© interplay+komy studio
開催まであと419日に迫った、2025年4月13日より大阪で開催される日本国際博覧会(2025年大阪・関西万博)に向けデザインされた〈ポーランドパビリオン〉は、メインデザイナーとしてインタープレイアーキテクツ(interplay architects)と、日本側設計者としてコムワイスタジヲ(komy studio)が参画しているパビリオンです。
タンパク質の分子構造から銀河にまでみられる「螺旋」を用いた曲面壁が、ポーランドにおけるイノベーションの精神という見えない力を表現しつつ、木組のファサードが伝統への敬意を表現しています。
このプロジェクトの起源は、螺旋の幾何学に対する魅力にある。何世紀にもわたり人類を魅了してきたこの形状は、タンパク質分子から銀河の構造に至るまで、自然界のあらゆるスケールで見られる。
この幾何学はどのようにして、私たちにとっての「ポーランドらしさ」や革新の精神を表現するのだろうか。
ポーランドの領土における境界線は、革新的なアイデアが広く遠くまで広がり、遠隔地に影響を与え、海外で得た知識がポーランドの重力の中心に戻ってくることを妨げることはない。
このような目に見えないが国の発展にとって重要な力がダイナミックな螺旋壁として表現されており、その中心にあるコンサートホールは文化とアイデンティティの力を象徴している。
ファサードのコンセプトは、高品質な日本の木工技術を活用することにより、伝統への敬意を表している。
木材は再生可能であり、従来の建築材料と比べてカーボンフットプリントが少ないため、エコロジカルな観点から未来の建築材料と考えられている。このことから、本プロジェクトでは主要な資源として木材を使用した。
木材は、パビリオンの構造体のみならず、ファサードの主要素材としても使用される。木質繊維の断熱材やリサイクル仕上げ材を使用するなど、万博のガイドラインに沿った自然素材の使用も計画されている。
これらの要素は、現場打ちコンクリートによる建設とは異なり、解体時に容易に分解・分類することができる。
人工島に位置し、風力や地震力にさらされる敷地条件は、この場所に建てられるすべての建築物が直面する主要な制約である。構造計算によると、曲面壁の内部安定性により、風荷重や地震に対して優れた性能を発揮し、あらゆる方向に対し剛性を発揮している。
基本設計:インタープレイアーキテクツ(interplay)+コムワイスタジヲ
構造設計:佐藤淳構造設計事務所
設備設計:増川建築設備設計+電路
ランドスケープデザイン:アトリエ・フウチ
ライティングデザイン:Amber
「Polish pavilion for Osaka 2025」interplay architects 公式サイト
http://interplay-architects.com/osaka-pavilion/
コムワイスタジヲ 公式サイト