デンマークおよび北欧を代表する家具ブランドの1つ、フリッツ・ハンセン(FRITZ HANSEN)。フリッツ・ハンセン ジャパンによる創業150周年企画が、東京・新宿3丁目の伊勢丹新宿店本館のショーウィンドウにて24日から始まりました。
9面ある本館ショーウィンドウを”ジャック”した特別なディスプレイを皮切りに、6月7日からは1階=ザ・ステージを会場にポップアップストアがオープン、日本のクリエイター7名(組)とコラボレーションしたプロダクトのセレブレーション展示と、数量限定での販売も行われます(一部商品は抽選)。
コラボレーションクリエーター(アルファベット順):
AURALEE(ファッションブランド)、baanai(アーティスト)、橋爪悠也(アーティスト)、黒沢祐子(ウエディング&ライフスタイル・プロデューサー)、内田洋一朗(アーティスト)、山口一郎(ミュージシャン)、White Mountaineering 相澤 陽介(ファッションデザイナー)
Photo by TAKEMI YABUKI
ファッションブランド・AURALEE(オーラリー)を率いるデザイナーの岩井良太氏は1983年生まれ。さまざまなブランドでパタンナーやデザイナーの経験を積んだ後、2015年春夏よりオーラリーのコレクションを発表してきた。2017年に東京・南青山にブランド初の直営店舗をオープンさせ、翌年に「FASHION PRIZE OF TOKYO 2019」を受賞。2019年秋冬よりパリファッションウィークに参加し、2019年には毎日ファッション大賞の新人賞・資生堂奨励賞を受賞するなど高い評価を受けている。
オーラリーの特徴は、明瞭なオーセンティックさ、フォーマルと呼応する静かなエレガンス、繊細な洗練と調和するコンフォート。そしてコレクションにとって重要なインスピレーションは、素材や生地そのものだという。
かねてよりフリッツ・ハンセンに対して憧れを抱いていたという岩井氏は今回、オーラリーのレディースの洋服のために開発したテキスタイルを〈セブンチェア〉の張り地として使用。さらに、絶妙な色合いのベージュとグレーを用いた2種類の〈ドットスツール〉も手がけている。
1977年神奈川県藤沢市鵠沼生まれ。baanai(バーナイ)のアーティストとしての経歴は、2015年にコム デ ギャルソン(comme des garcons)の川久保 玲氏にポートフォリオを送り、作品が採用されたことに始まる。その後、多くのブランドにデザイナーとして起用され、個展も成功させている。一見華やかにみえる活躍の裏側で、baanaiはひたむきに、愚直に、自身のアートを追求してきた。執拗なまでに反復された文字によって画面全体を埋め尽くした作品は、何層にも塗り重ねられ、観る者を奥へ奥へと引き込む。そこには、かつて抑圧された作家のアートへの欲動、そして現在も活動の拠点とする藤沢市鵠沼のサーフィン文化、数々のコラボレーションなどが反映されている。
フリッツ・ハンセンとのコラボレーションでは、アルネ・ヤコブセンの椅子をキャンバスがわりに、独自の筆致でぎっしりと文字が描かれた。フリッツ・ハンセンというブランド名に加え、キーワードである「EXTRAORDINARY DESIGN」や、創業年である「1872」などのフレーズを確認できる。
※全作品にMAKI GALLERYの証明書が付く
1983年に岡山県に生まれ、現在は東京を拠点に活動。2016年から自主企画による展覧会を通して作品を発表し、2018年以降は東京・バンコク・ソウル・ロンドンで個展を開催、2022年には東京・青山のスパイラルガーデンで大規模個展を開催した。アジアでの作品展示も好評を博している。出身地の岡山では、継続的な地域への貢献を目的とする展覧会も行っている。
今回のフリッツ・ハンセンとのコラボレーションでは、フリッツ・ハンセンというブランドのファンがもっているイメージを大切にしながら、作家自身のエッセンスを加えるような感覚で制作に臨んだ。モチーフに選んだのは、約1年前から自宅で飼っているロシアンブルーの猫「もろこし」。作家の近作にもよく登場している猫で、椅子のシートに丸くなって座るのが好きだという。アルネ・ヤコブセンの〈ドロップチェア〉のオリジナルの完成度を尊重し、その上に猫のオブジェを載せている。
大学卒業後、企業勤務を経て、ウエディングプランナーに転身。新郎新婦の「らしさ」を引き出し、参列ゲストの記憶に残る唯一無二の世界観を共につくりあげるウエディングが特徴。フリーランスのウエディングプランナーとして高い評価を得た現在は、年間10組限定でトータルコーディネートを手がける。
「オンリーワン・ウエディング」に20年以上こだわり続けてきた中で、新郎新婦のその後の生活を豊かにするような空間やライフスタイルに興味を持ったという黒沢氏は、2020年に鎌倉に移住したことをきっかけに、その活動をライフスタイル領域にも広げ、独自の直感力やセンスで個人宅のインテリア相談にものり、パーソナルコーディネートや自宅でのワークショップ開催、洋服のプロデュースも手がけている。2022年からは、オンラインサロン「Y’s room」を主宰。
かねてよりフリッツ・ハンセンのプロダクトをリスペクトし、自宅でも〈セブンチェア〉を愛用している。今回のコラボレーションでは、自身のテーマカラーでもあるブルーを取り入れ、アルネ・ヤコブセンの2種類の椅子を新鮮に彩った。
原生種の蘭とグラフィティワークを融合した独創的な世界観で支持を集める。2017年に、福岡のUNION SODAにて「NEVER MIND」展、2019年には東京のCURATOR’S CUBEにて「SOLO SHOW」展を開催するなど、展覧会を多数開催。ザ プールアオヤマ、ループウィラー、タカヒロミヤシタ ザ ソロイスト. ロロ・ピアーナなどへのアートワークの提供をはじめとしたコラボレーションも多数。具体的なテーマを設けず、直感または頭の片隅にとどまっていた言葉をキャンバスに紡ぎ出し、フリージャズのジャムセッションのようにして画面を構成する作風で知られる。
自ら経営していた店舗の壁や床に、頭の中に湧いてくるイメージを言葉に変換しながら「ラクガキ」を始めた頃の楽しさや気持ちよさが、今日につながっている。
フリッツ・ハンセンとコラボレーションするにあたり、最初に感じたのは「おもしろそう」。アルネ・ヤコブセンがデザインした、SASロイヤルホテルのラウンジセットとジャムセッションするようにして、今回の作品がつくられた。
「サカナクション」として、2007年にメジャーデビュー。文学的な表現の歌詞と、幅広い楽曲のアプローチは新作をリリースするたびに注目が集まり、2013年に第64回NHK紅白歌合戦に出場。2016年の第39回日本アカデミー賞では最優秀音楽賞をロックバンドとして初受賞している。全国ツアーのチケットは毎回ソールドアウトとなり、大型野外フェスにはヘッドライナーで登場するなど、現在の音楽シーンを牽引する存在として活躍している。
2015年からは各界のクリエーターとコラボレーションしながら、音楽とさまざまなカルチャーが混ざり合うコンテンツを企画するプロジェクト「NF」をスタート。2023年からは作り手の製造背景にもフォーカスをあてて発信するプロジェクト「yamaichi」を開始した。
フリッツ・ハンセンとのコラボレーションでは、日本有数の伝統工芸の1つ、兵庫・豊岡の杞柳細工(きりゅうざいく)に着目、その豊かな歴史と、フリッツ・ハンセンの150年の歴史を、アルネ・ヤコブセンの〈ドロップチェア〉を題材としてミックスした。今回の斬新な試みを通して、杞柳細工の創造性が国境を超えて認識されることを山口氏は願っている。
1977年生まれ。多摩美術大学染織科を卒業後、2006年にファッションブランド、White Mountaineering(ホワイトマウンテニアリング)をスタート。そのほかにも、モンクレール、バートンサーティーン、ラルディーニ バイ ヨウスケアイザワなど、さまざまなブランドのデザインを手がけている。現在はイタリア・コルマー社のデザイナーを務めるほか、サッカーJリーグ・北海道コンサドーレ札幌の取締役兼クリエーティブディレクターでもある。多摩美術大学、東北芸術工科大学の客員教授として後進の指導にもあたっている。
相澤氏は、自身のアトリエの家具をすべてフリッツ・ハンセンで揃えるほどの愛用者。デザインだけでなく、日常的に居心地のよさを感じるプロダクトに感銘を受けているといい、過去にはホワイトマウンテニアリングとコラボレーションしたオリジナルチェアも制作している。
S・M・Lサイズの服を選ぶように別荘を買う!「NOT A HOTEL PRODUCTS」発表、White Mountaineeringの相澤陽介氏がディレクションする第一弾!
今回のコラボレーションでは、アルネ・ヤコブセンが残した名作のひとつ、〈オックスフォードチェア〉をセレクト。ブランドのアニバーサリーイヤーを意識して、張り地にカスタマイズを施した。
会場:伊勢丹新宿本店 本館1階=ザ・ステージ
所在地:東京都新宿区新宿3丁目14-1(Google Map)
会期:2023年6月7日(水)~6月13日(火)
※初日6月7日(水)10:00-12:00の入場に限り予約制、デジタルチケットサービス「PassMarket」ページにて先着順に受け付け(およびMIカード会員限定)
申込期間:5月31日(水)11:00~6月6日(火)12:00
会場滞在時間:最大40分 / 入替制
詳細https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/022swg1nig131.html
※三越伊勢丹オンラインストアにて、一部商品に限り先行販売あり(期間:5月24日 10:00~6月6日10:00)
企画概要・販売方法詳細
https://www.mistore.jp/shopping/feature/living_art_f3/furniture16_l