小大建築設計事務所(代表取締役:小嶋伸也)が手がける、住宅に特化したフルリノベーション設計事業「一畳十間(いちじょうとおま)」を紹介します。「日本の心地良い美がある暮らし」をテーマに掲げ、2020年3月よりスタートしています(2021年4月13日プレスリリース)。
小大(こお)建築設計事務所は、建築家の小嶋伸也氏と小嶋綾香による事務所です。東京と上海にオフィスを構え、公共建築から宿泊施設、店舗設計などの設計業務・監修を手がけてきました。
代表作の1つである中国浙江省の宿泊施設〈大山初里Origin Villa〉では、中国農村部の「限界集落」の再生を手がけ、国際的な賞を受賞するなど高い評価を受けています。
フルリノベーション「一畳十間」では、これまでのプロジェクトで同事務所が培ってきた設計プロセスを応用。小さな照明デザインから、大きな建築デザインまで、広く視野を持ち、それらを横断しながら、新しいデザインを提案します。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大による、いわゆるコロナ禍の影響で自宅で過ごす時間が増えた今、日々の生活の中で、住みながら「栄養を補える」ことができる、そんな住まいを目指します。
家の中の素材は、均一化をできるだけ避け、自然素材を使用した空間づくりを行います。素材の手触りや、光との親和性によって生み出された空間で、家族と穏やかに変化し、馴染んでいくような提案を行います。
照明計画とオリジナルの造作家具により、素材がもっている美しさと、間取りに付随する空間の特徴を引き出し、住まい手の身体と生活スタイルにも馴染ませていきます。
オリジナルの家具は、使いやすく、生活に馴染む家具を提案します。建築と一体で造作することで、結果的に空間から無駄を省きます。
照明計画では、1日の生活リズムに合わせて灯にメリハリをつけ、1日の始まりと終わり、集中して物事に取り組む時など、それぞれの時間にあわせ、心地の良い光で室内を演出します。
フルリノベーションならではの自由なプランにより、居心地よく家族のつながりを大切にした空間づくりを行います。
大きな空間の中でも、家族それぞれの居場所が感じられ、必要最低限の個室で十分足りると思えるような、心の豊かさを実現する暮らしを提案します。
TECTURE MAGでは、小嶋伸也氏と小嶋綾香氏に「一畳十間」の背景と狙い、今後の展開について聞きました。
小嶋伸也氏コメント:
「私たちは独立以降、さまざまな案件でクライアントに向き合いながらデザインをしてきました。一畳十間では、これまでに培ってきた住宅設計の知見を集約し、自分たちが良いと思える素材や光との向き合い方を見直しながら、空間の理念を固めていきました。信頼できる素材やディテールをある程度標準化して価格を抑えながら、より多くのエンドユーザーに良いものを届けたいと考えています」小嶋綾香氏コメント:
「『一畳十間』というネーミングは、ひと昔前の住まいにインスピレーションを得ています。シンプルな2つの空間で、多くのことができる住まいでは、個室をたくさん用意するよりもおおらかに暮らすことができます。もちろん、現代の生活に合わせて1人になれる居場所もつくります。左官壁や障子などを採用したのは、日本の良さを次世代に伝えていきたいという想いもあります」
事業名:暮らしと素材事業部
事業部所在地:東京都目黒区中町1-41-7 小大建築設計事務所
代表者:小嶋伸也、小嶋綾香
事業開始:2021年3月
公式ウェブサイト
http://ichijo-toma.jp/
Instagram
https://www.instagram.com/ichijo_toma/
本稿の写真:小大建築設計事務所提供(撮影:堀越圭晋)
小大建築設計事務所 公式ウェブサイト
www.ko-oo.jp
Instagram
https://www.instagram.com/koooarchitects/