大阪・御堂筋にあるルイ・ヴィトンのアートスペース[エスパス ルイ・ヴィトン大阪]にて、20世紀を代表する現代美術家の1人、アルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti|1901-1966)の展覧会が2月23日より始まりました。
本展は、フォンダシオン ルイ・ヴィトンが主催する「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラム[*]の一環として開催されるもので、フォンダシオンの所蔵コレクションからジャコメッティを象徴する7点(後述)の彫刻作品が展示されます。このほか、ヒューマニズム派を代表する写真家のサビーヌ・ヴァイス(Sabine Weiss|1924-2021)が撮影した、アトリエでのジャコメッティの写真や、ジャコメッティのインタビューを含むドキュメンタリー映像(約50分)も上映されます。
アルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti)プロフィール
1901年にイタリア国境に近いスイス・ボルゴノーヴォに生まれる。1922年にフランス・パリに移り住み、モンパルナス界隈に活動の拠点を構え、パブロ・ピカソ、マックス・エルンスト、ジョアン・ミロら同世代の芸術家のほか、シュルレアリスム運動の主唱者として知られる詩人で文学者のアンドレ・ブルトンや哲学者のジョルジュ・バタイユ、ジャン=ポール・サルトルらとも交流を結ぶ。
シュルレアリストな作風がいち早く認知され、パリ芸術界での名声を獲得するが、1935年以降は実在のモデルと向き合う作風に回帰する。1950年代に入ると、彫刻作品のボリュームが次第に細くなり、彫刻としての限界値まで削ぎ落とされていく。その作品には、作家が日々対峙しているモデルとの関係性に加え、先史、古代エジプト、シュメール、古代ギリシアのアルカイック期といった各時代の芸術に対する深い造詣と影響が見られ、時代を超越した古代のモデルのフォルムが巧みに融合されている。1966年にスイス国内にて没。彫刻家として知られるが、絵画や石版画のシリーズなども多数遺した。「・・・通りを歩く男の重量は無に等しく、彼が死んでいたり、意識がないとしても遥かに軽量です。身体のバランスは脚部で取られ、体重から解放された状態を獲得しています。これこそが、潜在的に再現したいと思っていたことでした。この軽さを独自のシルエットで表現したのです・・・」(1963年ジャン・クレイによるインタビューより / ルイ・ヴィトン ジャパン 2023年2月22日プレスリリースより引用)
展示されるジャコメッティ作品(計7点):
〈棒に支えられた頭部〉 [Tête sur tige] (1947年)
〈3人の歩く男たち〉 [Trois hommes qui marchent](1948年)
〈ヴェネツィアの女 III〉 [Femme de Venise III] (1956年)
〈大きな女性立像 II〉 [Grande Femme II] (1960年)
〈男の頭部〉 [Têtes d’homme] (ロタール I)(Lotar I)、(ロタール II)(Lotar II)、(ロタール III)(Lotar III)(1964-1965年)
会期:2023年2月23日(木・祝)〜6月25日(日)
会場:エスパス ルイ・ヴィトン大阪
所在地:大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-8-16 ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋5F(Google Map)
開館時間:12:00-20:00
休館日:店舗〈ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋〉に準じる
問合せ先:0120-00-1854
入場料:無料
※会場内の混雑防止のため、入場制限を実施する場合あり
※下記URLページより来館予約可
エスパス ルイ・ヴィトン大阪 事前予約ページ
https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/point-of-sale/japan/espace-louis-vuitton-osaka
エスパス ルイ・ヴィトン大阪 ウェブサイト
https://www.espacelouisvuittontokyo.com/en/osaka
ハッシュタグ:
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#FondationLouisVuitton
*.「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラム
東京、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウル、大阪に設けられたエスパス ルイ・ヴィトンにおいてフォンダシオンの所蔵作品を展示する国際的なプロジェクト。展覧会を通じて、より多くの人々に作品に触れる機会を提供する。
主催するフォンダシオン ルイ・ヴィトンは、現代アートとアーティスト、そして現代アーティストのインスピレーションの源となった重要な20世紀の作品に特化した芸術機関。