2023年11月8日初掲、12月21日竣工写真追加
東京・代官山に先月開業した複合施設〈Forestgate Daikanyama(フォレストゲート代官山)〉に入る商業テナントの1つ、〈ブルーボトルコーヒー 代官山カフェ〉の開業日と概要が発表されました(Blue Bottle Coffee Japan合同会社 11月7日プレスリリース)。
建築家の谷尻 誠氏と吉田 愛氏が率いる、SUPPOSE DESIGN OFFICE(サポーズデザインオフィス)が、初めてブルーボトルコーヒーのカフェ空間のデザインを担当しています。
※『TECTURE MAG』では、オープン前日に行われたメディア向け内覧会を取材。最新画像を追加掲載してページを更新します(竣工写真提供:Blue Bottle Coffee Japan)。
代官山に複合施設〈Forestgate Daikanyama(フォレストゲート代官山)〉が開業、隈研吾建築都市設計事務所がMAIN棟の基本設計・デザインを担当
左:〈フォレストゲート代官山〉八幡通り側外観 / 中央:ブルーボトルコーヒー 代官山カフェ 開業告知の掲示 / カフェが面する施設1階中庭空間
10月19日に一部の商業施設を除いて開業した〈Forestgate Daikanyama(フォレストゲート代官山)〉のMAIN棟および、付帯する低層のTENOHA棟に共通するテーマが、サステナブルな思想に基づく「循環」です。
ブルーボトルコーヒーも、2002年に米国サンフランシスコに創業して以来、デリシャスネス、ホスピタリティ、デザインの3要素を重視しており、「おいしいコーヒー体験は、人生をより美しくする」という創業者の信念のもと、世界中に店舗を展開してきました。「循環」は同ブランドの理念にも共感できるテーマであり、カフェでの体験を通して、ゲスト・地域・地球にも良い循環を生み出したいと考えているとのこと。
その想いを体現する店舗となる〈ブルーボトルコーヒー 代官山カフェ〉は「循環するカフェ」をコンセプトに、サステナビリティを大切にしたデザインが基軸となっています。
SUPPOSE DESIGN OFFICEが手がけるカフェの内装では、壁にコーヒーの抽出殻の塗料を採用。「洗練された都市のなかのリビング」をイメージした空間デザインとなっています。
〈ブルーボトルコーヒー 代官山カフェ〉八幡通りに面して用意されたテラス席ではペット同伴の利用も可能
〈ブルーボトルコーヒー 代官山カフェ〉内観 起伏ある代官山の地形をイメージした、丘のようなバリスタステーション
店舗面積は295.54m²で、都内に展開中のブルーボトルコーヒー カフェとして最大級の広さを誇る
設計コンセプト
「この代官山カフェでは、地域、文化、地形といったこの街ならではのコンテクストを取り入れたライフスタイル(時間の過ごし方)を体現することと、ソファー席でゆったり過ごす、日本の昔ながらの喫茶店のような居心地を、ブルーボトルコーヒーらしい解釈で変換するという2点をデザインのテーマとしました。
竣工前の内観イメージ(デザイン:SUPPOSE DESIGN OFFICE)
天井はダクトやスポット・レール照明などがそのままの”あらわし”のデザインレジデンス、オフィス、店舗が融合する建築のオープンエアな施設共用部から、店内に道を引き込み、回遊性を持たせたプランでは、バリスタがコーヒーを淹れる所作が主役になるよう、中央にドリンクカウンターを配置しました。
また、高低差や坂の多い代官山の地形の特性をなぞるように、段丘状の地形と緑豊かな自然環境を取り込んだレベル差による空間体験をつくり、公園のような大らかな場と、自宅のソファーで寛ぐようなプライベートな場という異なる居場所が緩やかに繋がり、共存するように空間を構成しています。
マテリアルには、コーヒーの抽出殻を顔料とした左官仕上げや自然素材を用い、コーヒーを飲むという日常の中に、サステナブルな循環を介在させ、ウェルネスで魅力的な暮らしに内包されるさまざまなシーンが融合する、“洗練された都市のなかのリビング”として機能する場を目指しました。」 (SUPPOSE DESIGN OFFICE 吉田 愛)SUPPOSE DESIGN OFFICE / 谷尻 誠氏(左)、吉田 愛氏
バリスタステージとラウンジ席の間には、空間を緩やかに仕切り、ドリンクやフードメニューの提供やオーダーの順番を待つ間に来店者が腰を預けられるバーが設置されているのも、SUPPOSE DESIGN OFFICEによるデザインの1つ
バリスタステーションを挟んで左右の奥の空間には、リビングのように過ごせる落ち着いた雰囲気のソファ席も用意されている
〈ブルーボトルコーヒー 代官山カフェ〉ならではのメニューとして、デカフェ エスプレッソが他店に先駆けて販売される
パレスホテルがフォレストゲート代官山内に新たにオープンするブーランジュリーブランド「Et Nunc(エトヌンク)」のパンを採用した限定メニュー「ブランチプレート サーモン」(右側のドリンクは新メニューの「KOMBUCHA」)
KBT(Kombucha Brewery Tokyo)の「KOMBUCHA(煎茶・ルイボス)」
ブルーボトルコーヒーのコーヒーを生地に使用したオリジナルのコーヒーカヌレ
「循環するカフェ」のコンセプトにあわせて、鹿児島に工房を構える「ONE KILN(ワンキルン)」とブルーボトルコーヒーが共同で開発した器は、桜島の火山灰を配合した釉薬を使って製作されている
代官山カフェで先行発売されるタンブラー「ブルーボトルコーヒー ハイパーピュア セラミックカップ」は、米国ソルトレイク発の「SAINT ANTHONY INDUSTRIES(セイント アンソニー インダストリーズ)」とのコラボレートプロダクト
デンマーク・コペンハーゲン出身の日系デンマーク人 井上聡氏と清史氏が2004年に設立したソーシャルデザインスタジオ「The Inoue Brothers…(ザイノウエブラザーズ)」とのコラボレートアイテムを代官山カフェ限定ユニフォームとして採用(左:ワッフルロングスリーブTシャツ / 右:ワッフルTシャツ)、同店にて先行発売
ザイノウエブラザーズとパコマルカアルパカ研究所のパートナーシップによるアルパカプロジェクトを通して生産される最高品質のアルパカウールを使用し、ブルーボトルコーヒー オリジナルタグがついた「カットソー ロングスリーブシャツ」。代官山カフェオープンを記念して、ブルーボトルコーヒー 公式オンラインストアで11月30日より発売予定
11月下旬から12月10日までの間、代官山カフェがオープンする区画に設置する工事囲いの壁面に、代官山カフェをイメージした佐伯ゆう子氏のアートが展示されました(終了)。
YUKO SAEKI x Blue Bottle Coffee Original Art(イメージ)
マルシェ イメージ
開催日時:2023年12月9日(土)、10日(日)※終了
会場:フォレストゲート代官山内 屋外マルシェエリア
詳細:「CIRTY」公式インスタグラムを参照
https://www.instagram.com/cirty_30/
コンセプト:循環するカフェ
デザイン:SUPPOSE DESIGN OFFICE(サポーズデザインオフィス)
所在地:東京都渋谷区代官山町20-23 フォレストゲート代官山 MAIN棟1-01(Google Map)
店舗面積:295.54m²
席数:店内59席+屋外12席
開業日:2023年12月20日(水)
開業後の営業時間:8:00-20:00
Forestgate Daikanyama(フォレストゲート代官山)ウェブサイト 案内
https://forestgate-daikanyama.jp/shop-restaurant/