CULTURE

〈KAIKA 東京〉1Fにコマーシャルギャラリー「GALLERY ROOM・A」がオープン

CULTURE2021.04.13

昨年7月に東京・墨田区本所に開業したホテル〈KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS(以下、KAIKA 東京)〉の1Fに、新たなコマーシャルギャラリー「GALLERY ROOM・A」が誕生しました(プレスリリース)。

〈KAIKA 東京〉は、築55年の倉庫ビルを、POINT(代表:長岡 勉)がリノベーションを担当して再生されたもので、コンテンポラリーアートを公開保管しておくアートストレージを併設しているのが大きな特徴です。

KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS

アートストレージ(撮影:MARC AND PORTER)

アートストレージは、宿泊せずに利用できるバーラウンジや、地階の宿泊者専用ラウンジなどに配置されています。広々とした共用空間で、ゲストは普段は垣間見ることができないアートの“裏側”を感じながら、それぞれの時間を過ごすことができます。

KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS

ホテル外観(撮影:MARC AND PORTER)

ギャラリーは建物のエントランスに面した1Fスペースに位置し、宿泊客以外でも見ることができる開かれた場所として展開します。コマーシャルギャラリーとは、年齢やジャンルにとらわれず、国内外で活躍する多様なアーティストを紹介し、Artistの個展(ROOM)を発表していくことを指します。

コンセプトは「Experience in ART」

「GALLERY ROOM・A」の運営は、遠山正道氏が率いるアートプラットフォーム「ArtSticker」​と、インディペンデントキュレーターの青木 彬が共同で行います。
以下は、開廊にあたっての青木 彬氏のテキストです。

作品の購入は、何のために行われるのか?
アーティストはどのように作品を生み出しているのか?
私たちにとって作品とはどんな効果をもたらすものなのか?
商品に使用価値があるように、アートの未知なる使用価値について探索してみましょう。
GALLERY ROOM・Aでは作品の鑑賞や購入、アーティストとの対話や宿泊プログラムを通じて、あるときはクリニックのように人を癒し、またあるときはアカデミーのように学びの場となる可能性を拓いていきます。

⻘木彬(インディペンデント・キュレーター)

⻘木 彬氏プロフィール
1989年生まれ。東京都出身。首都大学東京インダストリアルアートコース卒業。
アートを「よりよく生きるための術」と捉え、アーティストや企業、自治体と協同して様々なアートプロジェクトを企画している。これまでの主な活動に、「黄金町バザール2017 Double Façade 他者と出会うための複数の方法」アシスタントキュレーター、まちを学びの場に見立てる「ファンタジア!ファンタジア!─生き方がかたちになったまち─」ディレクター、「東京ビエンナーレ2020/2021『ソーシャルダイブ』」アシスタントディレクター、アートと福祉、農業が交差する文化交流拠点「喫茶野ざらし」共同ディレクターなど。
主なキュレーションに、「鉄工島フェス」 (2017/2019 大田区)、「NEWTOWN『Precious Situation』」(2019 多摩ニュータウン)、「中島晴矢個展 麻布逍遥」(2017, SNOW Contemporary)などがある。
主な著書に『素が出るワークショップ』(学芸出版)編著。

こけら落としは藤元 明氏の個展

「GALLERY ROOM・A」のオープニングを飾るのは、アーティストの藤元 明氏による個展です。

藤元 明 近影

藤元 明 氏

藤元 明プロフィール:
1975年、東京生まれ。1999年コミュニケーションリサーチセンターFABRICA(イタリア)に在籍後、東京藝術大学大学院を修了(デザイン専攻)。東京藝術大学先端芸術表現科助手を経てNEW RECYCLE®をテーマとして、社会、環境などで起こる制御出来ない現象を社会へと問いかける展示やプロジェクトを立案・実施している。2020年からはアートプロジェクト「ソノアイダ」も始動。

藤元 明作品

藤元 明〈Osmosis_Full of Tears series〉

本展では、誰でも見ることができるギャラリーでの展示のほか、客室(アートルーム)でも展示があり、展覧会と連動した宿泊プランも用意されています(4月24日より宿泊可能)

宿泊して作品を独り占め

ギャラリーでは、倉庫に眠っていた工芸品の壺などを、有田焼の窯元と共同して、転写型絵付釉薬やペインティングによって作品として蘇らせたシリーズを中心に構成。客室での展示は、客室では壁一面を覆う大型作品が、作家本人による音声で作品ガイドが付く宿泊プランの中で展示されます(音声ガイドを聴くにはアプリ「ArtSticker」のダウンロードが必要)

藤元 明作品

〈Landslide_01〉(右)、〈Landslide_02〉(左)

KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS

客室(展示前)

宿泊プランで用意される客室は「Concept Room」と「Answer Room」の2室(それぞれ1日1組限定)。それぞれに展示の性質が異なります。
「Concept Room」は、作家が自由な表現で作品を展示。後者の「Answer Room」は、複数の作家どうしの作品の問いかけに作品で答えるというもの。展示作品はギャラリー展示同様に、定期的に入れ替えを行います。

藤元 明「Concept Room」
1日1組限定(1〜2人部屋用) 客室面積:30m²(宿泊は1名でも可能)

藤元明「Concept Room(コンセプトルーム)」展示

藤元 明による作品展示

「Concept Room」では、借し物件や空き物件、建て直しまでの占有権のないその間を、空間メディアとして活用する藤元 明によるアートプロジェクト「ソノ アイダ」において、昨秋に有楽町のビルをアトリエ化して制作していた新作が披露されます(上記・音声ガイドあり)。

藤元 明+遠山正道「Answer Room」
1日1組限定(1〜2人部屋用) 客室面積:30m²(宿泊は1名でも可能)

藤元明 + 遠山正道「Answer Room(アンサールーム)」展示

遠山正道〈Spinout Hours 〜失われた2時間〜〉

テクノロジーが発達して、人間は暗算などの基本能力をいとも簡単に退化させた。あらゆるものを合理的に単純化させた結果、12進法の時計も10進法に変更した。弾き出された2時間に、非合理があった。失われた2時間にあなたは何を思いますか?
その問いを、藤元 明に作品で答えてもらいます。

オープニング展覧会「藤元明 個展」

会場:GALLERY ROOM・A
所在地:東京都墨田区本所2-16-5 KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS 1Fストレージ
会期:2021年4月10日(土)〜5月22日(土)
営業時間:8:00-23:00
会期中無休
観覧料:無料
詳細:https://artsticker.app/share/events/detail/369

「GALLERY ROOM・A」宿泊プラン(※税・サービス料込み・曜日季節により変動有)
素泊り:16,350円~
朝食付き / 1名利用:17,850円~
朝食付き / 2名利用:19,350円~

今後の開催予定
第1回 出展作家:藤元 明(会期:2021年4月10日〜5月22日)
第2回 出展作家:小川 武(会期:2021年5月29日〜7月3日 予定)
第3回 出展作家:DIEGO(会期:2021年7月10日〜8月14日 予定)

KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS(カイカ トウキョウ バイ ザ シェア ホテルズ)公式ウェブサイト
https://www.thesharehotels.com/kaika/

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