ものづくりの街・埼玉県川口市の金属加工業5社によるプロジェクト「BASE TIMES kawaguchi」は、デザイナー石田和人氏(共立女子大学教授)と共に、ミラノデザインウィーク 2026に2年連続で出展します。展示テーマを「変容-ZEN METAL GARDEN」と掲げ、ミラノの歴史的建築「Palazzo Litta(パラッツォ・リッタ)」を舞台に、職人の精緻な加工技術と日本の禅の美意識を融合させたインスタレーションを展開。金属という素材が持つ無限の可能性と、日本独自の感性を世界へ発信します。

本展のコンセプト「変容-ZEN METAL GARDEN」は、一枚の金属板が職人の手によって無数の形へと昇華されるプロセスを、真の「メタモルフォーゼ(変容)」として捉えることにあります。日本の禅の庭(禅庭)に見られる、削ぎ落とされた美しさと静寂、そして自然の移ろいを感じ取る感性をメタルの空間表現へと置換。西洋の壮麗な宮殿建築の中に、精緻な金属加工技術によって構築された「金属の禅庭」を現出させることで、物質と精神が交差する新たな美の体験を創出することが目指されています。
展示の中核を成すのは、昨年も好評を博した椅子コレクション「Kawaguch-air」の最新シリーズです。周囲の風景や光の移ろいさえもデザインの一部として捉え、表面への映り込みや透過性を緻密にコントロールした造形は、金属でありながら空気に溶け込むような軽やかさを湛えています。本展示は、MoscaPartners主催の総合展「Variations 2026」の一環として開催され、今年のテーマである「Metamorphosis(変容)」に呼応し、素材の質感、光の屈折、そして職人の指先が生み出すミクロン単位の精度が、透過する光や、鏡面への映り込みによって、空間全体を動的なインスタレーションへと変容させます。

展示会場となる「Palazzo Litta」は、ミラノを代表するバロック様式の歴史的建築です。その重厚で華やかな空間と、対極にあるような「禅」の静謐な美意識、そして無機質なはずの金属が放つ生命力。これらが三位一体となって共鳴する空間において、来場者は日本の職人技が到達した極限の美に触れることになります。主張しすぎることなく空間に寄り添いながら、見る者の心に静かな驚きを与えるインスタレーションは、日本のものづくりが持つ他者理解や癒しの姿勢を象徴するものとなっています。
開催概要
展示名:変容-ZEN METAL GARDEN(展示シリーズ:Kawaguch-air)
会期:2026年4月21日(火)〜4月26日(日)
会場:Palazzo Litta内、MoscaPartners Variations 2026
所在地:Corso Magenta, 24, 20123 Milano, Italy(Google Map)
主催:MoscaPartners
参加企業:株式会社かねよし、株式会社新光ステンレス研磨、フジテック株式会社、株式会社マエダ、株式会社小貫金網製作所
主催:BASE TIMES kawaguchi
運営協力:川口商工会議所
展示協力:Mosca Partners「Variations 2026」内
General Direction & Designer:石田和人