2023年7月23日初掲、7月25日会場写真追加
淡路島にある空中禅道場〈禅坊 靖寧(ぜんぼう せいねい)〉にて、陶芸家で建築家でもある二刀流アーティストの奈良祐希(なら ゆうき)の個展が7月23日に開幕しました。
奈良祐希は、石川県金沢市で350年以上の歴史を有する大樋焼(おおひやき)の窯元の長男として生まれました。十一代大樋⾧左衛門氏を父に持ち、祖父である十代目(現・大樋陶冶斎)は文化勲章受章者。いずれは十二代として名跡を継ぐ奈良は、歴代とは異なる独自の路線を歩み、現在は建築と陶芸の2つの領域をまたいで活動しています。
建築家としては、東京藝術⼤学の建築科に進み、2019年まで同大学の教授を務め、現在は名誉教授の北川原 温(きたがわら あつし)氏の下で設計を学ぶなどしたのち、建築デザインラボ・EARTHENを主宰。「土」をモチーフに設計活動を展開し、今年竣工した最新作として、金沢を拠点とする株式会社家元の新社屋〈Node〉と、富山市でのリノベーションプロジェクト〈Cave〉があります。
奈良祐希(なら ゆうき)プロフィール
1989年石川県金沢市にて十一代大樋長左衛門の長男として生まれる。
2013年東京藝術大学美術学部建築科卒業。2016年多治見市陶磁器意匠研究所首席修了。2017年東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻首席卒業。 2021年より建築デザイン事務所EARTHENを主宰。
陶芸分野ではArt Basel / Design Miami(スイス)、TEFAF(オランダ)、SOFA(アメリカ)などに招待出品。主な受賞歴として第3回 金沢世界工芸トリエンナーレ審査員特別賞、Penクリエイターアワード2021、第79回金沢市工芸展世界工芸都市宣言記念賞。建築と陶芸の融合を目指した代表作〈Bone Flower〉は金沢21世紀美術館に史上最年少で永久収蔵されている。
建築分野での主な作品に、〈五行茶室〉(2018 金沢21世紀美術館、台南市美術館)、〈Node〉(2023 金沢市)、〈Cave〉(2023 富山市)がある。
特定非営利活動法人(NPO法人)アートアンドアーキテクトフェスタ(AAF)が主催する若手建築家の登竜門「Under 35 Architects exhibition 2021」ファイナリスト(7組のうちの1人)に選出。2021年には、東京・南青山にある〈ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン フラッグシップストア(Nicolai Bergmann Flowers & Design Flagship Store)〉にて、ニコライ・バーグマン氏とのセッション展「JAPANDI-NA(ジャパンディーエヌエー)」を開催。
https://mag.tecture.jp/event/20211214-48092/
本展の会場となる〈禅坊 靖寧〉は、360度の全方位に広がる自然の絶景を眺めながら心身を”ととのえ”る座禅リトリートとして、2022年4月29日にオープン。全長100mのウッドデッキ空中回廊を有する建物は、建築家の坂 茂氏(坂茂建築設計)が設計を手がけました。
本展では奈良の代表作〈Bone Flower〉が展示されるほか、新作となる〈Bone Flower_Nest〉と、淡路島の神秘的な大自然からインスピレーションを得て制作された最新作〈Synapse〉が披露されています。
会期:2023年7月23日(日)〜8月6日(日)
開場時間:開催日により異なる(要問合せ)
定休日:7月27日(木)、8月1日(火)
会場:禅坊 靖寧(ぜんぼうせいねい)
所在地:兵庫県淡路市楠本字場中2594-5(Google Map)
主催:Artill、All Japan Tourism Alliance(AJTA)
特別協力:禅坊 靖寧
来場に関する問合せ先:Artill(info@artill.jp)
※本稿における作品展示風景画像2点は6月23日時点のイメージ(実際とは異なる場合あり)
本展に関するプレスリリース(2023年6月23日 Artill配信)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000056683.html