CULTURE

オラファー・エリアソン氏が第11回大林賞を受賞

CULTURE2020.08.19

Photo: Brigitte Lacombe, 2016 © 2016 Olafur Eliasson
都市に関する学術研究への助成などを行なうことを主な目的に、1998年に設立された公益財団法人大林財団では、都市が抱える諸問題の解決に多大な貢献があった研究者をはじめ、都市のあり方や将来像に画期的な指標を与え人物、またそれを実践した人物に対し、その功績を称え、隔年で「大林賞」を授与しています。
2020年・第11回大林賞は、現代を代表する世界的なアーティストの一人、オラファー・エリアソン氏に贈られることが、昨日8月18日に発表されました。

授賞理由:
アートやデザインには世の中を変革する力があるとの信念のもと、世の人々に対して意識変革の体験をもたらすことによって、環境や貧困といった都市が抱える喫緊の課題解決に向けて、人々を実際の行動へと促してきたこれまでの制作活動や発言が高く評価されたことによるものです。

受賞コメント:
大林賞をいただくということは、「芸術は変化を起こすことができる」と認めていただくことであり、大変光栄に思います。私は自身の作品において都市・公共空間を議論の場として捉え、人々が能動的に社会に関わること、またその先には共通の未来について考えることを見据えながら活動しています。近年はとくに環境問題に積極的に取り組み、「リトルサン」プロジェクトを通じては、持続可能なエネルギーをより多くの人の手元に届けることを目指しています。

過去20年のあいだ、日本とは親密な関係を築いてきました。日本の文化・伝統や思いやりの心には、いつも多くのことに気づかされます。現在、物理的には離れ離れになってしまっている我々ですが、私の想いは常に人々と共にあり、これからも決して止まることのない対話を続けていくことを、心から楽しみにしています。(オラファー・エリアソン)

オラファー・エリアソン / Olafur Eliasson
美術家。1967年生まれ。アイスランドとデンマークで育ち、1989年から95年までデンマーク王立美術アカデミーで学ぶ。95年にベルリンに移り、スタジオ・オラファー・エリアソンを設立。現在は、職人、建築家、アーキビスト、研究者、運営スタッフ、料理人、プログラマー、美術史家、技術者などが一堂に会する巨大なチームで構成されている。
彫刻、絵画、写真、映像、インスタレーションなど作品の形態は多岐に渡り、美術館やギャラリー内にとどまらず、建築プロジェクト、市民空間への介入、芸術教育、施策の提案、持続可能性や気候変動の問題など、より広い公共圏と関わりを持ちながら行われている。現在、コペンハーゲンとベルリンを拠点に活動中。
日本国内での最新の展覧会は、2020年6月9日から9月27日までの会期で、東京都現代美術館にて「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」が開催されている。


#Museum of Contemporary Art Tokyo「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」(展示風景)/”Olafur Eliasson: Sometimes the river is the bridge” [Installation view]
(2020/05/12)

大林財団の活動および顕彰は、人々に「豊かな生活」をもたらす「都市づくり」の実現のためには、都市の構造、交通システムなどの機能、文化や環境は、どうあるべきかについて研究を進めることが必要であり、このためには民間からの重点的な研究支援が不可欠であるという考えに基づくものです。「大林賞」の受賞者には、賞金500万円が授与されます。

なお、例年は受賞者による受賞記念講演・シンポジウムが開催されるところ、今後のCOVID-19(新型コロナウィルス感染症)の拡大状況を考慮し、現時点での開催は未定。詳細が決まり次第、財団公式ウェブサイトで発表されます。(en)

「大林賞」歴代受賞者
https://www.obayashifoundation.org/obayashiprize/

公益財団法人大林財団公式ウェブサイト
https://www.obayashifoundation.org/

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