CULTURE

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0〉が開業

隈研吾建築都市設計事務所が建物を設計、インテリアとランドスケープデザインをDugoutが担当

CULTURE2023.05.29

実質的な電力エネルギーを消費しない”ゼロエネルギーホテル”を掲げる〈ITOMACHI HOTEL 0〉が愛媛県西条市に5月27日に開業しました。
2棟に分かれた建物の設計を、建築家の隈研吾氏が主宰する隈研吾建築都市設計事務所が手がけています。

ホテルの開業計画および西条市の新街区〈いとまち〉概要(2023年1月19日掲載)

隈研吾氏が手がけるゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0〉が愛媛県西条市に建設中の新街区〈いとまち〉に今春オープン予定

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0〉

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0〉外観

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0〉

インテリアとランドスケープデザインはDugoutが担当

館内のインテリアデザインおよびランドスケープデザインは、渡瀬育馬氏が代表を務めるDugout Architects(東京都中央区日本橋蛎殻町)が担当。自噴井(じふんせい)による西条市の名水「うちぬき」や、伊予石(いよせき)と総称される伊予の青石の美しい色合いをモチーフにデザインしているとのこと。

客室は、伊予青石の色味を基調とした「ホテルタイプ」と、全室露天風呂付きの「ヴィラタイプ」の2タイプ・計57室での展開です。

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

客室 ホテルタイプ ファミリールーム / 60m²(定員1~4名)

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

客室 ホテルタイプ デラックスルーム

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

客室 ホテルタイプ デラックスルーム / 40m²(定員1~4名)

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

客室 ホテルタイプ スーペリアルーム / 30m²(定員1~3名)

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

客室 ホテルタイプ スーペリアルーム

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

客室 ホテルタイプ スタンダードルーム

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

客室 ホテルタイプ スタンダードルーム / 20m²(定員1~2名)

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

客室 ホテルタイプ ユニバーサルルーム

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

客室 ヴィラタイプ / 全室露天風呂付、50~60m²(定員1~3名)

さらに館内各所では、フランスのTarkett社による木質由来の再生可能な非可食バイオマスを用いた再生塩ビシートや、ジーンズの端切れを活用したSTELAPOP社の天板、再生ガラスを活用したベンチなど、アップサイクル素材を採用したインテリアが配置されています。

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

RECEPTION CAFE(レセプション カフェ)

(REQU)アートワーク

和紙デザイナーの佐藤友佳理氏がクリエイターを務める、愛媛県西予市の和紙工房・りくう(REQU)によるアートワーク

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉ライブラリー

ライブラリーコーナーのブックセレクトは、松山の書店・本の轍(ほんのわだち)が担当

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉館内サウンド

館内に流れる音楽は、西条市の豊かな水の音をサンプリングした自動音楽構築システム「AISO」によるもの

愛媛の豊かさを五感で感じ取れる食事メニュー

館内のレセプションカフェ(RECEPTION CAFE)も注目です。
カフェのフードメニューは、東京・代々木上原の[MAISON CINQUANTECINQ(メゾン サンカントサンク)など、都内でも人気レストランを数多く手掛けている丸山智博氏(シェルシュ代表兼エグゼクティブシェフ)が監修を担当しました。

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉FOODメニュー

デリカテッセンスタイルのランチメニュー(イメージ)
好きなものを選んで食べ、健康につながる食体験を提供[*1]

メニューは管理栄養士監修のもと、全粒粉・はだか麦・玄米など、栄養価が高く、食物繊維も豊富な食材をとりいれ、厚生労働省が定める日本人の栄養摂取基準を踏まえ、人々の健康を促進する抗酸化作用などを見込んだ栄養素をプラスで10%、カロリーはマイナス10%となるように計算した基準を独自に設定されたものです。

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉ワイン

バータイム(18:00-21:00)はナチュラルワインをはじめ、愛媛ならではのクラフトビールや日本酒もたのしめる

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉スイーツ

カフェメニューの1例(13:30-21:00)[*1]

食材は、地元・愛媛で仕入れた旬の野菜や果物。これらをふんだんに使ったメニューを用意しています[*1]

*1.デリカテッセンスタイルはモーニングとランチタイムのみ(カフェとバータイムはバイオーダー制)。なお、開業から当分のあいだはランチ営業は限定30食での提供、カフェ営業時のスイーツ提供数にも数に限りあり

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉FOODメニュー

デリカテッセンスタイルのモーニング(朝食の提供は宿泊者限定)

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ホテルオリジナルのアメニティの1つ、砥部焼(とべやき)の湯呑と急須 ※設置は一部客室のみ

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愛媛県指定無形文化財の砥部焼の窯元・遠藤窯が制作
ホテルオリジナルのデザイン

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉アメニティ

そのほか、西条ならではのアメニティを用意

“ゼロエネルギーホテル”開業の背景

建物用途別のエネルギー消費量において、ホテルは飲食店に次いで床面積あたりの電力使用量が多く、これを実質ゼロにすることは、温暖化ガスの発生を最小限に抑え、かつ回収して「CO2の排出実質ゼロ」を目指した脱炭素社会の実現を加速させる施作として、大きな可能性を秘めています。

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0〉エネルギー消費量関連資料

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0〉エネルギー消費量関連資料

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)〉

〈ITOMACHI HOTEL 0〉は、日本国内のホテルとして初めて[*2]、環境省が定める「ZEB」[*3]の認証を取得し、自然環境に負荷をかけることなく、豊かな愉しみを創り出し、これからの時代にふさわしいサステナブルな観光および宿泊体験をサポートしていく計画です。

*2.国内初の準拠:一般社団法人住宅性能評価・表示協会 公式データベース、一般社団法人環境共創イニシアチブ 公式データベースを元に、2023年5月25日に本件プレスリリースを発信したGOODTIME社の調べによる
*3.ZEB: Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称(詳細は環境省ウェブサイトを参照)
https://www.env.go.jp/earth/zeb/about/index.html

〈ITOMACHI HOTEL 0〉施設概要

読み:いとまちホテルゼロ
所在地:愛媛県⻄条市朔日市250−7(Google Map
建物規模:地上2階(南棟)+地上1階(北棟/東棟)
延床面積:2,999m²(907坪)
付帯施設:レセプションカフェ(カフェ席数35席)、キッチン付きコワーキングスペース、多目的スタジオ、ランドリー
客室数:57室(南棟50室/北棟7室)
事業主:アドバンテック(代表取締役:山名正英、首藤信生)
設計:隈研吾建築都市設計事務所(主宰:隈 研吾)
インテリア&ランドスケープデザイン:Dugout Architects(代表:渡瀬育馬)
照明デザイン:spangle(代表:村角千亜希)
企画・運営:GOODTIME(代表:明山淳也)
開業日:2023年5月27日

ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)公式ウェブサイト
https://itomachihotel-0.com/

ITOMACHI HOTEL 0 インスタグラム
https://www.instagram.com/itomachihotel0/

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ゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0〉計画概要(2022年1月発表)

CULTURE2023.01.19

隈研吾氏が手がけるゼロエネルギーホテル〈ITOMACHI HOTEL 0〉

愛媛県西条市に建設中の新街区〈いとまち〉に今春オープン予定

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