東大阪を拠点とする金属加工業者、洋菓子製缶メーカーの大阪製罐(1948年創業)の敷地内に〈カンカン工場の草原のカフェ〉が10月5日にオープン。あわせて、チームラボの作品群が常設展示されるアートスポット〈チームラボ:風と雨と太陽の草原〉も開設されています。
〈カンカン工場の草原のカフェ〉は、大阪製罐が自社の敷地内に開始した「工場併設のカフェ」で、チームラボとのコラボレーションで誕生しました。
アート作品群〈チームラボ:風と雨と太陽の草原〉は、カフェの利用者だけが鑑賞できるもので、チームラボからのテキスト(2024年9月27日プレスリリース)によると、「カンカン工場の敷地の一部を壊して空き地の草むらのような草原にし」た状態の土地に常設された、チームラボが提唱する”環境現象”をテーマとした作品群で、昼夜ごとに展開されます。
チームラボ〈風と雨と太陽の草原〉2024, Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈風と雨と太陽の草原〉2024, Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈風と雨と太陽の草原〉2024, Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈風と雨と太陽の草原〉2024, Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
「チームラボ:風と雨と太陽の草原」コンセプト
工場地帯のカンカン工場から、新たに増設するカンカン工場にアートを置きたいと依頼があった。そこで、敷地の一部を壊して草原にすることにした。工場地帯の中にある、空き地の草むらのような草原。
風は戻り、雨は広がり、太陽が増えた。
風が強く吹く時、風は作品を出現させ、
雨が闇に降る時、雨は作品となり、
太陽が高く昇る時、太陽が作品を生む。
チームラボが提唱する「環境現象」、作品は、作品自体で存在できず、環境が現象を生み、その現象が作品の存在である。
これまで人間がつくってきたものは、石ころと同じように物質によって存在がつくられ、それ自体で安定的な構造をもつ。
そのようなものとは違い、環境によって作品の存在がつくられる。
存在は、これまで存在を担っていた物質から解放され、日常的にありふれた空気や水、光なども特異な環境によって現象となり、その現象が存在となるだろう。そして、その存在の境界は曖昧で連続的である。人々が作品を壊したとしても、環境が維持される限り作品は存在が維持される。逆に、環境が維持されない時、作品は消えてなくなってしまう。
人々の意識は、存在そのものから環境に広がっていくだろう。
石ころは、外界から遮断され密封された箱に入れても存在し続けるが、生命は、そのような閉じた箱に入れられると存在を維持できない。
生命もまた、環境によって維持されている存在である。
生命は、開いた世界の中で連続する流れの中の奇跡的な現象かもしれないのだ。(チームラボ 2024年9月27日プレスリリースより)
チームラボ〈太陽の海〉
作品解説(チームラボ プレスリリースより、以下同):ガラス工場の溶解炉から出る、炉内残留ガラスが砕かれて出たガラスの岩石からできている。晴天の日の午後に《太陽の海》となる。
チームラボ〈太陽の海〉2024, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈太陽の海〉2024, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈太陽の海〉2024, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈太陽の海〉2024, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈太陽の海〉2024, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈太陽の海〉2024, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈太陽の海〉2024, Interactive Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈太陽の円相〉
作品解説:風もなく雲もない日、太陽がその日でいちばん高く上がった時、太陽は、草原の中の”太陽のための階段”を上がった人に、虹色に輝く全円を生み出す。
チームラボ〈太陽の円相〉2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈太陽の円相〉2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈太陽の円相〉2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈風と太陽の空書〉
作品解説:風が吹く時、この作品は空に出現する。日が沈めば光り出す。
チームラボ〈風と太陽の空書〉2024, Digital Installation, Sound: teamLab © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈風と太陽の空書〉2024, Digital Installation, Sound: teamLab © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈風と太陽の空書〉2024, Digital Installation, Sound: teamLab © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈風と太陽の空書〉2024, Digital Installation, Sound: teamLab © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈風と太陽の空書〉2024, Digital Installation, Sound: teamLab © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈風と太陽の空書〉2024, Digital Installation, Sound: teamLab © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈風と太陽の空書〉2024, Digital Installation, Sound: teamLab © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈雨の儚い結晶〉
作品解説:強い雨が降る夜、草原に降る雨は浮遊する無数の光の結晶となる。
チームラボ〈雨の儚い結晶〉2021 / 2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi
This artwork is part of a series based on Ephemeral Crystallized Light (2021)
© teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈雨の儚い結晶〉2021 / 2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi
This artwork is part of a series based on Ephemeral Crystallized Light (2021)
© teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈雨の儚い結晶〉2021 / 2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi
This artwork is part of a series based on Ephemeral Crystallized Light (2021)
© teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈生命は闇の海に生まれる微小な光〉
作品解説:闇の中で生まれた微小な光は、闇にまた帰る。
チームラボ〈生命は闇の海に生まれる微小な光〉2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈生命は闇の海に生まれる微小な光〉2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈生命は闇の海に生まれる微小な光〉2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈生命は闇の海に生まれる微小な光〉2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈生命は闇の海に生まれる微小な光〉2024, Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈共鳴する茶 – 動的平衡色〉
作品解説:一服の茶を点てると、茶は固有のリズムで明滅し、音色を奏ではじめる。やがて近くの茶同士が引き込み現象を起こし、光と音色のリズムが揃っていく。
チームラボ〈共鳴する茶 – 動的平衡色〉2021-, Interactive Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈共鳴する茶 – 動的平衡色〉2021-, Interactive Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab, courtesy Pace Gallery
#teamLab YouTube「Tea in Spontaneous Order – Dynamic Equilibrium Color」(2024/09/27)注.再生と同時に音楽が流れます
チームラボ〈光の海と光の海のための台座〉
作品解説:波立つ光。現象が作品の存在である。そして、現象は環境が生み、環境がその存在を維持する。
チームラボ〈光の海と光の海のための台座〉2024 © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈光の海と光の海のための台座〉2024 © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈銅の化石〉
チームラボ〈銅の化石〉2024 © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈銅の化石〉2024 © teamLab, courtesy Pace Gallery
チームラボ〈銅の化石〉2024 © teamLab, courtesy Pace Gallery
「東大阪は、全国的にも工場が多く「モノづくり」を中心に経済発展を遂げてきましたが、近年は新型コロナウイルスの影響など、さまざまな外的要因もあり、中小企業の数が減少しています。1948年に創業して以来、60年間に渡り東大阪で工場を営んできた当社が”東大阪の活性化”のためにできることを考える中で、チームラボ(敬称略)との縁があり、本プロジェクトがスタートしました。
アイディアの考案から始まり、店舗完成までに約4年が経過しました。店内・外観、庭園の設計・演出はチームラボの知見をお借りし、一部部品などは当社が製造するなどチームで準備を重ね、チームラボによる”工場のアートカフェ”という新しい空間を創り出すことができました。特に夜の時間帯では、光のアートと東大阪の街とのコントラストが一層世界観の創出につながり、別世界を感じることができます。
店内では、光るコップでドリンクを楽しめるなど、これまでアートに触れたことがない方でも〈カンカン工場の草原のカフェ〉を訪れたことで、アートや芸術に興味を持っていただけるような機会になることを願っています。
製造業がカフェを運営すること自体が珍しく、且つグローバルに活躍するチームラボとの共同プロジェクトは、当社にとってもこれまで経験したことのない挑戦だからこそ、東大阪市民や東大阪の中小企業に夢や希望、良い影響を与えることで地域貢献をしていきたいと考えています。
東大阪市民のみならず、国内外の旅行客など、1人でも多くの方に”工場×アート”という新しい概念を体験していただきたいと思います。
大阪製罐 代表取締役 清水雄一郎コメント
一般社団法人東大阪ツーリズム振興機構 2024年10月4日プレスリリースより)
#teamLab YouTube「Field of Wind, Rain and Sun」(2024/09/27)注.再生と同時に音楽が流れます
カフェおよびチームラボ作品群 概要
主催:大阪製罐
所在地:大阪府東大阪市岩田町2丁目3−28(Google Map)
開設日:2024年10月5日(土) ※以降、チームラボ作品を常設
定休日:火・水曜
料金:1部 1,500円、2部 3,000円 ※予約フォームを参照
営業時間 :2部制 / 1部:10:30-16:30(1枠:50分 計6枠)2部:18:30-21:30(1枠:50分 計3枠)
※時期により営業時間を変更する場合あり
入店・入場方法:下記カフェ予約サイトより要予約
https://cancanfactory.ticket.teamlab.art/
〈カンカン工場の草原のカフェ〉
ハッシュタグ:#cancanfactory
https://www.instagram.com/cancanfactory/
〈チームラボ:風と雨と太陽の草原〉
ハッシュタグ:#チームラボ風と雨と太陽の草原 #teamLabField
https://www.teamlab.art/jp/e/field/
公式Instagram
https://www.instagram.com/cancanfactory/