長谷川豪設計、美容ブランドの新拠点〈ICOR NISEKO〉が北海道ニセコに9/16オープン

本誌にて7月17日に速報した、美容ブランドのICOR（イコ）が北海道ニセコ町に構える初の実店舗〈ICOR NISEKO〉が、2021年9月16日にオープン。内外観の写真が昨日公開されました。

実店舗と本社オフィスのほか、カフェも併設した複合施設〈ICOR NISEKO〉は、ニセコ羊蹄山の雪どけ湧き水など、北海道の豊かで美しい自然の恵みをふんだんに取り入れた、ビューティーケアブランド「ICOR」のブランド発信拠点となります。本店として、同ブランドのスキンケア商品全ラインナップを販売するほか、商品を実際に手に取り、オリジナルのアロマや使い心地を実際に体験することができます。

さらに、道内のホテルとコラボレーションしたバスソルトや、過去に期間限定で販売した商品など、オンラインストアや他店では購入できない商品も取り扱います。今後は、ニセコ店限定の特別商品の販売も予定しています。

〈ICOR NISEKO〉内観

〈ICOR NISEKO〉俯瞰 全景

〈ICOR NISEKO〉は、上から見ると、ゆるやかに蛇行したかたちをしています。建物の設計を、建築家の長谷川豪氏（長谷川豪建築設計事務所 主宰）が担当しています。

長谷川 豪氏

長谷川 豪（はせがわ ごう）氏 プロフィール
建築家。1977年生まれ。長谷川豪建築設計事務所主宰。東京工業大学非常勤講師、ハーバード大学デザイン大学院客員教授、カリフォルニア大学ロサンゼルス校客員教授等を歴任。主な受賞歴にSDレビュー2005鹿島賞、平成19年東京建築士会住宅建築賞金賞受賞、第24回新建築賞受賞、AR Design Vanguard 2014など。

長谷川豪建築設計事務所
http://ghaa.co.jp/

長谷川氏は、ICORが掲げるブランドコンセプト「自然も人も大切な宝物である」という考えをもとに、土地の魅力を最大限に引き出しつつ、ニセコの自然を感じながら、ICORの世界観を堪能できる空間となるよう、設計・デザインされました。

〈ICOR NISEKO〉外観

〈ICOR NISEKO〉側面 外観

〈ICOR NISEKO〉外観（建物の壁に沿って設けられたベンチ）

店舗は交通量の多い国道沿いにあり、遮音が課題となったところ、長谷川氏は視覚的にも聴覚的にも車の存在を感じさせない店内を実現しています。S字型の細長い建物は、テラス側では小川のせせらぎの音を集め、羊蹄山の湧き水の流れを全身で感じられるような自然のギャラリーを演出しました。

〈ICOR NISEKO〉店内から外の眺め

施設全体のランドスケープデザインは、造園プロジェクトユニット・Parsley（パセリ）の宇津木英俊氏が、ガラス製什器の製作を、インテリアデザイナーの笹谷崇人氏がそれぞれ担当しています。

その土地が本来持つ植生や地形を活かしたランドスケープ・造園設計を得意とする宇津木英俊氏は、自然と人が共存する持続可能な社会をつくるためのデザイン手法「パーマカルチャー」に根ざしたランドスケープを心がけ、庭づくりを行ないました。

宇津木英俊氏

宇津木英俊（うつぎ ひでとし）氏 プロフィール
ランドスケープデザイナー。1979年生まれ。武蔵野美術大学空間演出デザイン卒。PCCJパーマカルチャーデザインコース修了。ブロカント社でガーデンデザインから管理・施工を担当し、2019年に独立、parsley（パセリ）を立ち上げ。parsley
https://parsleylandscape.com/

〈ICOR NISEKO〉の前面には今後、庭園と菜園をミックスさせたガーデンエリアが2022年にオープンする予定で、現在、準備が進められています。堆肥になる植物や、来年植える種となる植物を、羊蹄山の雪解け水で種から育てているほか、近隣の農家や施設から廃棄される予定だった酒粕やもみ殻、そば殻を引き取り、ICORスタッフも参加して、堆肥をイチから手作りしているとのこと。

〈ICOR NISEKO〉敷地内で準備中の「ガーデンエリア」

店内の透明感のあるガラスのカウンター什器は、北海道出身のインテリアデザイナー、笹谷崇人氏が手がけました。

〈ICOR NISEKO〉店内 ガラス什器

笹谷崇人（ささや たかと）氏 プロフィール
インテリアデザイナー。1986年生まれ、北海道出身。設計事務所を数社勤務ののち2019年独立。現在は東京を拠点に、店舗や住宅の設計から施工までを一貫して行う。

水にこだわった化粧品を製造・販売するICORのブランドコンセプトを、ガラスや光を取り入れたインテリアデザインで表現。細部にまでこだわって繊細にデザインされたカウンターは、商品やフードをより美しく引き立てます。

〈ICOR NISEKO〉に併設したカフェでは、美容を意識した軽食やドリンクを提供。近隣に店舗をかまえるパン工房「奥土農場」の石窯と薪で焼いたバンズや、地元の新鮮な野菜を使ったサンドイッチや、地元の二世古酒造の酒粕を使ったブリュレ、北海道産エゾジカのサンドイッチなど、ビューティーブランドとしてのこだわりを表現したフードとドリンクを用意しています。

左：琥珀ラテ / 右：オーロラジュース

ニセコ野菜のサンドイッチ

左：二世古酒造の酒粕発酵ブリュレ エスプレッソソースがけ / 右：北海道産エゾジカのサンドイッチ

ドリンクの容器では、脱プラスチック・環境保全を意識して、アイルランドで開発された蓋もストローも不要な紙カップ「バタフライカップ」を採用しました。

ドリンクでは坂尾篤史氏がオーナーバリスタを務めるショップ「ONIBUS COFFEE」の豆で淹れたコーヒーを提供

〈ICOR NISEKO〉は、1日を通して、さまざまな光の表情、情景をを楽しむことができる施設です。その時々で変化する光と影が、ガラスのカウンターや棚に映り込むことで、その一瞬しか見えない特別な光景を楽しむことができます。
夏は外で小川のせせらぎと風を感じながら、冬は暖かな店内で雪を眺めながら、ニセコの自然を春夏秋冬で味わうことができる空間となっています。

〈ICOR NISEKO〉外観

施設名称：ICOR NISEKO（読み：イコ ニセコ）
施設概要：物販、カフェ、ボタニカルガーデンなど
設計：長谷川豪建築設計事務所
ランドスケープデザイン：宇津木英俊（Parsley）
カウンター什器製作：笹谷崇人
運営：ICOR（代表取締役：竹下マリ）
所在地：北海道虻田郡ニセコ町羊蹄99-3（Google Map）
営業時間：10:00-17:00
定休日：水曜、年末年始
カフェ席数：店内20席、屋外32席（テーブルなし）
オープン日：2021年9月16日(木)

〈ICOR NISEKO〉公式Webサイト
https://icor.jp/pages/shop

公式インスタグラム
https://www.instagram.com/icorniseko/