国宝の根本中堂および重要文化財の廻廊の改修工事を平成28年度から進めている、天台宗総本山・比叡山延暦寺(滋賀県大津市坂本本町)。本堂の銅板葺き、廻廊の屋根(とち葺き)の葺き直し、全体の塗装彩色の修理などを、約10年をかけて、一般参拝を受け付けながら並行して行うという一大事業です(施工工事:大成・桑原JV)。
今年(2021年)6月4日に、開祖である伝教大師最澄の1200年大遠忌御祥当を迎える比叡山延暦寺では、最先端の3D測量と4K画像による、Matterport(マターポート)で製作・配信されるバーチャルコンテンツ「比叡山延暦寺VRウォークスルー」と、現地で使用できるアプリ「比叡山延暦寺AR体験」の2つのコンテンツを4月29日より公開しました。
「比叡山延暦寺VRウォークスルー」では、不滅の法灯が安置されている内陣のほか、通常は非公開の文化財修復現場も公開。画面を通して確認することができます。ウォークスルー上に設けた各ポイントでは、屋根の葺き替えや、蟇股彫刻の彩色といった、国宝・重要文化財ならではの改修について、英語字幕も付いた解説で詳しく紹介。作業する職人・関係者以外は足を踏み入れない「足場」の位置から、屋根の葺きや構造を見ることができるという、臨場感溢れるバーチャル体験を味わえます。
公開期間:2021年4月29日~2026年(令和8)3月末(予定)
言語:日本語・英語字幕付き
公開URL:https://ui.archi-twin.com/showcase/?id=27
アプリのサービス内容は、根本中堂周辺に設置された7カ所のポイントで、スマートフォン内蔵のカメラをかざすと、大改修完了後の根本中堂が画面に出現するというもの。極彩色豊かな根本中堂外観や、色鮮やかによみがえった蟇股彫刻など、本来の根本中堂の姿を画面を通して体感できる(以下の画像は使用イメージ)。
配信期間:2021年4月29日~2026(令和8)年3月末(予定)
使用料金:無料
利用可能エリア:比叡山延暦寺東塔
比叡山延暦寺 公式ウェブサイト
「改修のあらまし」など概要
https://www.hieizan.or.jp/repair