2月は、「ローカル視点で建築やデザインを考える」イベントが開催されます。島や里山、都市の一角を舞台に、建築やアート、デザインを通して土地の記憶や人との関係を紡ぎ直す試みがラインナップ。地域の声や時間の積み重なりに触れながら、「その場所ならではの価値」を感じ取ることができる内容となっています。身近な地域を再発見する視点や地域に根ざした実践、議論など、多様なスケールとアプローチに触れに出かけてみませんか?
瀬戸内海・大三島を舞台に、建築とアート、地域活動を横断しながら進められてきたプロジェクトの成果を紹介する展覧会。伊東豊雄建築ミュージアムを拠点に、廃校や空き家、農地など、島に残る資源を丁寧に読み解きながら、新たな関係性を育む実践が重ねられてきました。本展では、地域に関わる人々の視点やプロセスにも光を当て、島の未来を一方的に描くのではなく「ともに考える」姿勢を伝えます。建築が地域に寄り添うとはどういうことかを、静かに問いかける内容です。
再び、大三島を元気にしよう!
会期:2026年1月31日(土)〜2026年9月24日(木)
会場:今治市伊東豊雄建築ミュージアム
新潟・越後妻有地域を舞台に展開される国際芸術祭の冬季プログラム。豪雪地帯ならではの風景や生活文化を背景に、アートや建築が地域と結びつくあり方を探ります。雪に覆われた集落や廃校、里山といった場所が会場となり、作品鑑賞と同時に土地の時間や人の営みを体感できるのが特徴です。都市から離れた場所でこそ見えてくる価値や関係性を、季節とともに感じ取ることができるイベントです。
越後妻有の冬 2026『ホンヤラドウ – Snow Meeting』
会期:2026年1月24日(土)〜2026年3月8日(日)
会場:越後妻有里山現代美術館 MonET
建築・都市・芸術・哲学にまつわる出版プロジェクト Tabula Pressによる展示「糸を編んで場所をつくる」。素材や身体、環境といった要素を手がかりに、「土地」との関係を編み直すことをテーマに、糸を織る、地をつくるといった行為を比喩に、個人の感覚と地域の記憶がどのように重なり合うのかを探ります。派手な表現ではなく、静かな観察と積み重ねを通して、場所が持つ意味を浮かび上がらせる構成が特徴です。地域性を抽象化せず、感覚的に受け取るきっかけを与えてくれる展示となっています。
糸を編んで場所をつくる / Weaving Threads, Forming Ground
会期:2026年1月14日(水)〜2026年2月15日(日)
会場:HAGISO
ロサンゼルスを拠点に活動する現代作家であり、アーティスト集団マッド・ソサエティ・キングス(MSK)のメンバー、トラヴィス・ヤングの日本初個展。建築やランドスケープを横断しながら、土地と人の関係を探るプロジェクトの一環として発表される展示です。特定の場所を旅するように読み解き、環境や記憶、人の動きに目を向けながら、空間の使われ方を問い直します。地域を見る視点を少しずらし、足元から考えるきっかけを与えてくれます。
トラヴィス・ヤング 「タイポ・アーキテクチャ」
会期:2026年1月23日(金)~2月14日(土)
会場:メグミオギタギャラリー
渋谷を舞台に、日本の建築が持つローカルな価値を、グローバルな視点から捉え直すトークイベント。海外での実務経験を持つ建築家・設計者が登壇し、日本のサステナブル建築が地域性をどのように活かし、世界へ発信できるのかを議論します。自然素材の使い方や環境配慮の設計手法だけでなく、制度や文化の違いにも触れながら、日本ならではの建築の強みを探る構成です。地方や地域に根ざした建築を、都市・渋谷という場から見つめ直すことで、ローカルとグローバルをつなぐ視点を得られる内容となっています。
ローカルから世界へ -日本の建築はどこまでサスティナブルになれるか-
会期:2026年2月5日(木)
会場:MIDORI.so SHIBUYA
このほかにも、『TECTURE MAG』ではさまざまなイベント情報を紹介中です(随時更新)。お見逃しなく!
参照元:今治市伊東豊雄建築ミュージアムウェブサイト、BankART1929ウェブサイト、HAGISOウェブサイト、MEGUMI OGITA GALLERYウェブサイト、もるくす建築社Peatixイベントページ
トップ画像:〈水戸芸術館〉1990年竣工 「Arata Isozaki: In Formation」2023年 展示風景 Courtesy of Power Station of Art, Shanghai