CULTURE

菊竹清訓設計の〈旧都城市民会館〉解体に伴う記録映像を市と建築学会が製作、YouTubeで公開

CULTURE2020.12.28

宮城県最南部に位置する都城市は、建築家の菊竹清訓(1928-2011)の代表作の1つである〈旧都城市民会館〉を解体したのに伴い、一般社団法人日本建築学会と共同で記録映像を製作、2020年12月23日より、市のYouTube公式チャンネルで公開しました。
本稿の画像は全て同記録映像などメモリアル事業関連の動画より引用しています。

菊竹清訓設計〈旧都城市民会館〉記録映像より(製作:都城市+日本建築学会)

〈旧都城市民会館〉解体前の内外観(都城市+日本建築学会製作記録映像より)

旧都城市民会館 施設概要
旧所在地:宮崎県都城市八幡町11-1(Google Map
設計:菊竹清訓建築設計事務所
用途:文化ホール(席数:1,407)
建築面積:2,261.40m²
建築高さ:25.7m
延床面積:3,065.64m²
ピロティ面積:608.25m²(建設当時)
構造:鋼構造(低層部 鉄筋コンクリート造)
竣工:1966年(昭和41)
閉館:2007年(平成19)3月
※現存せず
都城市公式ウェブサイト>「旧都城市民会館の特徴と評価」ページより

同市民会館は、日本におけるメタボリズム建築の代表的な事例でもあり、2006年には「DOCOMOMO JAPAN」にも選定されています。

都城市では、市政情報に「旧都城市民会館」のページを設け、2007年(平成19)年3月に市民会館が閉館してのち、2019年7月に解体工事に着手するまでの間、紆余曲折あったさまざまな事柄(保存運動、南九州学園への貸与と返却、日本建築学会による市民アンケートの実施、国際記念物遺跡会議 / イコモスからの危機遺産勧告、再生へ向けた民間提案の受付など)について記しています。

今回公開された動画は、解体に伴うメモリアル事業の一環で、都城市と日本建築学会の共同製作(監修:一般社団法人日本イコモス国内委員会)。監督は、磯崎新アトリエ勤務経験があり、『だれも知らない建築のはなし』(第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館 正式出品作品)を監督した石山友美氏が担当しています。


#動画都城市 YouTube公式チャンネル「旧都城市民会館記録映像」(2020/12/23)

「解体前夜」のテロップに始まる記録動画は、10年以上も使用されていなかったため、雨漏りなどの傷みが見られる館内各所の映像とともに、竣工時や往時の様子、館内で4,000組以上が行ったという挙式の様子などを写したモノクロ写真も多数挿入され、さらに解体工事のショットも入った、同施設のまさに”メモリー”を約15分弱の映像に焼き付けた作品となっています。

〈旧都城市民会館〉外観(都城市+日本建築学会製作記録映像より)

〈旧都城市民会館〉外観(都城市+日本建築学会製作記録映像より)

また、メモリアル事業では、3Dデジタルアーカイブプロジェクトも立ち上げられました。プロジェクトメンバーである豊田啓介、金田充弘、堀川淳一郎らによる、建築・都市を軸に新たな価値を創出するためのプラットフォーム・gluonが今年5月から8月にかけて実施したクラウドファンディングにて、3次元スキャンの資金調達に成功し、VRデジタル・アーカイブズレコードによる調査記録も行われています。


#gluon tokyo YouTube公式チャンネル「3D Digital Archive Project – Miyakonojo Civic Center」(2020/12/05)

〈旧都城市民会館〉の解体工事はすでに終了し、敷地は更地となっています。(en)

〈旧都城市民会館〉記録映像より(製作:都城市+日本建築学会)

都城市+日本建築学会製作記録映像より

都城市公式ウェブサイト〈旧都城市民会館〉関連ページ
https://www.city.miyakonojo.miyazaki.jp/life/5/69/375/

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