ゴールドウインのオリジナルブランド「Goldwin」は、3店舗目の海外直営店で、中国国内では初の旗艦店となる〈Goldwin Beijing(ゴールドウイン 北京)〉を2021年12月27日に北京市内にオープンしました。
出店したエリアは、北京のトレンド発信地の1つで、国際的なブランドが多数進出している太古里三里屯(Taikoo Li Sanlitun)。国内外から多くの人々が訪れる立地などを考慮して、日本ブランドとしての個性をどのように出すかを追求し、新素材研究所が店舗の設計・デザインを手がけています。
現地のローカルアーキテクトは、小嶋伸也と小嶋綾香の両氏が主宰する小大建築設計事務所が務めました。
店舗のインテリアデザインには、床や壁の仕上げなどに見られる大谷石のほか、日光杉と神代杉(じんだいすぎ)、さらには黒皮鉄(詳細は後述)といった、新素材研究所ならではのマテリアルが用いられています。
四季のある日本の自然の尊さを、プロダクトや店舗での体験を通じて、中国の人々にも共感してもらい、人と自然をつなぐ存在として、都市や人々と未来に向けて、ブランドが共生することを表現した空間デザインです。
日本ならではの審美の感覚をもって、細部までこだわり抜いた店舗において、同様に、丁寧かつ繊細で機能的なGoldwin(ゴールドウイン)のウエアを展開します。
空間コンセプト:
創業時から半世紀以上かけてGoldwin(ゴールドウイン)が蓄積してきたスポーツアパレルに関する「知見」。長い年月を経て生まれる自然の造形美を、大胆な建築デザインに取り込む、新素材研究所の根幹を成すテーマである「時間」。両者の根源的なアイデンティティの邂逅を「知層」と「地層」という2つの「層」がオーバーラップする「『チ』の集積」という言葉に昇華し、空間デザインのコンセプトに策定している。
日本の美意識を象徴する素材として、風土的特徴を持つ凝灰岩の大谷石や、日光杉・神代杉といった銘木、鉄材がつくられる過程で自然に発生する濃淡やムラが表情となって美しい黒皮鉄、この3種を用いて、空間を構成。これらは、時間の経過につれて、空間を味わい深くし、落ちつかせていく。
〈ゴールドウイン 北京〉の空間は、現代都市の生活とは異なる体感温度や、音の反響、肌に触れる空気の質感などを通して、まるで自然の中に足を踏み入れたかのように感覚が研ぎ澄まされるとともに、やすらぐ体験へと、訪れる人を誘い、ゆったりとしたコミュニケーションの場を創出した。
新素材研究所 プロフィール
新素材研究所は、現代美術作家の杉本博司と建築家の榊田倫之が2008年に設立した建築設計事務所。その名称に反して、古代や中世、近世に用いられた素材や技法を研究し、それらの現代における再解釈と再興を活動の中核に据える。
すべてが規格化され、表層的になってしまった現代の建築資材に異を唱え、あえて扱いが難しい伝統的素材の建築的な可能性を追求する。それは、近代化のなかで忘れられつつある高度な職人の技術を伝承し、さらにその技術に磨きをかけることにもつながる。
時代の潮流を避けながら、旧素材を扱った建築を造ることこそが、いま最も新しい試みであると確信し、設計に取り組んでいる。
店舗概要
名称:Goldwin Beijing(ゴールドウイン 北京)
所在地:中国 北京市朝陽区三里屯路19号院8号楼一層S08-1内S8-14単元(Google Map)
営業時間:10:00-22:00
設計:新素材研究所(榊田倫之、山村和巳)
ローカルアーキテクト:小大建築設計事務所(小嶋伸也、北上紘太郎)
坪数:約31坪
取り扱いアイテム:スキー・アウトドア・アスレチック・ベースレイヤー、シューズ、アクセサリー、バッグなど(メンズ、ウィメンズ)
オープン日:2021年12月27日
詳細
https://www.goldwin.co.jp/goldwin/info/news/?pi3=13589&pi=13588