[大阪・関西万博]トイレや休憩所などを紹介_ポップアップステージ 西 - TECTURE MAG(テクチャーマガジン) | 空間デザイン・建築メディア
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[大阪・関西万博]トイレや休憩所などを紹介_ポップアップステージ 西

三井嶺建築設計事務所が設計した〈ポップアップステージ 西〉

[大阪・関西万博]トイレや休憩所など、若手建築家が手掛ける施設を紹介

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施設DATA

  • 設計
    三井嶺建築設計事務所
  • 主用途
    屋根付き屋外ステージ
  • エリア
    西ゲートゾーン

 

〈ポップアップステージ 西〉の見どころポイント!

  • 人が自然と集まる鳥居のような建築
  • 存在感のある丸太、屋根の動きが祝祭の場をかたちづくる

原初的な構成が導く、祝祭の風景

〈ポップアップステージ 西〉では、装飾を施された細い柱と、その柱に支えられる存在感のある松の丸太による門型の構成が特徴です。伝統的な祝祭の形式を参照しつつ、構成の原点に立ち返った表現によって、人々を自然と惹きつける祝祭の場をつくり出しています。

Photo: 鈴木淳平

祝祭のための原初

万博のステージで目指したのは、オブジェのように自己主張する建築ではなく、人々が自然と集まる”しるし”のような存在でした。鳥居やストーンヘンジのような門型の構成は、人の手による最小の空間形式の1つです。そこからさらに極限までそぎ落とした構成を目指しました。

Photo: 鈴木淳平

Photo: 鈴木淳平

その上に、皮付きの松の丸太を1本、横たえる。

伐り、伏せ、高く掲げる——それだけで、力強い場が立ち上がります。屋根には、生の松葉を使いました。屋根はシーソーのように動き、舞台装置としても機能します。この動きにより、建築という枠を超えて、”装置”として認識され、やはり丸太の存在感が浮かび上がります。

Photo: 鈴木淳平

Photo: 鈴木淳平

Photo: 鈴木淳平

これらの構成は、祇園祭の山鉾建てや、春日大社おん祭の仮御殿といった伝統的な祝祭から学んだものです。人の手によって丸太を建て起こし、屋根を葺く——そうした行為そのものが、場を祝祭へと変えていく。

伝統に学び、当たり前のことを見つめ直すことで、新たな「原初性」をもつ場を創造することを試みました。

Photo: 三井嶺建築設計事務所

Photo: 三井嶺建築設計事務所

Photo: 大竹央祐

平面図。Image: 三井嶺建築設計事務所

屋根伏図。Image: 三井嶺建築設計事務所

断面図。Image: 三井嶺建築設計事務所

断面図。Image: 三井嶺建築設計事務所

建て方の工程。Image: 三井嶺建築設計事務所

建築DATA

構造:鉄骨造、木造
階数:地上1階
延床面積:87.84m²

設計:三井嶺建築設計事務所
担当:三井嶺、後藤久恵(元所員)
構造設計:ARUP
設備設計:CHCシステム
施工:安井杢工務店

 

テキスト提供:三井嶺建築設計事務所


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