[インタビュー]NOT A HOTELがアーキテクトを募集 - TECTURE MAG(テクチャーマガジン) | 空間デザイン・建築メディア
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[インタビュー]NOT A HOTELがアーキテクトを募集
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[Interview]アーキテクト(意匠設計者)を募集

その土地に住む人や文化に敬意を払い、新たなものづくりや常識を超えた体験の創出を目指すNOT A HOTEL。現在開業中のラインナップは9拠点、進行中のプロジェクトを合わせると29拠点にものぼる。さらに先日は、新たに2つのホテルブランドが始動することを発表。これからも留まることなくリリースが続いていくという。

NOT A HOTELには主に著名な建築家とコラボレーションする“社外設計”と、インハウスのアーキテクト(意匠設計者)による“社内設計”の2つのプロジェクトがある。“社内設計”には、NOT A HOTELのアーキテクトで完結するプロジェクトのほか、建築分野以外のクリエイターとの協業でNOT A HOTELが設計を担当するプロジェクトがある。

ファッションデザイナーでもあり、実業家のNIGO®氏をディレクターに迎えた〈NOT A HOTEL TOKYO〉も“社内設計”の1つ。BIGやスノヘッタ、藤本壮介氏など、世界的建築家との協業プロジェクトがよく知られているが、実は社外設計は約4割、社内設計が約6割と半数以上を占めており、今後も強化していく方針だ。

事業開発、プロジェクトマネージャー、アーキテクトなど約50名で構成されるNOT A HOTELの建築部門、NOT A HOTEL ARCHITECTSは現在、社内設計プロジェクト拡大に伴い、アーキテクトとブランドディレクターを募集している。

建築のその先まで責任をもつ、事業者目線の設計思想

—– NOT A HOTELのアーキテクトチームは世界的な建築家との社外プロジェクトだけでなく、社内設計のプロジェクトも多く手がけられていますが、どのような体制でプロジェクトを進めているのでしょうか?

NOT A HOTEL

(左から)杉山 竜氏(アーキテクト)、遊佐淳平氏(ブランドディレクター)

杉山 竜氏(アーキテクト/以下、杉山):NOT A HOTELのアーキテクトは社外、社内の大小さまざまなプロジェクトを1人あたり3~4件、常に並行して担当しています。

NOT A HOTELが世界的な建築家に依頼する社外設計の場合でも、僕たちアーキテクトはプロジェクトの構想段階から参画し、建築家と伴走します。彼らの思想をどうしたら実現できるか、意匠や性能・運用面、コスト、耐久性など事業者としてのさまざまな視点で考え、運営まで責任をもって遂行する「NOT A HOTEL ARCHITECTSという装置」のようなものかもしれません。

NOT A HOTEL ARCHITECTSが建築家の提案を事業者目線で再考し、ライフサイクルや運営面でもオーナーさんに満足してもらえる建築にする、これがアーキテクトの重要な役割です。

遊佐淳平氏(ブランドディレクター/以下、遊佐):例えば、海外の世界的建築家から提案いただいた世界観に対して、日本人の文化や習慣に合わせた折衷案を示すのもアーキテクトの役割です。決してネガティブなことをいうのではなく、建築家とNOT A HOTELのアーキテクトがワンチームになって、常に「こうしたら世界観を最大限表現でき、より長く愛される建物になる」という話し合いを進めています。

杉山:また、ジャン・ヌーヴェル氏、BIG、スノヘッタといった世界最高峰の思想や表現力をもつ建築家やクリエイターたちのプレゼンテーションや、建築に対する考え方を間近で見て感じることができるのは設計者としてとても貴重な経験です。それらの経験を社内設計のプロジェクトにもフィードバックして設計をしています。

NOT A HOTEL RUSUTSU

〈NOT A HOTEL RUSUTSU〉

ユーザーのフィードバックでアップデートし続ける社内設計プロジェクト

遊佐:2027年冬に開業予定の〈KITAKARUIZAWA IRORI 2.0〉は、オーナーさんや社員から得られたフィードバックにより、2024年に開業した〈IRORI〉をアップデートした社内設計のプロジェクトです。〈IRORI〉の営業開始から約1年で更新していけるスピード感も、社内設計の強みだと思います。

NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA IRORI 2.0

〈NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA IRORI 2.0〉イメージ

杉山:NOT A HOTELには旅行補助制度という福利厚生があり、全国の拠点を社員たちも利用することができます。社員たちが〈IRORI〉に実際に宿泊してフィードバックが多く集まりました。オーナーさんからの意見はもちろん、ライフサイクルマネジメントの知見、社内から蓄積されたフィードバックを参考に、〈IRORI 2.0〉へバージョンアップしています。

新たな体験価値を付加するため、空間としてはインフィニティプールを追加し、囲炉裏端を現代的な趣向に合わせ座椅子からソファへと変更したり、洗面スペースも広く豊かな空間となるように設計しました。竣工時点で完成とするのではなく、常にアップデートを重ね続けています。

建築の価値を守るのではなく、更新・拡張していく

杉山:NOT A HOTEL ARCHITECTSは事業者の立場でもあるので、建築を未来まで守り続ける責任があると考えています。そのためにしっかりと与件を整理し、事業性を考慮して設計することで、土地や建物の未来にも責任をもった建築をつくっています。

また、未来を見据えた建築として経年変化への対応を踏まえた素材選びやデザインをしていますが、それだけでなく、ライフサイクルマネジメントチームや日頃の清掃をしてくれる運営チームが維持管理を担いながら、NOT A HOTELとして建築の価値を未来へつないでいます。

NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA IRORI 2.0 内観イメージ

〈NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA IRORI 2.0 〉内観イメージ

遊佐:ほかにも事業者目線で設計する点においては「この価格で本当にオーナーさんに欲しいと思ってもらえるか」を考えるのも重要です。最高の体験を提供するとともに、それに見合う価格で提供することも事業者でもあるNOT A HOTELの役割です。

日常と非日常の ”WOW” がつくるNOT A HOTELらしさ

NOTAHOTELSETOUCHI

〈NOT A HOTEL SETOUCHI〉

—– 社内プロジェクトだけでなく、国内外の個性豊かな建築家たちとコラボレーションしたプロジェクトにもNOT A HOTELらしさや世界観を共通して感じられるのはどうしてでしょうか?

遊佐:NOT A HOTELには「“WOW”(驚きの体験)」というキーワードがあります。「NOT A HOTELらしさ」が感じられるのは、どのプロジェクトも敷地や眺望、誰も体験したことのない非日常の驚きともいえる“WOW”と、いわゆる別荘や家として滞在する居心地のよさを補完する日常的な“WOW”が混在してバランスよく成立しているからだと考えています。

NOT A HOTEL MINAKAMI

〈NOT A HOTEL MINAKAMI TOJI〉

杉山:僕たちが提供する“WOW”は、どちらも自宅やほかのホテルでは味わえない、NOT A HOTELをかたちづくる世界観のようなものです。どんな建築家やクリエイターとのプロジェクトでも、社内プロジェクトにおいても、この“WOW”をどう実現するかを土地の選定時からパースを制作して検討するほど、時間と労力を惜しみなくかけて考えています。

そのなかで、アーキテクトは土地に対するリスペクトをもち、その土地が一番美しく見えるデザインやしつらえなど「その土地だからこそできる唯一無二の体験」といった非日常の“WOW”を探求しています。

一方で、建築や空間を統合的に演出し、豊かな過ごし方や居心地のよさといった日常的にある“WOW”を提供しているのがブランドディレクターです。

体験をNOT A HOTEL仕様にチューニングするブランドディレクター

NOT A HOTEL

—– ブランドディレクターがプロジェクトで担う役割を教えてください

遊佐:今回募集しているNOT A HOTELのブランドディレクターの領域は、アーキテクトの領域とシームレスにつながっていて、杉山たちと並走しつつ、構想や企画段階から実現に向けてバトンが渡されるような感覚でもあります。

僕たちブランドディレクターはNOT A HOTELの世界観をマクロな部分に宿らせ、デザインに落とし込んでいきながら、プロジェクトの方向性が間違っていないか見ています。また、建築を通して体験できる非日常の“WOW”と、滞在する場所としてのバランスを取り、暮らしの延長線上にある豊かな日常の“WOW”を最高のクオリティで実現することを考えています。

具体的に言うとオーナーさんの日常をつくることにつながるのですが、アーキテクトと連携してどの拠点を利用してもキッチンの使い勝手に迷わないようにしたり、「ここにいるとなんとなく居心地がいいな」と感じてもらえるように、常に上質な質感、動線にこだわります。

インテリアにおいては家具の選定もしますし、特注で製作もします。ソファの座面構成もウレタンや羽毛の割合まで決めて座り心地を検討しますし、ワインをこぼしても染みにならないトップコートも自分たちで開発しています。組織設計事務所などでは当たり前に分業しているようなこともNOT A HOTELは一気通貫で手掛けています。

—– NOT A HOTELらしさをつくるためのデザインコードはあるのですか?

遊佐:実はNOT A HOTELらしさを実現するためのデザインコードがありますが、オーナーさんの意見や建築家の提案でよかったことを反映したり、プロジェクトごとに前回を超えようとチャレンジしたりしているので常に更新し続けています。NOT A HOTELとして「こうあるべき」というラインはあるけど型にはめない。そうすることでNOT A HOTELというブランドが進化していけるのだと思います。

NOT A HOTELの世界観に合うものがなければ冷蔵庫やワインセラーなどの家電もつくりますし、カトラリーを並べる角度まで計算するのがブランドディレクターの仕事の面白さです。意匠やプラン面だけでなく、デザインを破綻させずに断熱性や気密性、耐風圧や音の問題といった機能や性能をどう成立させるかという技術的な面へも、積極的に入ってディレクションしています。

ブランドディレクターは家具の特注までディレクションをすると言いましたが、僕自身、家具などはNOT A HOTELに入るまではまったく手がけたことはなく、入社してから勉強し、今では家具屋さんと対等に話せるようになりました。自ら学び、手を動かしながら、建築家の色や提案をリスペクトしたプランを残しつつ、過ごし方や使いやすさをチューニングしていく役割を担っているのがNOT A HOTELのブランドディレクターです。

夢を描くことで成長し続けるNOT A HOTEL ARCHITECTS

—– 事業の多角化や拡大に伴って、NOT A HOTEL ARCHITECTS は今後どのように展開していくのでしょうか?

杉山:NOT A HOTELのミッションである「日本の価値を上げる」ことを、私たちは建築を起点に実現していきたいと考えています。土地の歴史や文化に敬意を払い、その場所だからこそ生まれる体験を、常識にとらわれず形にしていく。そんなプロジェクトをこれからも増やしていきたいです。

そのために、NOT A HOTEL ARCHITECTSもこれから100人、500人と仲間を増やしながら、より多く・多様なプロジェクトを実現できるチームへと拡大していきたいと考えています。

NOT A HOTEL

遊佐:組織化していくなかで重要だと思っているのは「スピード感」と「品質」を両立させることです。僕たちは創業してまだ6年にも満たないスタートアップなので、構想から実現まで一貫したクオリティを保ちつつ、スピード感を各自が意識しています。

今の時代、時間をかけることがクオリティを上げることには必ずしもつながらないような気がします。デザインコードもそうですが、僕たちがスピード感をもつことと、品質の向上を実現できる体制づくりを常に考えているのは、NOT A HOTELというベースを一瞬で組み立て、チャレンジしなければいけないディテールに時間をかけるためです。

杉山:デザインのクオリティを保つために重要なのは、必ずしも時間をかけることではなく、むしろスピードだと考えています。できるだけ早い段階で多くの意見を集め、そこからさらによいものへと磨き上げていく。その姿勢こそが、NOT A HOTELらしい原動力です。

アトリエ事務所や組織設計事務所がもつ「デザイン力」や「高品質」に加え、NOT A HOTELが大切にしているもう1つの価値が「スピード」です。同じ熱量を持った仲間を増やし、スピード感を失わずに、デザイン性とクオリティの高い建築・唯一無二の体験を追求していきたいと考えています。

—– NOT A HOTEL ARCHITECTSで働くうえでもっておくべきスキルや、応募される方へ伝えたいことはありますか?

杉山:常に新しいことにチャレンジしている世界なので、とにかく挑戦することと、もう1つ重要なのがいろんな変化にも対応できる柔軟さだと思います。今も「NOT A HOTELさん、面白そうだから一緒にやろうよ」とか「こんな土地あるよ」といったお話をたくさんいただいているのですが、いただいたお話はできる限り前向きにプロジェクトとして検討し、形にしていきたいと思っています。

JAPAVALLEYTOKYO

〈JAPA VALLEY TOKYO〉

杉山:「NOT A HOTELはホテルだけ」とよく言われるのですが、ファレル・ウィリアムス氏とNIGO® 氏が手がけ、2027年に有楽町ビル・新有楽町ビル跡地にできる〈JAPA VALLEY TOKYO〉のような複合施設やまちづくり、モビリティサービスの「NOT A GARAGE」など、体験起点のものづくりがどんどん広がっています。

現在進行しているプロジェクトは30近くあり、設計者が一生に一度は経験してみたいと思うような企画もますます増えていきます。柔軟さと挑戦できる気持ちがあればどんどん任せられる環境だと思います。

NOT A HOTEL 屋形船

NOT A HOTELの体験をアップグレードするモビリティ(画像は屋形船)

杉山:僕はいつも「夢を描くこと」を大切にしています。その夢の純度が高く、魅力的であればあるほど、NOT A HOTELの可能性はさらに広がっていくと信じているからです。その大きな夢を、最高品質かつ最速で実現していく。そのプロセスをともに面白がり、困難さえも楽しみながら形にしていける仲間を、これからもっと増やしていきたいと考えています。

遊佐:NOT A HOTELには「こんなことができたら最高だよね」と常に夢を共有し合え、それを実行するプロフェッショナルな仲間が大勢います。

スピード感と品質の向上、そして描く夢の大きさ。NOT A HOTELの世界観を実現するためには手段を問わず、めちゃくちゃ面白い夢を描いて最速で実現する組織をこれから一緒につくり、日本の価値を上げていく仲間になってくれる人の応募をお待ちしています。

 

インタビュー:2025年11月27日 NOT A HOTEL OFFICEにて
Photograph:Shun Fukuda(人物)

求人概要

募集職種

アーキテクト(意匠設計者)

業務内容

・自社開発プロダクトの意匠設計(基本計画~実施設計)、監理業務

・3Dモデリング、レンダリング、生成AIを用いたデザイン検討

・社外クリエイターと協業し、専門的かつ複合的な視点でのプロジェクト進行

応募資格

【必須】

・建築設計(意匠)、監理の経験が3年以上の方

・以下のソフトウェアのすべて、または一部を使用することができる方

Adobe(Photoshop、Illustratorなど)、CAD(AutoCAD)

・モデリング・レンダリング・BIM(Rhinoceros / ARCHICAD / Lumion / ENSCAPEなど)

・画像生成AI(Midjourneyなど)

 

【歓迎】

・一級建築士

・宿泊施設、商業施設、住宅などの設計・監理のご経験がある方

待遇

■就業時間

フルフレックス (コアタイムなし)

※ 1日の標準労働時間は実働8時間・休憩1時間

 

■休暇・休業

土日、祝日、年末年始、有給休暇、産前産後休業、育児・介護休業

 

■給与制度(年俸制となります)

グレード1:~400万円

グレード2:400~500万円

グレード3:500~700万円

グレード4:700~1,000万円

グレード5:1,000~1,500万円

グレード6:1,000~上限なし

 

[グレード1~4の場合]

月給:338,334円~838,334円

(内訳)

基本給:241,054円~604,619円

固定残業代45時間、深夜残業20時間分:92,280円~228,715円

※ なお、固定残業時間を超過して勤務した際には別途、超過分の手当を支給いたします。

 

[グレード5以上の場合]※管理監督者のため固定残業代はございません。

月給:838,334円~上限なし

(内訳)

基本給:741,814円~上限なし

役職手当:91,520円~上限なし

 

■福利厚生

・社保完備(厚生年金、健康保険、雇用保険、労災保険)

・旅行補助(年間合計補助額はグレードに応じて 30万円~100万円)

・社員割引(NOT A HOTELに社員特別価格で宿泊)

・健康施策:定期健康診断(人間ドック可)、予防接種補助(インフルエンザ)

・環境整備(フルリモートの環境整備費:月5,000円)

採用スケジュール

書類選考・ポートフォリオ選考

一次面接

課題選考(即日設計:1週間)

二次面接・最終面接

※ 二次面接・最終面接の段階でオンラインでのリファレンスチェックをご依頼しています。

※ 書類選考の合否に関わらず、応募者全員にご連絡いたします。

勤務地

〒104-0053 東京都中央区晴海4丁目7−4

NOT A HOTEL OFFICE

 

※ 基本的にオフィス勤務となりますが、柔軟にリモートワークを取り入れています。

会社情報

社名:NOT A HOTEL株式会社

採用担当:西丸

 

ウェブサイト:https://notahotel.com/careers/job/architects

Instagram:https://www.instagram.com/notahotel_official/

Facebook:https://www.facebook.com/NOTAHOTEL.official

X:https://x.com/notahotel_inc

E-Mail:career@notahotel.com

電話番号:05017803101

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