東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)が2020年4月にJR西日暮里駅構内に新設した、地域や駅の情報を発信するコミュニケーションウォール「エキマド」に、サウンドアート〈呼吸する駅〉が導入されています(ソニフィデア合同会社プレスリリース)。
コミュニケーションウォールをデザインしたのは、設計事務所・HAGI STUDIOを主宰し、西日暮里駅高架下にオープンした〈西日暮里スクランブル〉のリノベーションを手がけ、このエリアで事業なども行っている建築家の宮崎晃吉氏です。
ここに音響空間〈呼吸する駅〉を構築したのは、欧州を中心に「音の環境芸術」に特化した新進的な活動を展開しているサウンドアーティストの及川潤耶氏(ソニフィデア / SONIFIDEA LLC 代表)。
日本国内での作品は、2018年に横浜で開催された「Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2018」の目玉だった演目のひとつ、森山未來、ヨン・フィリップ・ファウストロムと共演した舞台〈SONAR〉への出演と音楽があります。
今回のサウンドアート〈呼吸する駅〉は、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)が推進する「東京感動線 / TOKYO MOVING ROUND」プロジェクトによる、及川氏とのコラボレーション作品です。
「東京感動線 / TOKYO MOVING ROUND」公式ウェブサイト
「東京の、ちょっとだけ未来の景色」をキャッチコピーに掲げるJR東日本のプロジェクト。山手線を起点に、沿線の多様な個性を引き出し、駅、まち、人、それらの点を線にして面へとつなぎ、魅力的な出会い、感動体験ができる、個性的で心豊かな都市生活空間の創造に取り組んでいる。
https://www.jreast.co.jp/tokyomovinground/
サウンドアート〈呼吸する駅〉は、及川氏の視点で、周辺エリアの環境や歴史を解釈し、再構築された音が駅構内を満たします。
この空間体験をもたらす「サウンドディフューズシステム」は、及川氏が欧州での展示作品用に開発したもので、作品以外での実装は、日本国内では今回が初となります。
利用者がインタラクティブに音を生み出す仕掛けも導入されており、駅の日常に発見と驚きをもたらし、学びの場として駅全体が成長していくことを目指しているとのことです。
今回のサウンドアートに関連して、自宅でも及川作品を楽しめる立体音響コンテンツが「東京感動線」サイト内に公開されています(ヘッドフォンの使用を推奨)。
及川潤耶「呼吸する駅 IMAGINARY WIND」https://sonifidea.jp/projects/JR/wind.html
及川氏のプロフィール、作品および音響拡散システムの詳細は、SONIFIDEA(ソニフィデア)が5月21日に発表したプレスリリースに記載されています。(en)
JR東日本「東京感動線」とのコラボレーションで、西日暮里駅構内に空間を潤すサウンドアートが誕生!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000058481.html