フィンランドのヘルシンキで2021年から開催されている「ヘルシンキ・ビエンナーレ」。”New Directions May Emerge”と題された今年のイベントでは、ドクメンタなどのキュレーターを務めたヨアーシャ・クリサを迎え、ヘルシンキ市内と近郊のヴァッリサーリ島で29組のアーティストやコレクティブのアート作品を展示しています。展示会場のひとつとなっているヴァッリサーリ島は、かつての軍事施設が今も残り、1996年に最後の住民が島を離れて以来アクセスが制限されていましたが、2016年に国の自然管理下のもと一部エリアが限定的に公開されてきた歴史的背景をもつ場所です。またアート作品は使用されている素材や会期後のリユースも事前に考慮されており、環境に配慮した運営がなされています。
※ 上記写真クレジット Keiken: Ángel Yōkai Atā, 2023. © HAM/Helsinki Biennial/Perttu Saksa
(以下、プレスリリースより抜粋)
多様な未来を描き出すことを目指す「ヘルシンキ・ビエンナーレ」では、 29組の国際的なアーティストやコレクティブが集い、現代社会におけるオルタナティブな生き方や理解を探求する。ヨアーシャ・クリサと5人の共同キュレーターによってキュレーションされた第2回目の祭典は、環境破壊、政治紛争、テクノロジーの影響など、現代の差し迫った問題に取り組んでいる。展示されているインスタレーション、彫刻、映像、パフォーマンスなどの作品は、約半分が新たにコミッションされた作品とサイトスペシフィックな作品で構成されている。
2021年に開催された第1回の責任ある展覧会作りを踏襲し、サステナビリティ団体・Positive Impactとのコラボレーションを通してビエンナーレとヘルシンキ市立美術館(HAM)のための新たなサステナビリティ・プログラムをつくることを目指している。また、自然と歴史的建造物の両方の保護に関して、フィンランド国立森林公園野生生物局およびフィンランド文化遺産庁の評価を受けるなど、第2回ビエンナーレの開催について十分な情報に基づいた選択をするために、組織や専門家と緊密に協力している。
会期:ヴァッリサーリ島 2023年6月11日(日)〜9月17日(日)、ヘルシンキ市立美術館(HAM) 2023年6月11日(日)〜10月22日(日)
会場:ヴァッリサーリ島、ヘルシンキ市立美術館(HAM) 、ヘルシンキ市内
開館時間:ヴァッリサーリ島 火〜日 11:00-18:00、ヘルシンキ市立美術館(HAM) 火 10:00-17:30、水〜日 11:30-19:00
休館日:月曜日
入場料:ヴァッリサーリ島 無料、ヘルシンキ市立美術館(HAM) 一般 16ユーロ、18歳以下 無料
※ 開催日時はいずれも現地時間
ヘルシンキ・ビエンナーレ ウェブサイト
https://helsinkibiennaali.fi/en/