セイコーウオッチが、岩手県・雫石町の盛岡セイコー工業内に、腕時計ブランド「グランドセイコー」の機械式時計を製造する新施設〈グランドセイコースタジオ 雫石〉を7月20日に開設しました(セイコーウオッチ2020年7月21日プレスリリース)。
設計を隈研吾建築都市設計事務所が担当。木材がふんだんに使われた施設内には、時計の組み立てが行われるクリーンスペースを中心に、グランドセイコーの歴史やブランドの哲学をまとめたスペースや、分解されたムーブメントの部品、建物の模型なども展示されています。また、ショップも併設し、スタジオのオリジナルモデルも取り扱っています(PR TIMES TVより)。
#PR TIMES TV「「グランドセイコースタジオ 雫石」オープニングセレモニーを、岩手と東京の2拠点をリモートで繋いで開催」(2020/07/21)
オープンした20日には、盛岡と東京を中継でつないでのオープニングセレモニーを開催。その中で、同社の会長兼CEOの服部真二氏は、「ここは匠たちの日々のものづくりの場、そして次世代育成の場として最適な環境だと思っている。 THE NATURE OF TIME というグランドセイコーのブランド哲学を体現する場として、また、機械式時計の聖地として世界に発信する施設にしたい」と述べました。
東京から参加した設計者の隈 研吾氏は、「木をふんだんに使い、グランドセイコーの哲学である”THE FEATURE OF TIME”にぴったり合ったような、自然を感じさせる、時の流れを感じさせる、特別なスタジオができました」「グランドセイコーが考える自然観を設計に反映した。木造建築でありながら、究極の精度を持つ時計を組み立てるクリーンルームの環境を両立させることは初めてのチャレンジであり、やりがいのある仕事となった」とコメントしました。
また、セレモニーでは、スタジオから初めて出荷となる新製品、グランドセイコー「メカニカルハイビート36000 80 Hours」を搭載した新モデルが公開されています。
自然との共生のなかで生み出されるグランドセイコーのものづくりを体感できる場所として、後日に一般公開(完全予約制)を予定しています。
盛岡セイコー工業は、ウオッチ製造に最適な自然環境のもと、1970年に岩手県雫石町に設立されました。部品から完成品の組み立てまで高級メカニカルウオッチの生産を一貫して行うとともに、次世代への技術継承を推進。持続可能な製造、自然との共生の活動を実施しています。
岩手山を望むグランドセイコースタジオのエントランスではユリノキの大樹が新緑から紅葉、冬木と姿を変え訪問者を出迎えます。ウオッチメーキングに最適な場を求めてこの地に根を下ろし50年あまり、スタジオのある盛岡セイコー工業は、その全敷地の約3割が緑地であり、1000本近い自然林を有する環境を持ち常に季節のうつろいとともにあります。
雫石の美しい自然とものづくりの心を重ね、共生のための様々な取り組みを行っています。スタジオで生み出される機械式時計は、ぜんまいが解ける際に生まれる自然の力をエネルギー源とし、世代を超えて受け継がれていく、サステナビリティを象徴するプロダクトともいえます。
その思想は、全施設を通しての持続可能なものづくりの推進に結びついています。
Grand Seiko Japan 公式チャンネルで公開された動画には、盛岡セイコー工業の組立師や、施設を設計した隈研吾氏へのインタビューが収録されています。
#Grand Seiko Japan 公式チャンネル「Grand Seiko Studio Shizukuishi Promotional Film」(2021/07/02)
〈グランドセイコースタジオ 雫石〉施設概要
所在地:岩手県岩手郡雫石町板橋61番地1(Google Map)
建築面積:1,858.45m²
延床面積:2,095.01m²
構造・規模:木造 地上2階
※施設の見学について
完全予約制、施設またはグランドセイコーサイトを参照
※COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大防止のため、オープンから当面の間は一般公開を見合わせ
見学予約専用サイト
https://gs-studio-shizukuishi.resv.jp/
グランドセイコー公式ウェブサイト
https://www.grand-seiko.com/jp-ja