野村不動産の高級マンションブランドに属するタワーマンション〈プラウドタワー東雲キャナルコート〉に、居住者専用店舗として、本格イタリアンのランチとディナーを提供するレストランがオープンしました。
出店したのは、東京・銀座3丁目にイタリアンレストラン「ラ・ボッテガイア」を営む株式会社フェリーチェ(代表取締役 青池隆明)。東銀座界隈でこれまでに「トラットリア・ダ・フェリーチェ」、「ラ・ボッテガ・デルマーレ」と合わせて3店舗を展開してきましたが、2020年春以降のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の拡大が経営に打撃を与え、2店舗を2020年7月31日以降に閉店、路面店は「ラ・ボッテガイア」のみと事業縮小を余儀なくされていました。
一方、江東区東雲に2012年に竣工し、現在は600世帯約2,000名が居住する集合住宅〈プラウドタワー東雲キャナルコート〉の管理組合(理事長 副島規正)では、いわゆるコロナ禍に伴うニューノーマル時代に即した、外食がままならない居住者の新しい生活様式に対応した飲食サービスを検討しており、新たな進出先を模索していたフェリーチェ側と方向性が一致し、提携に至ったとのこと。
なお、同マンションでは、これまでにも1Fのラウンジに隣接したカフェスペースがあり、リニュアールには管理組合が積極的に関わっています(『SUUMOジャーナル』2014年8月28日記事より)。
一般的に、タワーマンションでは、飲食を提供するサービスが限られており、提供する場合も、簡易的な飲食物のみといったサービスが多いとのこと。〈プラウドタワー東雲キャナルコート〉では昨今の状況として、居住者が外出せず、マンション内の共有スペースを利用して飲食する頻度が増えており、今回の出店はニーズに見合ったものと言えます。
当面は続くと思われるコロナ禍において、集合住宅の建物内で、居住者専用で提供される飲食サービスは今後、ニーズが高まっていくと予想され、事業縮小を余儀なくされている飲食店には新たな活路となります。
同時に、その「サービスの質」が問われることは間違いありません。高質なサービスを継続して提供することができれば、仮にいわゆる億ションであっても「玄関ドアを開けた瞬間から価値が下落する」が定説である不動産物件において、その不動産価値を維持し、場合によっては価値を上げることにもつながります。
居住者専用店舗という飲食の業態は、昨今のニーズに適応しつつ、現況では希少性の高い、画期的なサービス展開として注目されます。
フェリーチェ(FELICE)公式ウェブサイト
https://www.da-felice.com/