BUSINESS

次世代型オフィスプロジェクトが銀座で始動

山下泰樹氏が率いるDRAFTの企画・デザイン+名大医学部教授監修

BUSINESS2020.12.21

「ALL HAPPY BY DESIGN」を理念に掲げ、インテリア・プロダクト・建築の設計・デザインを行っているドラフト(DRAFT / デザイナー・代表取締役 山下泰樹氏)の企画・デザインによる次世代型オフィスプロジェクトが始動。監修者に名古屋大学医学部教授の平田仁氏を迎え、ウイルス感染対策を本格導入したセットアップオフィスが銀座5丁目にオープンします(プレスリリース)。

同プロジェクトの第一弾としてオープンするのは、サンフロンティア不動産が所有し、同社がリプランニング事業(不動産再生事業)として手がける〈SET UP OFFICE(セットアップオフィス)銀座〉。
セットアップオフィスとは、インテリアや設備が整った状態で入居できるオフィスビルを指します。パソコン(PC)を持ち込むだけですぐにオフィスとして利用することができます。不特定多数が利用するコワーキングスペースとは異なり、1フロアを1つの企業が借りることを前提としており、サテライトオフィスや、移転の初期投資を抑制しつつ充実したオフィス空間を求める企業からの需要を見込んでいます。

次世代型オフィス「SET UP OFFICE(セットアップ)銀座」

「向き合わない」に配慮したオフィスレイアウト

〈セットアップオフィス銀座〉では、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)対策に欠かせないソーシャルディスタンスだけでなく、空気の流れを計算した空調の配置など、本格的な感染対策を取り入れているのが特徴です。また、「距離をデザイン」することにより、ニューノーマル時代の次世代型オフィスを目指します。

DRAFTが企画・デザインする次世代型オフィスプロジェクトの概念

次世代型オフィスプロジェクトが提唱する「距離のデザイン」

オフィスの企画・デザインを手がけたドラフトの調べによれば、従来のオフィスにおける執務エリアの一人あたりの面積は、0.9〜1.2坪が平均的広さとして採用されているとのこと。3密を避け、濃厚接触のリスクを減らすために、長時間滞在するデスク周りの面積を拡大するなど、オフィスワーカーが安心して過ごせる「距離のデザイン」を重視して、従来の約2.5倍となる2.6坪を一人あたりの平均執務面積として確保しています。この一人あたりの面積拡充は、感染リスク軽減だけでなく、社員のウェルビーイング(心身ともに健康的な状態であること)を高めることにもつながり、生産性や創造性の向上が期待できるとしています。

〈セットアップオフィス銀座〉では、清潔な空気をつくる4つの最新設備を導入。名古屋大学医学部 平田教授の監修のもと、病院や精密機器工場などで採用される気圧調整や、映画館など大空間の換気を実現する換気方式を、オフィス空間で初めて採用しています。

「空気をデザインする」4つの最新鋭設備
1.マスク着用のまま、顔認証+検温+勤怠管理
マスク不着用や発熱の疑いがある場合は入室ができないように設定された AI顔認証セキュリティを導入。勤怠管理も可能。

2.気圧調整でウイルスを持ち込まない
病院や食品工場で利用される「正圧・負圧」のシステムを利用し、執務室側を正圧、エレベーター側を負圧とすることで、執務室内への汚れた空気の侵入を防ぐ。

3.空気がどんどん入れ替わる給排気
映画館やホールなど大空間で利用される「床吹出・置換換気」を導入。床から給気された空気が、人の体温やパソコン機器類などの熱により、上昇気流を生み出し、天井からスムーズに排気される方式。法令基準(0.5回/h)に比して約4倍の換気効果を発揮し、1時間に2回以上、空気が入れ替わることで、冬場でも窓を開けている状態と同等の換気を実現できる。

4.浮遊するウイルスを紫外線で対策
紫外線照射でウイルスを減少させる紫外線照射装置「エアロシールド」を設置し、室内に残ったウイルスを減少させることで空気環境を改善。7時間で浮遊菌が89.6%減少するという実証結果もあり、国内の空港などで導入が始まっている。

DRAFTが企画・デザインする次世代型オフィスプロジェクトの概念
DRAFTが企画・デザインする次世代型オフィスプロジェクトの概念

次世代型オフィス「SET UP OFFICE(セットアップ)銀座」

オンライン会議を前提とした半円型会議スペース。傾斜付きのデスクでカメラ位置の調整も容易に

ドラフト(DRAFT )代表取締役・デザイナー 山下泰樹氏

ドラフト / 山下泰樹氏

「コロナ禍で人と会う時間がさらに貴重になり、空間の在り方も益々問われるようになりました。オフィスは“いる・いらない”という極論ではなく、リモートワークやサテライトオフィスなどに分散し多様化を続けています。第一弾となる本企画を始めとして、人が集まる場所がどうあるべきか、常に新しいソリューションをデザインによって示していきたいと考えています」(ドラフト デザイナー・代表取締役 / 山下泰樹)
https://draft.co.jp/

〈SET UP OFFICE 銀座〉

所在地:東京都中央区銀座5-14-1 銀座クイント8階(Google Map
募集フロア:8階 337.15m²(101.98坪)
所有・運営:サンフロンティア不動産
付帯設備
サービス:ハイグレード内装&什器(ドラフト監修)
テレカンブース&集中ブース / 応接室及びテレビ会議室 / wi-fi 通信(NTT)/ 印刷複合機 / 感染対策設備など
施設使用料:オールインクルーシブ制
サンフロンティア不動産 プレスリリース(2020年12月21日)
https://www.sunfrt.co.jp/latest/files/2012_0005/201221.pdf


【TECTURE MAG】2020年5月15日掲載
ドラフトが「食寝働分離」を実現する「W PROJECT」を開始、サービスアパートを展開
https://mag.tecture.jp/business/20200515-5382/

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