2020年8月21日 初掲載
2020年8月23日「2●21×ANREALAGE」OFFICIAL SHOP 会場写真8枚追加(Photo: KOJI TSUCHIYA)
2002年の〈丸ビル〉建替を端緒とする「丸の内再構築」に取り組んでいる三菱地所では、大手町・丸の内・有楽町エリア全体を、人・企業が可能性を感じ、進化できる街「OPEN INNOVATION FIELD」と位置づけ、クリエイティブな人材・企業が目指す、Wisdom(知恵)の拠点をつくり、さまざまな取り組みを続けてきました。
有楽町 micro FOOD&IDEA market、有楽町 SAAI Wonder Working Communityといった場の創出もその1つで、2019年12月に始動した「有楽町エリア再構築」に向けた先導プロジェクト、有楽町「Micro STARs Dev.(マイクロスターズディベロップメント)」の流れを汲むものです。活動の柱の1つに文化・芸術を掲げています(三菱地所 2019年12月2日プレスリリースより)。
このほど、有楽町「Micro STARs Dev.」の一環として、アーティスト・藤元明氏ディレクションによるアートプロジェクト「ソノ アイダ#有楽町」が2020年8月21日(金)よりスタートします(三菱地所 2020年8月18日プレスリリースより)。
アートプロジェクト「ソノ アイダ」とは、借し物件や空き物件、建て直しまでの占有権のないその間を、空間メディアとして活用する、アーティストの藤元明氏によるアートプロジェクトです。
これまでに都内四カ所で開催された展覧会を通して、大小さまざまな空間的・時間的すき間=”その間”を見出し、アーティストたちの活動の場を生み出してきました。今年5月には、無観客展示「ソノ アイダ#COVID-19」を立ち上げ、コロナ禍が収束するまでの”その間”を会期とした展覧会をオンライン上で公開しています。
「ソノ アイダ」公式ウェブサイト:www.sonoaida.jp
今回の企画「ソノ アイダ#有楽町」では、建築家・永山祐子氏も加わり、1966年竣工のオフィスビル〈国際ビルヂング〉のテナントの入れ替え期間(”その間”)を活用して、期間の前後半で2つの展覧会を開催します。店舗が入れ替わる間も、賑わいが途切れることなく継続させる狙いです。
出展作家:藤元 明、森永邦彦、永山祐子(会場構成)
会期:2020年8月21日(金)~9月6日(日)
開館時間:13:00-19:00(土日祝は11:00より)※会期中、休場なし
会場:国際ビルヂング1F(東京都千代田区丸の内3丁目1-1 / Google Map)
協力:リファインバース / オーキッド / 光陽オリエントジャパン / ARCHI HATCH
概要:「2●21」とは、2020年に予定されていた東京オリンピック以後の未来を問うアートプロジェクト。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大による東京オリンピックの開催延期によって、”2021″にはポスト・オリンピックとはまた別の、新たな文脈が与えられている。本展では、そんな”2021″をテーマに、アーティスト・藤元 明氏と、ファッションブランド「ANREALAGE(アンリアレイジ)」を率いて、ファッション界を牽引し、拡張し続ける、ファッションデザイナーの森永邦彦氏とのコラボレーションにより、”2021″のオリジナルグッズやアート作品の展示販売を行う。
アーティスト・藤元明氏 コメント:
大丸有(大手町・丸の内・有楽町)エリアは開発により常にアップデートが繰り返されています。その歴史的コンテクストの中で、残ってきた場所と最新の場所とが混ざり合あいながらも、街の雰囲気や質感は時代の正解とされる一般的安心感があります。一方で価値観は多様化し一つの正解では成立しない時代に突入している中で、開発に寄り添ってきたアートの振る舞いも時代の要請によって変化するべきと考えます。
「ソノ アイダ#有楽町」は整然としている大丸有エリアにおいて、予定調和からズラした異質感を時間的・空間的・価値観的隙間に出現させる試みであり、相互の緊張関係はマダラ模様のようにハッキリとした境界線もあれば曖昧にはみ出していく部分もある。訪れる人々はそのような異質を許容した状態にこそ魅力を感じ、現代らしさを見出すのではないでしょうか。それがこれからの都市像の象徴として社会に伝わっていくことを期待します。
出展作家:矢津吉隆、山田 毅、永山祐子(会場構成)
会期:2020年9月11日(金)~10月4日(日)
開場:13:00-19:00(土日曜・祝日は11:00より)
定休日:火曜
会場:国際ビルヂング1F(東京都千代田区丸の内3丁目1-1 / Google Map)
概要:美術家の矢津吉隆氏と山田毅氏による「副産物産店」は、ものの価値・可能性について考えるアートプロジェクト。制作過程で生まれてくる廃材を“副産物”と呼び、それらを回収し、加工して“副産加工品”として生産、販売することで、資材循環の仕組みを形成している。京都を拠点とする彼らは、これまでに関西圏での展示・販売や、沖縄の芸術祭に参加。コロナ禍の7月には、設計施工会社TANKとコラボレーションして自動販売機による無人販売プロジェクトを開始するなど(共催:TANK)、注目のアートユニットによる展覧会。 東京“出店”は今回が初。
「副産物産店」公式ウェブサイト https://byproducts.thebase.in/
大手町・丸の内・有楽町エリアでは、このほかにも「大丸有SDGs ACT5×東京ビエンナーレ2020/2021」や「アートアワードトーキョー 丸の内2020」など、さまざまなアートイベントを開催、または開催を予定しています。(en)