ソニー株式会社とソニー企業株式会社は、東京・銀座5丁目に建設予定の新しいソニービルの竣工時期を、当初予定していた2022年秋から2025年に延期すると発表しました(2020年6月10日プレスリリース)。
延期の理由として、複数の地下鉄が走る複雑な地下の環境と地下水への影響、地下駐車場などの都市機能とも隣接した立地条件を挙げています。
旧ソニービルはすでに地上部分が解体され、新ビルの建設が始まるまでの間、跡地には〈Ginza Sony Park〉が2018年にオープンしています。建設スケジュールの変更に伴い、同パークも、今秋に予定していた閉園時期を延期し、2021年9月まで開園することになりました。
〈Ginza Sony Park〉は、約707平米のフラットな地上部と、地下4層の「ローワーパーク(Lower Park)」から成り、芦原義信(1918-2003)が設計したビルの特徴的な構造は残しつつ、地下に吹き抜けを有した垂直立体公園です。
「変わり続ける公園」として、実験的なポップアップストアやイベントを展開。2020年3月末時点で607万人を超える来園者がありました。
数寄屋橋の交差点に面した一等地に、再開発を急がず、あえてオープンスペースをつくったことなどが評価され、2019年にはグッドデザイン賞金賞を受賞、海外のiF DESIGN AWARD 2020 Gold Awardも受賞しています。
ソニーでは、新しいビルを建設する一連の事業をソニービルのリニューアルと位置づけ、2016年より「Ginza Sony Park Project(銀座ソニーパークプロジェクト)」として進めています。
このプロジェクトを象徴するウォールアートが、先ごろビルの地下1階に出現。アーティストSHUN SUDO氏によるものです。
なお、2025年にオープンする新たな施設は、ソニー創業者のひとりである盛田昭夫が掲げた、ソニービル設立当初からのコンセプト「街に開かれた施設」を継承・進化させ、現在の〈Ginza Sony Park〉から名称を受け継ぐことが、6月10日のリリースで発表されています。
Ginza Sony Park 公式ウェブサイト https://www.ginzasonypark.jp