特注の人工大理石加工において国内トップシェアを有する大日化成工業(東京都杉並区、工場:栃木県小山市)が、セラミックとガラスの複合素材の国産化に初めて成功した新素材を「NECELA(ネセラ)」ブランドとして発売すると発表しました(商標登録済)。
同社によれば、〈NECELA〉は日本で初めて実用的な複合素材の開発に成功した事例とのこと(2023年6月20日プレスリリース)。
近年において、カウンタートップのデザインでは薄くて軽やかなものが求められている一方で、従来のセラミックやクォーツストーン、人工大理石などで施工した場合、反り・割れ防止のための厚い裏打ちや、キャビネット、フレームなどを用いた下地処理が必要でした。
これに対して、このほど開発された〈NECELA〉は、ガラスを貼り合せることで、厚い下地材で天板を支持する必要がなくなり、薄く浮遊感のあるデザインが可能となります。
同社によれば、セラミック表面材各メーカーの色柄を自由に選択できるほか、ミリ単位でのサイズ・かたちのオーダーが可能。セラミックタイル部分は、DEKTON、LAMINAM、MARAZZI、NEOLITHなど、流通している大手メーカーの色柄であれば、基本的に対応できるとのこと。
既存の海外製複合素材では、接着剤に気泡が混入し、外観的な問題が生じるケースが多見されたのに対し、大日化成工業では接着剤メーカーとの共同開発により、特殊な接着剤を開発。これにより、ガラスとセラミックを同時にカットしても小口に気泡が見えない仕上がりになるとのこと。
耐久性では、国内の大手家具メーカーが実施している持続垂直荷重試験と同等の社内試験を実施、これをクリアしているとのこと。
高級家具やキッチン、洗面台の天板などに用いれば、高級感のあるプロダクトの実現に寄与できる新素材として、プロダクトデザインの可能性が大きく広がることが期待されます(同社が想定する販売対象は、オーダーキッチンや洗面、オーダー家具を設計・販売しているメーカーやインテリア関連商社)。
なお、大日化成工業では、2023年7月19日と20日に東京ビッグサイトで開催される「リフォーム産業フェア2023」に出展。Cosentino社の超圧縮素材・DEKTON(デクトン)を用いたプロダクト事例を披露する予定です。
大日化成工業 会社概要
1964年創業。人工大理石加工、クォーツストーン、セラミックタイルの特注加工において国内トップシェア。創業から培ってきた豊富な経験とノウハウに、クラフトマンシップと最新の設備を融合し、丁寧で美しい仕上がりを実現する。
住宅用途ではキッチンカウンター、洗面カウンター、テーブルトップなど、商業用途では店舗内什器、オフィスの受付カウンター、トイレブースなどを製作・販売する。
https://www.dainichikasei.com/