2022年5月3日初掲載、6月12日動画シェア
韓国・ソウル市内の聖水洞(ソンスドン / SEONGSU)に、ディオールのコンセプトストア〈ディオール ソンス(DIOR SEONGSU)〉が期間限定でオープンしました。
ガラスの温室のようなディオールブティック〈ディオール ソンス〉は、長い改装期間を経て2022年3月にリニューアルオープンした、パリ本店〈30 モンテーニュ(30 Montaigne)〉のファサードをも同時に想起させるデザインとなっています。
内部空間は、大胆な吹き抜け空間で、シーズンやコレクションと共に進化するよう設計されているとのこと。韓国の自然とフランスの庭園からインスピレーションを得て、創業者であるクリスチャン・ディオール(1905-1957)が花をこよなく愛したことにちなんで庭園がつくられています。
なお、今回の〈ディオール ソンス〉のオープンは、ディオールのクリエイティブディレクターを務めるマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)によって、市内の〈梨花女子大学校〉キャンパスにて、同国では初となるフォール コレクションのファッションショーが4月30日に開催したことを記念するもの。
ショーのステージセットをユニークなものにしていた、スケートボードパークのアイコンが再び使用され、木製のモデュールが店内に象徴的にレイアウトされています。
店内には、韓国の2人のアーティスト、発泡スチロールの彫刻的な家具のデザインなどで知られ、2020年には岐阜・多治見の「TAJIMI CUSTOM TILES」のグローバルローンチにも参加しているイ・カンホ(Kwangho Lee)と、金属・木・藁などの自然素材を融合させた家具を制作しているソ・ジョンファ(Jeonghwa Seo)が、それぞれオリジナルで制作した作品も散りばめられ、空間にアクセントを加えています。
ディオールは、韓国の職人および彼らのクラフトマンシップに敬意を表して、オリエンタルな絵柄を取り入れて18世紀のヨーロッパで流行したハウスアイコンの「トワルドジュイ(Toile de Jouy)」のデザインを、韓国の伝統工芸である韓紙(かんし)を用いてアレンジ、〈ディオール ソンス〉のインテリアとして展開しています。
〈ディオール ソンス〉における最大の特筆点は、没入型のメディアアートで知られる韓国のデジタルデザインオフィス、d’strict(ディーストリクト)とのコラボレーションです。
両者の協業により、創業者のクリスチャン・ディオールが幼少期を過ごした、ノルマンディー地方グランヴィルの邸宅や庭園のイメージが再現されています。
時代を超越したデジタル体験は、ディオールというブランドの歴史(レガシー)を未来へと伝えます。
〈ディオール ソンス〉
所在地:韓国 ソウル市 / Seoul Seongdong-gu 7, Yeonmujang 5-gil, Seongdong-gu(Google Map)
ディオールWebサイト
https://www.dior.com/ja_jp/fashion
店舗案内はこちら。
#Christian Dior YouTube「The Dior concept store in Seoul」(2022/05/05)
本稿の写真全点:クリスチャン・ディオール提供(© Kyungsub Shin)