業から5周年を迎えることができました!創業当初からスタートした空間デザイン・建築メディア「TECTURE MAG」では、ここまで多くの建築・インテリア・デザイン関係者、設計者、学生、建築好きの皆様に支えられてきたことに、編集部一同、心より感謝いたします。
5年間にわたり掲載してきた記事は、建築家の挑戦的なプロジェクトから、素材や空間の新しい使い方、そして暮らしや都市を問い直すデザインまで、多彩なテーマを扱ってきました。その中には、SNSを中心に大きな反響を呼んだ記事や、今なお検索され続ける普遍的な話題も数多くあります。
今回の特集では、これまでに公開した記事の中から特に多くのアクセスを集めた「PVトップ5」を紹介します。改めて読み返すことで、当時の熱量や現在とのつながりを感じていただけるはずです。建築の未来を考えるうえで、いま見ても新しい視点に出会える5本のアーカイブをどうぞお楽しみください。
ランキングで振り返る注目記事!
第1位:BIGが手がけるアスレチックスの新たな本拠地〈アスレチックス・ラスベガス・ボールパーク〉

〈アスレチックス・ラスベガス・ボールパーク〉の内観 Image by Negativ
公開日:2025.06.26
概要:MLBチーム「アスレチックス」のラスベガス移転を象徴する新たな本拠地〈アスレチックス・ラスベガス・ボールパーク(Athletics Las Vegas Ballpark)〉。ビャルケ・インゲルス(Bjarke Ingels)率いるビャルケ・インゲルス・グループ(BIG:Bjarke Ingels Group)とアメリカの建築・インフラ設計企業 HNTBが設計した野球スタジアムプロジェクトです。
当時の反響:大谷翔平選手の活躍によりメジャーリーグへの関心が高まる中で発表された、世界的な建築事務所「BIG」によるMLBチームのスタジアムということで、建築関係者だけでなく一般の野球好きの方々からも大きな反響をいただいた記事です。
いま読む価値:これからの野球スタジアムの世界的な潮流を感じることができる記事です。また、本プロジェクトは着工したばかりということもあり、竣工に向けて改めて情報を知っておくのはいかがでしょうか?
第2位:サウジアラビアに構想する170kmの直線高層都市

サウジアラビアとNEOMが発表した未来都市〈THE LINE〉のイメージ ©︎ NEOM
公開日:2022.08.04
概要:サウジアラビア王国で進む大規模なスマートシティプロジェクト「NEOM」から発表された、全長170km・高さ500mの直線型高層都市〈THE LINE〉。垂直性による3次元的な移動と、他の都市に類を見ない密度による効率性を実現し、100%再生可能エネルギーにより稼働するサステナブルな都市構想です。
当時の反響:全長170km、高さ500mというかつてない規模感もあり、当時だけでなく今でもコンスタントに読まれている記事です。サウジアラビアではNEOMによる他プロジェクトだけでなくさまざまな計画が発表されており、どれもが世界的に注目を集めています。〈THE LINE〉は、それらの計画が脚光を浴び始める火付け役となったプロジェクトとも言えるでしょう。
いま読む価値:〈THE LINE〉については当時から賛否両論が多く巻き起こり、今でもその工事の進捗や現地民との関わり、計画の見直しなどにまつわるさまざまなニュースが発信されています。本記事を読むと、その大元となる計画について知ることができます。また、TECTURE MAGでは正式な発表があり次第、改めて取り上げていこうとも考えています。
全長170km高さ500mの直線型高層都市!?サウジアラビアとNEOMが発表した垂直にも展開する未来都市〈THE LINE〉
第3位:セレンディクスが発表した個人向け3Dプリンタ住宅「フジツボ モデル」の開発計画

フジツボモデル 完成予想図(60代夫婦2人住まいを想定した1階平屋) 2022年4月発表当時のイメージビジュアル
公開日:2022.04.06
概要:田中浩也教授が率いる慶應義塾大学KGRI環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センターが研究・設計、監修に参画する、3Dプリンタ住宅メーカーのセレンディクス(兵庫県西宮市)が発表した一般向けの3Dプリンタ住宅「フジツボ モデル」の開発プロジェクト
当時の反響:世界的にも注目を集める最先端建設技術「3Dプリント」を活用したプロジェクトとして大きな反響をいただきました。特に、先進技術を使用した単一のプロジェクトとしてではなく、住宅というプロダクトに落とし込むというビジネス的な側面も、注目していただく一因となったと言えるのではないでしょうか?
いま読む価値:セレンディクスはこの後も様々なプロジェクトを展開しています。この記事はすでに3年前のものではありますが、その初期の活動について知ることのできる記事となっています。
個人向け3DP住宅「フジツボモデル」共同開発計画をセレンディクスが発表、田中浩也教授率いる慶應大 環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センター監修
第4位:隈 研吾氏が韓国のソウルに設計した、音を五感で楽しむミュージアム〈オーディウム〉

〈オーディウム〉外観 © Namsun Lee
公開日:2024.07.16
概要:建築家の隈 研吾氏が率いる隈研吾建築都市設計事務所が韓国のソウルに設計した、「オーディオ+ミュージアム」を意味する〈オーディウム〉。視覚的要素だけでなく、音、光、風、香りなど、すべての感覚で音を体験することをコンセプトとしたミュージアムです。
当時の反響:世界的な日本人建築家・隈 研吾氏の最新作として注目を集めただけでなく、日本での仕事とは一味違う、隈研吾建築都市設計事務所による海外での取り組みの魅力に気づいていただけるきっかけとなったプロジェクトです。これを機に、TECTURE MAGでは隈 研吾氏の海外プロジェクトを集め、特集も作成しました。
いま読む価値:「ここでは見るだけではなく、音を実際に体験することができる。それは単に音を聞く場所ではなく、人間を自然の状態に戻し、体の五感で体験できる楽器のような建築物である。」というコメントが示す通り、その独創的なコンセプトは建築にも大きく反映されているため、公開から1年経った今でもより多くの方々に読んでいただきたい記事の1つです。
また、「隈 研吾氏が設計した世界のミュージアム特集」も作成していますので、併せて読んでいただけると光栄です。
第5位:【設計事務所あるあるシリーズ】#54 なぜそんなことするんですか?

公開日:2024.03.08
概要:設計事務所で働く方々、もしくは働いた経験のある方々より寄せられた「設計事務所のあるある」を、建築系イラスト作家の古渡大さんがイラスト化した4コマ漫画シリーズ【設計事務所あるあるシリーズ】の第54話です。
当時の反響:2023年3月の開始以来、どの話もTECTURE MAGでのみならずX(旧Twitter)でも大きな反響をいただいた【設計事務所あるあるシリーズ】の中で、その反響が最もPVとして現れた作品です。中でも実務者の方が実際に体験したあるあるでありつつも、一般の方でも「こんなことがあるんだ」、と思わずクスッとしてしまう回だったのではないでしょうか?
いま読む価値:【設計事務所あるあるシリーズ】は、2025年の3月に公開された第100話をもって一旦完結となりました。この第54話で興味をもっていただいた方には、シリーズの締めとして作成した「ランキング&インタビュー」の記事も併せて読んでいただきたいですね。
TECTURE MAGでは、国内のプロジェクトやプロダクト、ビジネスコンテンツ、世界のプロジェクト、そして【設計事務所あるあるシリーズ】のようなエンタメコンテンツなど、建築や空間にまつわる様々な記事を発信してきました。
6年目に入る私たちは、これからも建築とデザインをめぐる挑戦や知見を共有し、読者の皆さまの創造を刺激する場であり続けたいと考えています。
ぜひ皆様の心に残った記事や、これから読みたいテーマについて、SNS等でお聞かせください。
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