日本デザインセンター(NDC)主催により、前後期で展示替えを行い、銀座で開催中の「VISUALIZE 60」展の後期展示(Vol.2)が、2021年2月1日より始まったのにあわせて、オリジナルのピクトグラムを無料でダウンロードできるサイトがオープンしています。
利用規約の範囲内であれば、個人、法人、商用、非商用を問わず、無料で利用できるという、画期的な取り組みです。
同展は、1959年に創業したデザインプロダクションであるNDCが、これまで手がけたアーカイブ展ではなく、同社を率いる原 研哉氏をはじめとする、同社に所属するデザイナーたちが、今現在の、そしてこれからの社会にも必要と感じるものを構想し、そのアイデアを提案している場でもあり、プロジェクトです。
その構想系プロジェクトのひとつが、このほどネット上で公開された〈EXPERIENCE JAPAN PICTOGRAMS〉です。「VISUALIZE 60」展(Vol.2)会場にも展示されています(Vol.2会期:2月1日〜4月16日)。
ピクトグラムのアートディレクションは、同社のデザイナー・大黒大悟氏(現在、ロサンゼルスに出向中)が担当しています。
開発コンセプト:
〈EXPERIENCE JAPAN PICTOGRAMS〉は、ピクトグラムを誰もが自然と目にする日本観光のインフラと捉え、そのデザイン性を追求すること、そして1人でも多くの方に使っていただくことを何よりの使命と考えて開発しています。
それゆえ、利用規約の範囲内であれば、個人、法人、商用、非商用を問わず、無料で利用可能です。また、情報を伝えるにとどまらず、多様性ある日本を知ってもらうための最小の装置と捉えて開発していることも大きな特徴です。シンプルなヴィジュアルとは裏腹に、その背景には、日本が紡いできたストーリーが秘められており、その一端に触れていただけるよう、ピクトグラムの大半はテキストがセットになっています。
上記コンセプトの「ストーリー」とは、ピクトグラムの多く添えられているコラムを指します。例えば、海外の人がダウンロードすれば、日本を訪れる前にこれを読むことで、
ピクトグラムを通じて日本を体験することもできます。
〈EXPERIENCE JAPAN PICTOGRAMS〉の3つのポイント:
1. 独自性
「二度目の日本」をキーワードに、日本観光の魅力を7つの体験カテゴリーに分類。従来のピクトグラムよりも日本の体験を一歩深く掘り下げた独自性あるラインアップが特徴。2. 普遍性と審美性
日本観光の本質的な特徴をわかりやすく表現すべく、シンプルで美しく、親しみやすい造形が特徴。円、四角、直線などの幾何形態を基本にしながら、抑揚のある線や面を取り入れることで、審美性と普遍性の高い造形を実現した。3. 柔軟性
紙はもちろんオンスクリーン、サインまで、あらゆる媒体で美しく機能できるよう、「大小」「静動」にかかわらず様々な用途で使用できるフレキシビリティを有する。
〈EXPERIENCE JAPAN PICTOGRAMS〉は、ウェブサイトやサイン、マップやパンフレットなどをデザインするプロユーザーだけでなく、一般の人々にも楽しく活用してもらいたいと、今回の無料ダウンロードに加えて、コミュニケーションアプリのLINEストアでも販売を開始、LINEスタンプとしても展開しています。。
公開されたピクトグラムの数は280(アニメーションを含む)。新規の制作依頼も随時受け付けるとのことです。(en)
〈EXPERIENCE JAPAN PICTOGRAMS〉概要
公開数:280(ローンチ時点)
公開日:2021年2月1日
企画・制作:日本デザインセンター
https://www.ndc.co.jp
アートディレクション:大黒大悟
http://daikoku.ndc.co.jp/
公開ウェブサイト:
https://experience-japan.info/