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廃棄衣料をアップサイクル! サスティナブルな店舗・オフィス什器

繊維の質感が残る衣料再生素材を使用した什器製作のプロジェクトに注目!

PRODUCT2023.08.21

ハンガーや店舗備品、什器のデザイン・製造・販売を手がける日本コパック(本社:東京都台東区)は、近年問題となっている廃棄衣料を再生した新素材で什器を製作するプロジェクト「RCL」を立ち上げました。

担当するのは同社のSHOP COPACK事業部。これまでも設計者やインテリアデザイナー、内装工事業者などの依頼を受け、商品や空間を引き立てる什器の提案、企画、製作を行ってきました。

廃棄されていた衣料の繊維を再資源化したアップサイクルの什器

廃棄衣料は深刻な環境問題とされ、海外アパレルメーカーなどでは自主的な対策として、リサイクルポリエステルの利用を増やす、バージン原料の消費を削減する、製造過程でのCO2削減に取り組むといった企業もありますが、日本でも廃棄される衣料は年間50万トン弱ともいわれています。

廃棄される衣料にはファスナーやボタンなどの付属品もあり、分別や再生の技術面、コスト面など処理に関する課題が多いのが現状です。

衣料再生素材は繊維感が残る独特な風合いで、耐水性、耐候性にも優れ、屋外でも使用が可能。繊維系の再生素材ではめずらしい薄いベージュ系の色味も選べる

今回、RCLプロジェクトで使用される衣料再生素材は、100%繊維系廃材を原料とした廃棄衣料ボード。
回収された古着をほぐし、プラスチック繊維を混ぜてフェルト状にしたものを、さらに加熱・圧縮して板状に成形しています。製造過程における環境負荷が少なく、衣類の廃棄削減にもつながるというわけです。
完成したボードは、さまざまな衣類の繊維が混ざり合った独特の素材感があり、サスティナブルな取り組みを視覚的にアピールすることができます。

廃棄衣料を再生してつくられたアイランドベンチ。シンプルながら有機的な素材感がある

また見た目だけでなく、繊維が絡みあうことで丈夫で割れにくい構造となり、木材のように釘やネジを使用することも可能。耐水性・耐候性にも優れ、屋外で使用できることも特徴です。

廃棄衣料ボードを棚板として使用したディスプレイシェフ。小口から廃棄衣料の積層が見て取れる

廃棄衣料ボードは、加工方法や組み合わせ次第でさまざまな什器に加工可能な素材。

ただし、什器として利用するには、木材とまったく同様に扱えるわけではありません。素材の特性に応じた加工法や仕上げを考えながら提案・実用化する点で、SHOP COPACK事業部がこれまで手がけてきた什器設計のノウハウが生かされています。

什器の特注製作についてはこちら

廃棄衣料を使った什器で、店舗やオフィス、イベント会場をサスティナブルな空間に

什器の素材感を合わせることで、統一感をもたらすことができ、フロア内のコンセプトも表現できます。
大型のものや什器の数量が増えれば、当然目を引く印象的な空間を演出できます。

独自の表情が空間にオリジナリティをもたらす導入事例

1. ACTUS

レジかご置きの台の天板として衣料再生素材を使用

インテリアショップのACTUSではサスティナブルな店舗運営に積極的に取り組んでおり、レジかごはリサイクル素材のフェルトでつくられています。このレジかごはACTUSにより手配されているものですが、SHOP COPACKでは天板に衣料再生素材を採用したレジかご置きの台を製作。

来店客へサスティナブルな取り組みを積極的に伝えることができる什器といえるでしょう。

2. Loiduts charity shop(ロイダッツ チャリティ ショップ)

衣類の循環を体感する社会貢献型アートプロジェクト「Loiduts charity shop」において、日本コパックが運営するCPK galleryで実施。

衣料再生素材を使った回収ボックスや作業台を製作し、作業台は再利用された建築用足場のパイプを脚としました。

衣料の循環を体感し、サスティナブルなショッピング体験を象徴するデザインといえます。

3. 企業受付


企業の受付カウンター、待合のアイランドベンチを衣料再生素材で製作した什器でコーディネート。企業の顔となる入口でサスティナブルに取り組む姿勢を訴求することに役立ちます。

その他の導入事例はこちら

RCLプロジェクトでは既製の什器も展開

パネルの表面仕上げに衣料再生素材を採用したパーティション「FLシリーズ」など既製品もラインナップされている

SHOP COPACKでは、衣料再生素材を使用した既製品も開発しています。

リサイクル率の高いスチールと組み合わせたハンガーラックやディスプレイワゴンのほか、ミーティングスペースの間仕切りや個人ブースなどさまざまな応用ができるパーティションは、ポップアップやイベント、展示会などの短期間利用の事例にも活躍しそうです。

什器がダイレクトに伝えるサスティナビリティへの意識

衣料再生素材でつくられた回収ボックス。繊維感の残るテクスチュアは衣類の循環を体感できるツールとなる

廃棄衣料に関する問題点は、アパレル企業の過剰生産や過剰在庫に起因するものだけではありません。

アパレル店舗に不要となった衣料の回収ボックスが置かれるようになり、少しずつ衣料リサイクルの仕組みが知られるようになってきましたが、日本では着なくなった、着られなくなった洋服を資源と考える家庭が少なく、可燃ごみとして出されることがまだまだ多いといいます。

店舗やオフィス、ホテル、公共施設などに衣料リサイクル素材でできた什器を導入することで、その空間に訪れる人が衣料の循環を身近に感じられ、意識を変えていくことに期待がもてそうです。

SHOP COPACK [ショップ コパック]

■ショールーム ※ 事前予約制
東京都台東区柳橋1-28-1 日本コパック株式会社 2階
(JR 総武線・都営地下鉄浅草線浅草橋より徒歩5分)
営業時間:10:00~17:00(12:00~13:00を除く)
定休日:土日祝

■オンラインショップ https://shop.copack.co.jp/
特注什器の製造依頼もお気軽にご相談ください。

■Instagram https://www.instagram.com/shop_copack/

■お問い合わせ
TEL:03-3862-5755
メールでのお問い合わせはこちら

 

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